いよいよ始まりました、冬の古本市! 今回出品されている本は、例年になく面白いものが集まっています。絵本、児童書も通年の2倍!、と思えばUFO 、怪奇現象関係が数十冊、そして、店で置きたい本が沢山あります。

まぁ、そんな中からのご紹介です。

これは、レア!と手が出そうになったのが、佐伯俊男の「最初期画集」(青林工藝舎3000部限定・サイン入り12000円/出品・花森書店)です。佐伯は画家として、イラストレーターとして活躍した作家で九州出身の大阪育ち。60年代末に上京し、寺山修司や澁澤龍彦に後押しされて、70年に雑誌「平凡パンチ」でデビューします。 エロス、ユーモア、ホラーを織り交ぜた独特の作品が人気になります。72年には、ジョンレノンとオノヨーコのアルバム『サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ』にイラストレーションが起用されました。そんな彼の初期作品を集めたのがこれです。

 

ガラリと変わりますが、宮本成美写真集「まだ名付けられていないものへ または、すでに忘れられた名前のために」(現代書館1800円/出品・1003)は、写真家が水俣病患者支援に関与し始めた1970年代から90年代後半までの写真が収めれています。水俣病患者の悲惨な状態の写真ではなく、むしろ生きる希望を持った人々の姿、そして彼らを支え続けた仲間たちの姿が捉えられています。多くの人々の人生を奪った水俣病は環境問題の原点です。その上に立って、今の生活があることを忘れないためにも、持っておきたい写真集です。

 

 

安西水丸の、ちょっとレアな作品を見つけました。それは、「日々」(COWBOOKS500円/出品・甘夏書店)という小さな本です。2011年COW BOOKS主催で開かれたリトルプレスフェアにあわせ製作された、安西水丸による画文集の復刻版です。嵐山光三郎によるあとがきによると、うちあわせや会話の合間にすらっ描き上げたようなライブ感あふれた一冊です。ページを開いて安西さんとの会話を楽しんでください。しかも安い!

アンソロジーものとして、知的刺激に満ちた一冊が、「龍の物語」(新宿書房900円/出品・クロアゼイユ)です。島田雅彦「龍人誕生」玉木正之「龍腕伝」草森紳一「龍の棲み家」パトリシア・A. マキリップ(井辻朱美訳)「ホアブレスの龍」などなど龍をめぐる12の物語がぎっしりと詰まっています。中には、香港の映画スター、ブルース・リーを論じたものもあります。ブルース・リーの本名は李小龍。「李小龍、なんというしゃれた名前であろうか。この名前は神話的なひびきを伴っている。神話的なスターには神話的な名前が似合う。龍は神格化された動物であるが、李小龍は人格化された龍である」と厲河が論じていきます。挿入されている図録も、なかなか神秘的なものです。

 

★女性店主による『冬の古本市』は2/5(水)〜2/16(日)です。月曜日定休。12:00〜20:00

最終日は18:00まで。神戸・大阪・岐阜・東京・御殿場・神奈川・京都などの女性店主の選書です。ぜひお立ち寄りください

勝手ながら2/17(月)〜2/20(木)まで連休させていただきます。