「このところ、1920年代が脚光を浴びている。ファッション、インテリア、映画、美術と。色々なジャンルに渡って。」という言葉で始まる「モボ・モガの時代』(平凡出版/古書1500円)。アン・アン&ブルータス共同編集という、今では考えられない企画で発売されたのは、1983年9月です。そうか、この時代は1920年の頃がトレンドになっていたんだ、ということか。

「ベストセラー『生きていく私』の宇野千代さんは60年前はモガだった。1920年代、東京の街はモボとモガは闊歩した。彼らの生き方と美意識は、いま、時間を超えて私たちに迫ってくる!」と気合いの入った宣伝文句ですが、そう言うだけあって、執筆陣は超豪華です。VAN創始者石津謙介、吉行淳之介の母で「吉行あぐり美容室」の吉行あぐり、俳優の益田喜頓、そして淀川長治などが登場します。

1909年神戸生まれで、当時は中学生だった淀川さんは、この時代を「映画でいうたらサイレントからトーキーになるまでの間ね。今みたいにテレビがないから、映画がモダンボーイ、モダンガールの教科書でしたね」と話しています。

モガ・モボ達の溜まり場だったフルーツパーラーの物語が登場します。お店で使っていたマッチのデザインの洒落ていること!そのほか先端トレンドをファッション、建築、映画と様々なジャンルに分けながら、紹介しています。スタイリスト原由美子の担当する20年代のファッションページもいい感じです。1985年当時の雑誌は、今のものとは印刷技術や紙質などは比較できないぐらいの程度なのですが、センスあふれる紙面作りは、失われていません。レイアウトや写真など、その後様々の雑誌で一時代を作った出版社らしい感覚です。

本好きに注目して欲しいのが、龍膽寺 雄が昭和3年、雑誌「改造」に掲載された著者27歳のデビュー作「放浪時代」が読めることです(挿し絵・ペーター佐藤)。龍膽寺の本は、かつて高価な価格が付いていて見つけるのも困難でした。彼はサボテン研究者としても多くの本を残しています。

こういうのが読めるのも、古い雑誌ならではの特典ですね。ちょっと楽しいので雑誌特集、明日も続けます。

 

大阪の動物保護施設「ARK/アニマル・レフユージュ関西」が発行する2020年のカレンダー販売中です。

壁掛けタイプ(1000円)。机上タイプ(800円)があります。売上は、全てARKにお渡しいたします。当施設に保護されている動物たちのために使われます。