「シュルレアリスムの発見」(鶴岡善久)「鶏留啼記」(今井田勲)の湯川書房の本と一緒に二冊の湯川書房の小冊子が入ってきました。

「江川・山本・野田の限定本 追録」高橋啓介著

「江川・山本・野田の限定本」がいかなる装丁で、内容かは知りません。この小冊子は、著者が言うには、限定本発行後、一年が経過し、その本の中で疑問点が付いていた三冊を入手し、その詳細を記録して追録としたものという事です。その三冊とは堀辰雄「美しい村」、日夏秋之介「海面表」、マリー・ローランサン「夜たちに手帖」です。その三点について、写真を撮り、内容を簡単に記述した僅か14ページの冊子です。昭和58年12月20日 限定350部発行で600円でした。少部数で発行した限定本のさらに、追録本を出すという丁寧さ、この出版社の姿勢を垣間みる冊子です。

もう一点「別冊 闇の人」

小川国夫の小説「闇の人」についての評論、エッセイを集めた冊子。饗庭孝男の『「闇の人」をめぐって』で始まり、本の口絵を担当した有生夫の、口絵を巡っての湯川書房との経緯を書いたエッセイで終わる。一冊の小説を巡って、語り、それを小冊子にしてしまう。その小冊子を待っている文学愛好者たちがいた、幸せな時代が伝わってくる小さな本です。

湯川書房の住所は京都市中京区御幸町通り夷川上がる松本町。細部にまでこだわり、書物を愛した湯川書房。レティシア書房のすぐ近所でした。こんな良質な出版社の近くで湯川書房の本を扱えるなんて、幸せですね。

 

 

 

 

 

Tagged with: