先ずは映画+クラシックCD
よくある企画シリーズのCDですが、選んだ映画、選曲共センスの良さと、企画者の映画への深い造詣に拍手したくなる企画です。例えば、第5集はイギリス映画を中心にしたヨーロッパ映画から選ばれています。キューブリックの「バリーリンドン」からヘンデル、ビクトル・エリセの「エル・スール」からグラナドス、そしてラストにデビッド・リーンの古典的映画「逢引」からラマ二ノフと並んでいます。シリーズは全5枚ですが、入手したのは3枚。アメリカ映画編、イタリア映画編どれもこれも渋い選曲です。各500円! 映画、クラシック知らなくても、これは買いです。

DVDも入荷しました。ルイ・マル+マイルスの「死刑台のエレベーター」。画面を観ながら、マイルスが即興で曲を録音したとか、いや楽譜が存在したとか話題の尽きない映画ですが、ジャンヌ・モローの顔を見ると、クールなマイルスのトランペットが聴こえます。お部屋で流しておくだけでも、あの緊張感に酔える作品ですね(DVD1500円)
もう一本、北京オリンピックの開会式なんかの演出で、いつの間にか中国映画の巨匠になってしまったチャン・イーモウが紫禁城で上演したオペラ「トゥーランドット」の舞台裏を追っかけたドキュメンタリー映画「トゥーランドット」。いやぁ〜出てくる人みんな濃いですね(DVD1000円)。

本では無声映画の弁士として有名だった徳川夢聲を生涯を追っかけたノンフィクション「徳川夢聲の世界」(三國一朗著昭和54年青蛙房2000円)。映画「アーティスト」で描かれた世界と同じように、トーキー映画の日本上陸前後の混乱の映画界の推移が面白い一冊です。
ところで、映画本と言えば、川本三郎と村上春樹の「映画をめぐる冒険」どなたか、安く売って下さい。ネットでは7000円ぐらいから販売されてますね。個人的に読みたいんんで、よろしく。

 

前にもご紹介したカフェ「ムーレック」に連休最中、4日に行ってきました。
もちろん幻のコーヒー「カペ・アラミド」を飲むためですが、写真展をされていた上村さん夫妻と、展示中ずっと手伝ってくださっていたY子さんをぜひお連れしたかったのです。


ムーレック」は築100年くらい(?)のお家で、姉妹でカフェを営業しながらアジアとつながっている素敵な場所です。

「ムーレック」というのはタイ語で「小さな(レック)手(ムー)」という意味だそうです。(妹さんがタイに長く住んでおられました。)
子供達の手、そして、一人一人は小さいことしかできないけれど、つながれば大きく実を結ぶ意味もこめられているとか。

「カペ・アラミド」も売り上げの一部がフィリピンの「ハウスオブジョイ」という孤児院の支援に充てられます。
ここは、親のいない子供、虐待を受けている子供などを政府の福祉局の連絡を受けて保護し、ご飯を一緒に食べ、そして学校に通わせるところです。

「ムーレック」のお姉さんの方が、ドキュメンタリー映画の製作者で「ハウスオブジョイ」の依頼で作られた映画も見せていただきました。

上村さんたちは、ゆったりした古い家の佇まいや、展示してあるタイの子供達の写真をすごく気に入ってくれました。

コーヒーの方は、後味がすっきりとしていて、美味しかったです。
幻のコーヒーと言われる珍しいものを頂いた割には、もひとつ味音痴で感想がなんですが。

さて、楽しかった上村さんの「Northean Life」写真展も5月6日に終わりました。
たくさんの方々が見に来てくださいました。再会の和やかな雰囲気、楽しそうな笑い声が小さな本屋に満ちて、我々もいっぱい幸せを頂きました。
レティシア書房の小さな手が、また一つつながりました。
本当にありがとうございました。(女房)

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 カナダから飛んで来られた上村知宏さんの写真展「Northern Life-極北の生命」は多くの人にご来場いただきました。またの個展を約束して彼は北の国へ旅立ちました。そして、今日からは「ヒロタノ個展」の始まりです。

廣田美乃さん。京都生まれ。2011年京都市立芸術大学を卒業されて、作家活動をされています。私が彼女を知ったのは、知人の経営する書店でアルバイトをされている時でした。彼女のHPでどんな作品かチェックして、これなら本屋のギャラリーにピッタリと思い、早速個展のお願いをしました。
彼女の絵の特徴は、淡いような、寂しいような、爽やかななような、そして温かいような色彩と、男の子のような、女の子のような性のあちら側とこちら側を浮遊するような登場人物の表情です。

