100円のミニプレス「本と本屋とわたしの話」の第三号入荷しました。

大阪にお住まいの女性四人が記事を書いて、編集されている小さなミニプレスです。中身は、タイトル通りの本についての、本屋についての思いのままを綴ったものです。

「読み終わったあとに何か種のようなものが残るのが、よい本です」

という書き出しではじまる「ソング・フォー・マイ・ファーザー」。お父様が買ってくれた小川未明の童話集で語られている北国の風物が筆者の心に種をまき、憧憬を膨らませてゆく。そして、その憧れは須賀敦子の「ミラノ霧の風景」や、堀江敏幸の「河岸忘日抄」と繋がる幸せな読書につながってゆく。

「本棚にまっすぐ立っている本」

とタイトルだけで、本好きにはたまらないお話です。庄野英二の「ロッテルダムの灯」をもう一度読んでみたくなりました。

「いちばん敷居の低い店ー古書店街の草」

これは、入りやすい古書店、入りにくい古書店についてのお話です。銀閣寺の古書店善行堂さんの格子戸が、「さあ、おはいり」と言われている気がするというのは同感です。後半では武庫川の古書店「街の草」のことを愛情たっぷりに書かれています。

最後はお好きな詩の一部を抜粋された「とっておきのフレーズ」

「ふる里は/山嶽のかなた/雪にみちて/はてしなく離れていた」

と北園克衛の詩がさりげなく引用されています。

執筆者みなさん、全くの素人さんなのに、本を読む幸せを噛み締めていることをきちんと伝えてもらえて、微笑んでしまう一冊です。100円で100円以上の価値ありというのは、間違いではありません。

1号、2号も再入荷しました。すぐに完売しますので、お早めにお越し下さい。

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