などと書くと、今はアカンやろ!と怒られそうですが、本のお話です。2018年に発行された「Nature Boy」(新刊2640円)は、300数十ページの分厚い本の大半を、ネイチャーフォトで占められているのですが、ただ一言、素晴らしい!

特集は「亜熱帯のパラダイス西表島」です。この島の海の青さ、森の緑の濃さが、目に飛び込んできます。熱帯の森の奥に潜んでいる神秘的な存在を感じさせる写真があるかと思えば、木にぶら下がって、小さな瞳でこちらを見つめる蝙蝠の写真があります。あるいは、取れたての魚の腹に包丁を入れた生々しい瞬間や、カラフルな民族衣装に身を包んで、船を漕ぐ男たちの勇壮な姿もあります。西表島の奥深い自然の魅力に引きずり込まれていきます。

マングローブに生息し、人の指を切り落とすほどの力を持つ巨大な蟹、ノコギリガザミ。翅を広げると、30cmぐらいの大きさになる日本最大の蛾、ヨナグニサン。密林の奥深く、真夜中に月明かりに照らされて、ひっそりと花を咲かせ、朝の訪れとともに散るザカリバナ。こういう亜熱帯の生き物たちを見つめていると、日本の広さを実感します。ほぼ200ページにも及ぶ特集の記事と写真を担当し、本の発行者である小林昴祐は、「旅行者というよりも、その土地の住人のような気持ちで時間を過ごしてみることを大切に、西表島を取材しました。」という文章を残しています。この島への深い愛情がこもっています。

亜熱帯の西表島が終わったと思って、ページをめくると、今度はエベレストです。植村直己に憧れ、山に挑み続けるサラリーマンクライマー村山孝一が目指した、エベレスト登頂の記録です。こちらも写真が凄い。人を拒絶するエベレストの魔王の如き大きな存在感が見事です。点在するベースキャンプと聳え立つ山の頂。人とは、かくも小さな存在なのですね。

最後は「継続レポート屋久島の今」という特集です。この島で、ネイチャーガイドに携わる人、漁師、トビウオの燻製に従事する水産業者、永続可能な農法をベースにしたエコヴィレッジを経営する女性などが登場します。自然と共に生き、暮らす人たちの笑顔って、どうしてこんなに魅力的なのだろうと考えてしまいます。

外出自粛を求められているこんなときだからこそ、大自然の様々な姿を見ることで、心に余裕を持っていただけたらと思います。

お知らせ コロナウィルス感染拡大の緊急事態下、これ以上感染者を出さないために、4月23日(木)より当面休業中です。予定しておりましたギャラリーの個展もしばらくの間お休みいたします。この「店長日誌」は毎日更新していきますので、読んでいただけたら嬉しいです。ご希望の本があれば、お取り置き、または通販も対応させていただきます。(メールにてご連絡ください。)

★★ 5月2日(土)、7日(木)午後2時より4時ぐらいまで開けています。ご用があれば声をかけてください。


 

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