今回の個展のお気に入りは、このブルーの色彩に浮かび上がる少女のような、でも少年でもあるような人物像です。何を語りたいのか、何を見つめているのか、色々想像できるところが良いです。眺めていればいる程、物語が紡ぎ出せそうな雰囲気を持った作品です。
個展は20日(日)までですが、ギャラリーモーニングでも15日〜27日まで開催されます。もちろん内容は異なります。自転車で、二つの会場を巡ってみるのも面白いと思います。

 

 最近ウェルメイドな映画を三本観ました。
「スーパーチューズデイ」、「マネーボール」、「阪急沿線」の三本。最初の一本以外はDVDで観ました。すべて、ウェルメイドな映画でした。
ところで、ウェルメイドってどういう事なん?と思われる方に簡単にお話しますと、上映時間が2時間+10分程度、大げさなドンパチがない、出演者がめったやたらと泣きわめかない、お話はしっかりしている、そしてキャラクターに親近感がある、という事です。

私が映画に夢中だった70年代から90年代あたりまでは、アメリカ映画はそんな映画の宝庫でした。だから、今でも私の映画体内リズムはそんなウェルメイドリズムです。それを、立て続けに観ることが出来ました。ジョージ・クルーニーの「スーパーチューズデイ」は「大統領の陰謀」を頂点とする政治サスペンス映画の香りプンプンの映画でしたし、もう「マネーボール」はこれ以上の野球映画の傑作はない!と思えるぐらい、でも極めてオーソドックスな、映画らしい映画でした。そして、有川浩の原作の良さを保ちながら、古典的グランドオペラ形式の映画の楽しさを味わうことができる「阪急沿線」。

映画だけじゃなく、小説にもそれを求めてしまいます。森絵都「宇宙のみなしご」、(94年講談社 500円)堀江敏幸「未見坂」(08年新潮社 800円)、庄野潤三「貝がらと海の音」(96年新潮社 500円)、池澤夏樹「骨は珊瑚、眼は真珠」(98年文春文庫 300円)とか思い出します。大作でもなく、問題作でもない、表現技術に新しい感覚が盛りだくさんというスタイルの小説でもない。泣かさない、怒らさない、考え込まさない。しかし、その小説の一部が心の深い所に留まり続ける、そんな本がいいいいですね。

映画「阪急沿線」ラスト、色々生きる事でドタバタしたヒロイン二人の台詞はこうでした。「ねぇ、悪くないわね」。
生きるって悪くないわねと軽くステップを踏ませてくれるような本に、映画に、音楽に、私の最高の褒め言葉は、やはり「悪くないね」です。

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 私は昭和29年生まれである。この年生まれの男には、その存在から逃げ切れない、その存在と生きざるを得ない奴がいる。その名はゴジラ。

 東宝映画初の特撮映画として、戦後まもない昭和29年。白黒の画面に彼は登場する。これからの核時代の恐怖を背負って、彼は日本に上陸する。映画の中に登場人物の台詞にこんなのがある。
        「いやね〜ピカドン(原爆)から逃げられたのに、今度はゴジラよ、また疎開!」
放射能をまき散らすゴジラは、昨年の原発事故後、核に怯えて生きざるを得ないこの国の状況を先取りしている。ラスト、ゴジラはそのすべてを破壊するオキシデンデストトイヤーという究極の破壊兵器で海の底に沈む。ゴジラさえ殺すこの兵器。今風に言えば、地球を覆い尽くす、すべての生き物を殺す環境破壊の、これ又先取りだ。

核の恐怖、そして来るべき環境破壊を生む第一歩を踏み出した時代に、私たちは生まれた。やがて、ゴジラは東宝映画の屋台骨を支えるべく奮闘努力。次から次へと出てくる怪獣達相手に戦う。これって、より高いハードルを超えることが至上命令の企業戦士そのものの姿だ。そして、いつの間にか、人間の敵だったゴジラは牙を抜かれ、人間の味方にさせられてしまう。これは、お金で縛られ社会から眼を逸らされた我らの姿でもあった。
とまぁ、ゴジラの背中を見ながら、29年生まれの男達は大きくなって、こんな国を作った。いい国なのか、つまらない国なのか単純に答えなんぞ出るわけではない。一度、徹底的に破壊して欲しい願望は膨らむ。もちろんゴジラに。でも、つまらない戦いに疲弊したゴジラは沈黙し、深海へと帰り二度と戻ってこない。

数年前、金子修介が大映の怪獣映画ガメラを復活させた。その第三作で、新しいデザインの京都駅と渋谷の繁華街がもう滅茶苦茶に破壊される。映画館で拍手しました。「もっとやれ!」って。こんな無意味な破壊願望こそ、踏みつぶされるものなのかもしれません。

