この曲、あのアルバムを聞いて、面白くなくなったらCD販売止めます。

ビートルズのアルバムを聞いて、音のコラージュについてあれこれ考えなくなったり、ストーンズを聞いて、老いてもロックする気合いがなくなったり、T-REXを聞いてそのデカダンスに酔えなくなったり、ジャクソン・ブラウンを聞いて、かつて住んでいたウェストーコーストの町並みを思い起こせなくなくなったり、パティスミスの声を聞いて、世の中に反抗する力を感じなくなったり、山下達郎を聞いて、奇麗なおねえちゃんと海辺でワインを楽しむスケベ心がなくなったり、マイルス・ディビスを聞いて、格好良さが解らなくなったりしたらCDの販売は止めます。まぁ、踏み絵みたいなもんです。

 

本にも踏み絵があります。宮沢賢治の長編詩「小岩井農場」にトリップできなくなったり、長田弘の詩集「一日の終わりの詩集」の言葉に立ち止まれなくなったり、全く事件の起こらない、日常生活のディテールの積み重ねで400ページも読ませる保坂和志の「カンバセーションピース」に素通りしてしまったり、星野道夫の動物写真に、野生の匂いを嗅ぐことができなくなったりしたら、終わりです。

 

つまるところ、己の想像力が枯渇したら、幕ですね。毎日、踏み絵になる音楽や、文章に囲まれているってのは、刺激的な職場です。もうすぐ60才。さらに刺激されて、わけのわからん一気爆走変態老人になれたらいいなぁ〜。