店内のギャラリー展示がしばらくのあいだ中止になっているので、この場所を使って単行本100円、200円、300円バーゲンコーナーを作りました。

★200円コーナー

200円という価格は微妙です。100円は安い!買いだ!となります。また、この本が300円なら絶対お得だ!と。100円・200円・300円と並べると、200円の本って絶対的安さとお買い得感の間で揺れているように見えてしまうのです。

でも今回はいい本が沢山あります。先ずは昆虫学者の奥本大三郎が、愛読する本について語った「本を枕に」(集英社)です。のっけから、「神田の古本屋」というエッセイで、古本好きを引っ張り込みます。セレクトされている本は、内田百閒「比良の虹」、金子光晴「マレー蘭紀行」、夏目漱石「坑夫」など文学愛好者らしいものもあれば、中原和郎「少年甲虫学者」、ギルバート・ホワイト「セルボーンの博物誌」といった自然科学系もあってバラエティに富んでいます。この本に書かれているモームの「雨」を読んで、私にとってこれが初めて読んだモームで、映画化された「雨」も観たことを思い出しました。

本との出会いといえば、三谷幸喜が面白い。彼のエッセイを集めた「ありふれた生活」シリーズには、彼の読書体験がひょいと顔を出すのですが、第9巻「さらば友よ」で、珍しい作家の名前を発見しました。ジェイムズ・サーバー。日本では、彼の原作を元にした映画「虹をつかむ男」で有名ですが、それほど知名度の高い作家ではありません。三谷は中高校時代、アガサ・クリスティに出会いミステリーの世界に目覚めるのですが、

「そこから横道にはずれ始める。ハードボイルドや警察小説には行かず、早川から出ていた異色作家短編集に夢中になる。ロアルド・ダールやスタンリー・エリンといった短編の名手が描く、いわゆる『奇妙な味』の作品にのめりこんだ。中でも僕を虜にしたのがジェイムズ・サーバーだ。」

確かに、あの短編集には奇妙なテイストの作家が揃っていました。三谷がどんな影響を受けたのかもっと知りたいものです。なお、この本の最後に、三谷と18歳の猫「おっしー」の別れが書かれてますが、猫好きはぜひお読みください。(イラストは和田誠です)

 

三冊目は、エイミー・E・ハートマン「観察力を磨く名画読解」(早川書房)です。名画の鑑賞眼の磨き方の本ね、と思われた方、間違い。オリジナルタイトルは”VISUAL INTELLIGENCE”と書かれています。「見ることで得る情報収拾」とでもいう意味でしょうか。著者は美術史家で弁護士で、彼女の主催する「知覚の技法」というセミナーはFBI,CIAでも採用されているぐらいの優れた観察力の磨き方を教えています。基本のスタンスは美術作品を見て言葉にしてみることです。でも、これって簡単なようで、結構、見てないことが判明します。単なる美術作品解説本ではなく、脳みそを刺激する一冊です。

え?これも200円?? 山本容子の「エンジェル・ティアーズ」(講談社)です。素敵な画文集ですが、残念ながら表紙が一部破けています。中身は全く問題なし。お買得ですよ!

明日は300円本を紹介します。

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