善行堂さんのブログ読んでいたら、映画「マイバックページ」の事が載っていました。

川本三郎の、週刊朝日記者時代、自衛隊に乱入した過激派学生との関係から、朝日新聞退社に至るまでを綴った傑作ノンフィクションです。雑誌「Switch」に86年2月から、翌年12月まで連載された時からのファンでした。

川本三郎との最初の出会いは、映画雑誌「キネマ旬報」でした。小林信彦、渡辺武信、山根貞男そして川本の映画評は、映画を観る時の指針でした。観る前に読み、観た後に再度読み返しました。映画をめぐる思考の原型を作ったのは彼らの文章です。77年に発行された「朝日のようにさわやかに」は一番の愛読書でした。比較的、最近の著作ですが、「君美しく」(文藝春秋社1300円)は日本映画黄金時代の女優17人へのインタビュー集で、「銀幕」という言葉が輝いていた時代を生きた女性達の人生が見事に描かれています。その後、彼が映画評論だけでなく、都市論や、文学論、とりわけ永井荷風に関する本を出しているのを知り、新刊書店に立ち寄った時は映画コーナーだけでなく。文芸のコーナーもチェックしたものでした。

ところで、村上春樹との共作で「映画をめぐる冒険」という本があります。85年に発行されてから、一度も文庫化されておらず、絶版となったままの本です。古本でも価格は高く、5000円以上の高値が付いています。出た時に、買って購入したものの不純な動機で、私の手から離れてしまいました。春樹好きのうら若き女性のお部屋にお邪魔するための、出汁にしてしまったのだが、お部屋どころか、軒先100メートル前で討死、見事沈没。その後、本は彼女と共に去ってしまいました。こらぁ、ハルキ、弁償せんかぇ!という支離滅裂気分から抜け出せず、それ以降、今日に至まで、ハルキの本は買ったことがないし、読んだ事もありません。

お安く分けて頂ける方あれば、ご一報を

ところで、「マイ・バック・ページ」という題名はボブ・ディランの曲からですが、この曲のリフレインが素晴らしい。

「あのころの僕はいまより年をとっていた。今の僕はあのころよりずっと若い」

現在進行形で、「若い」といえる人生っていいもんですね。映画では、エンドクレジットで、爆風スランプが歌って、いい味出していました。

 

Tagged with: