「TRANSIT」は、ズバリ「世界を知る」雑誌です。

最新号は「韓国・北朝鮮」(1944円)。旅のガイドブック?いえ先ずは、この分厚い(約200ページ程)号を見てください。韓国の社会、文化が徹底的に紹介されています。一般雑誌でここまで北朝鮮を特集したものは、あまり見たことがありません。左写真の、颯爽と歩くOL風の二人の女性、笑顔の若い夫婦を捉えた地下鉄のホームを撮った表紙が特集号。もちろん、北朝鮮のお役人立会いのもとに撮影されたものです。

私が、初めてこの雑誌を買ったのは、2016年に発行された34号「オーロラの煌めく街へ」でした。当店で個展をしていただいたことのある、かくたみほさんのオーロラ写真と、谷川俊太郎の「Aurora」という詩で始まります。

オーロラの科学的説明、鑑賞の手引きなど盛りだくさんです。この号で、北欧に生きる少数民族、サーミのことを初めて知りました。かつては、トナカイと共に北欧の大自然の中で自由に生きてきた彼らですが、今はフツーの人と同じ定住生活を営んでいます。近代化される生活と、引き継がれてきた伝統の間で、彼らがどう生きていこうとしているのかがレポートされています。そして、特集は北の大地アラスカに生きるイヌイットの世界へと移っていきます。

アラスカ、イヌイットとくれば、星野道夫です。石塚元太良の文章と写真による「星野道夫の小さなアトリエ」という彼の自宅訪問記は、星野ファンには見逃せません。

「星野道夫の文書はよく、優しいといわれる。言葉がすんなり頭に入ってきて、体を通り抜けていくような感覚があるのだ。それは、アラスカの荒野を一人で旅した彼にとって、本が何よりも『よき友』であったからではないかと想像する。彼は親密な友に語りかけるように、言葉を紡いできたのではないだろうか。難解な言葉を使うわけでもなく、ただシンプルに『よき友に』に伝わる言葉を。」星野の文章の特徴を捉えていると思います。

サーミ、イヌイットときて、我が国固有の民族アイヌへと向かい、今を生きる少数民族の姿を文章と写真で知る一冊になっています。

ただ今店頭では、上記を含め「TRANSIT」6点程バックナンバーを扱っています。

「美しき神の島へ ハワイ島 バリ島 出雲・隠岐」(2016年夏号)、「美しき奄美・琉球 秘密の島旅へ」(2016秋号)、「ベトナム 懐かしくて新しい国へ」(2017年冬号)、「ニューヨークには夢がある」(2018年秋号)です。

これを機に、ぜひ手に取ってみてください。現在TRANSIT制作によるポストカードも無料配付中です。

 

★レティシア書房 恒例「女子の古本市」は2/6(水)~2/17(日)です。今回も25店舗程が参加します。お楽しみに!