絵本作家の五味太郎の”非絵本”が2冊入荷しました。

一冊は「6Bの鉛筆で書く」(ブロンズ新社/新刊1760円)です。

「『6Bの鉛筆で書く手紙かな』 という句を詠んだ。だいぶ前のことだけれど。そう、ずっと6Bの鉛筆なんだ。思いついたらとりあえず書いて、いや、描いて、の方が適当かな、描いて少し考え巡らして、またそれを描いて、少しまとめて、まとめたところを再び描いて、なんて作業をずっとしてきた。」

という書き出しで始まる五味太郎のエッセイ&フォト集です。
いつも五味太郎の傍らにある6Bの鉛筆。ある時ペンで書かねばならない手紙を、鉛筆で書いてしまった。その事にふと気づいて、五味が詠んだ俳句です。6Bの鉛筆で書き下ろした作家がつぶさに見てきた世界、ふと見えてきた人生の出来事などを、味わい深い37篇のエッセイにまとめられています。ジャズミュージシャンのセロニアス・モンクのこと、歌舞伎のことがあるかと思えば、麻雀についての考察もあり、五味の多面的な世界を楽しむことができます。世界を旅して彼が撮りつづけてきた味わいのある写真48点も文章と一緒に収録されています。

もう一点は、めでたく「再構成復刻版」として発行された「ジャズソングブック」(オークラ出版/新刊2750円)。こちらは、ジャズのスタンダードナンバーと言われている27曲のオリジナル歌詞と訳詞を収録。曲に触発されて五味が描いたイラストが楽しい一冊です

五味の個性満開の絵を見ていると、その曲を聴いてみたくなります。”Sweet Georgia Brown”や”Swinging On A Star”などの登場人物は、ご存知五味ワールドの住民たち。

“Close  Your Eyes”の、大きく描かれた少女の顔、画面構成、色彩のバランスなど本当に素敵で、こんなレコードジャケットがあれば欲しい!

本書は、1988年と1991年に発行された2冊の「jazz song book」を再構成して、一冊にまとめ上げた復刻版です。(オリジナルの2冊は絶版で、まとめて買うと1万円ぐらいするレアな作品集になっています)