静峰さんによる書展が本日より始まりました。タイトルは「多次元書」。平面に書かれた二次元の作品ですが、「書」というものの固定観念を外して見てほしいという、作家の意図ではないかと思います。

レティシア書房では、書の展覧会は珍しいのですが、2013年に静峰さんの書展を初めて開いてもらってから、彼女のファンになりました。紙に筆で一気に書き上げることは、きっと想像以上に楽しく、そして難しいものだと思います。この一枚の作品の裏に、数十枚数百枚の修錬があったに違いないのですが、それをさらっと見せてしまう墨色の美しさ、何もないところに筆を置く潔さに惹かれます。

「息」という作品(写真上)が「生」という字に見えたりします。生きる、と息が画面で一つになる。「多次元書」というタイトルには、こういったことも含まれているのかもしれません。

作品「炎」は、メラメラ燃え上がっています。この筆跡の力強いこと。一つの作品を仕上げるまでにどれほどの積み重ねがあったのか。けれども、心を無にして白い画面と対峙する時間、そんな密度の濃い時間を持つことは、本当に素晴らしいと思います。

今回静峰さんは、更紗の生地をパネル張りにして書を展示されています。床の間の設えのないところでも簡単にかけて楽しめるような、カジュアルな仕立てです。「書」を身近に感じていただければと思います。

それにしても、本屋に「書」が似合っていて嬉しい。10月に入り、朝晩少しずつ秋めいてきました。お散歩のついでにぜひのぞいて見てください。(女房)

★ 静峰展 II『多次元書』は10月1日(火)〜13日(日) 12:00〜20:00(最終日は18:00まで)月曜定休

 

 

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