ヨーロッパで大人気だった舞台を映画化したドイツ映画「お名前はアドルフ」(京都シネマにて上映中)がとても面白い!!

舞台は現代のドイツの大都市ボン。哲学者で大学教授のステファンと教師のエリザベスの夫婦は、ある夜、実業家の弟トーマスと恋人、夫婦の幼馴染みで音楽家のレネを招いてディナーをすることになっていました。それは、きっと知的な会話に満ちた愉快な夜になるはずでした。

しかし、出産間近の恋人を持つトーマスが、生まれてくる子供の名前を「アドルフ」にすると発表したことからその場の雰囲気はガラリと変化していきます。アドルフ・ヒトラーと同じ名前を子供につけるとは気は確かなのかと、ステファンも、エリザベスも、レネも猛反対。まぁ、当然の反応ですね。ところが、論争はここから意外な方向へ展開して、家族の秘密が暴露されていき、スノッブでインテリ階級の、その顔の下に隠れている部分が露出してきます。とうとう、レネの恋が明るみに出た途端、もう収拾がつかない状態になってしまいます。トーマスとエリザベスの速射砲のような掛け合いは大爆笑もんです。ともかく5人の俳優たちが巧い。

それまで甲斐甲斐しく料理を運び、おもてなしをしていたエリザベスが最後に爆発。おいおい、どうなってゆくんだこの家族、という展開なのですが、ご心配なく。なんと、ハッピーエンドです。

ステファンとエリザベスが住む住居のデザインが素敵です。食堂には絵画や写真が飾られ、高級なオーディオセットに、ズラリ並ぶレコード。居間にはピアノがあり、モダンなデザインの応接セットが並んでいます。キッチンも整理されていて、仕事をしながら家事をこなすエリザベスの日常が垣間見えます。カメラは、それぞれの部屋を巧みに移動しながら、この5人の口論をみせていきます。90分ノンストップで突っ走るコメディ。あなたの脳みそを揺さぶる傑作だと思います。

エリザベスの爆発には、そうだ、そうだと思われる女性も多いはず。