大山崎山荘美術館にて開催中のウィリアム・モリス展を見て来ました。

モリス(1834-96)と言えば、動植物をモチーフとした美しいデザインを思い浮かべます。

私にとってのモリスは、まず小説家でした。晶文社が刊行していた「ウィリアム・モリスコレクション」は、モリスのデザインをブックカバーに使い、「世界の果ての泉」、「世界のかなたの森」、「 アイスランドへの旅」、「ジョン・ポールの夢」等々、ファンタジー系作家として知りました。

産業革命後のイギリスは、大量生産製品があふれれていました。そんな時代にあって、モリスは中世ギルド社会の再興をめざして、アーツ・アンド・クラフツ運動を立ち上げます。

「本展では、デザイナーとしてのモリスに注目し、壁紙、テキスタイル、椅子、出版物等主要なモリス作品と、同時代のデザイナーたちによる作品を展覧し、美しい暮らしを求めたモリスの生涯とそのデザインの歩みをご紹介します。」と美術館のブログには書かれています。
この展覧会には、もちろんブックデザイナーとしての作品も出ています。そして、クラシカルで美しいデザインで統一された壁紙、テキスタイルもたくさん目にすることができます。モリスと、元は山荘だった建築を改装して美術館になった大山崎美術館がピッタリで、モリスがいた時代にタイムスリップした気分になりました。
モリス関係の本は沢山出ていますが、海野弘監修「ウィリアム・モリス」(PIE/新刊3024円)は、彼のデザイン、書物をカラーで紹介してあります。美しい本を作りたいと思っていた彼は、自分のファンタジー作品には挿絵一杯の書物に仕上げました。この本で紹介されているモリスの絵をご覧になって、小説をお読みになるのはいかがでしょう。
美術館には展望が素晴らしい喫茶室(写真・下)があります。モリス展開催中の企画品として「桜と苺のケーキ」、「バラとクランベリーのケーキ」を食べることができます。

天王山南麓に建つテラスで眼下に広がる桂川、宇治川、木津川を見ながら飲む珈琲は、休日の過ごし方としてベストな選択でした。

会期は、7月16日(月・祝)まで。