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10日ほど前に我が家にやってきた子猫は、次の日に名前が決まりました。べべです。

ブリジット・バルドーの愛称ってすぐわかるあなた、同世代ですか?
金髪ではないのですが、ベージュ色の変わった毛色が、ちょっとセクシーで思わず子猫に呼びかけたら、連れ合いが「その名前がいい!」と即決。

さて、ごはんのメニューがミルクから、ふやかしたドライフードに進んだのは、2日目の夜。
歯がはえているので、大丈夫だろうと与えてみたら食べる食べる!
凄い勢いで、ぺろりと平らげました。次の日も食欲旺盛。

そうなるとあと気になるのは、ウンチです。すこしお腹をさすってやったり、お尻をガーゼでやさしくさわって促したら、夜中にう〜んとがんばりました。
頑張りすぎて、そのままウンチの上で寝てしまう始末。嬉しくて眠気もぶっとび、笑いながらお尻をふきましたね。
それからは、誰に教えられたわけでもないのに、前足で砂を掘ってウンチをして、また砂をかぶせるといういっちょまえのことをしてくれています。

一安心だけれども、食欲も遊びもますます激しくなり、お母さんはさらに睡眠不足の毎日です。
しかたありません。この可愛さには負けます。(女房)

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 荒井由美の3枚組ベストアルバム入荷!
で、どこが凄すぎのCDか?この3枚組というところがミソです。
92年、当時ユーミンの所属していたAlfa Recordが、彼女のヒットナンバーをコレクションしたベストアルバムを発表しました。全26曲。皆さん歌える名曲揃いです。で、同時に歌える皆さんのために、もう一枚カラオケ用のCDを付けました。全10曲。これが、くせ物です。
当時ユーミンのバックを担当していたのは、細野晴臣、鈴木茂、林立夫、松任谷正隆(後に佐藤博が参加)からなる音楽ユニット、ティン・パン・アレーという実力派バンドでした。このカラオケバージョンではその彼らの実力を聞き取ることができる貴重な一枚なのです。ユーミンのボーカルなしでも、緻密に構成されたサウンドは聞き応えがあります。ハイレベルにセンスのいいバンドの音に酔えるという貴重なディスクです。このバンドは雪村いづみ、いしだあゆみなどの演奏やプロデュースでも目立った活動をしていました。1975年には、日本テレビのドラマ「はぐれ刑事」と日活の映画「宵待草」の音楽を担当。松任谷正隆は後にユーミンと結婚したのは言うまでもありません。
カラオケ用にセットされたCDが、本来の役目とは違った所で、脚光を浴びた珍しいCDです。

もう一枚。「鉄腕アトム 音の世界」
TV「鉄腕アトム」の、様々な音を作った大野松雄の「音」を集めた、これまた貴重なCD。アトムの歩く音、飛ぶ時の効果音、その他ありとあらゆる音を集めてあります。2011年には「アトムの足音が聞こえる」というタイトルの彼のドキュメンタリー映画まで製作、公開されました。今なら、自宅PCで簡単に製作できる電子効果音ですが、シンセサイザーも電子機器もなかった時代に、彼はすべての音を恐ろしい執念深さで製作したことは驚くべき技術力です。音に関わるすべての人に聴いて欲しいCDです。ジャケットも秀逸です。
で、価格ですが今思案中です。超貴重ですが、さてさてどうしたものか?

 

 正面入り口の書架の場所取りがヒートアップ
正面の書架、および後方の平台は、ミニプレスや小人数でがんばっている出版社の本を置いています。オープン時は、余裕で置いていましたが、ここにきて場所の取り合いが激しくなってきました。現在扱っているのは25種類程の出版物ですが、新規参入組やら、新刊がでたミニプレスなどが日々入荷しています。

 倉敷発のaubeの4号が出ました。3号までの売り上げが好調だったので、多めに注文。当然、入り口付近に平積み。善行堂の山本師とのツーショットに対談まで載せてくれたsanpo magazine5号もボリューム展示。因みにこの号には、ご近所カフェの「月と六ペンス」、「HiFi Cafe」の記事も載っています。

 今月から取り扱いを始めたのがmurmur magazine。バックナンバーの9号から最新の15号まで揃えました。地球の上に生きることをテーマの硬軟取り混ぜた構成が素敵な雑誌です。当店で扱っているミニプレスは、生活提案型のコンセプトのものが多いのですが、画家の事だけを取り上げた「画家のノート四月と十月」も最新号から入ってきました。カラー主体のものが多いなか、全編B/Wで作家達の活動を紹介したユニークな雑誌です。エッセイストとして人気の石田千さんの文章もあります。
 最後にご紹介するのは、仙台から届いた小島典子さん編集の「こけしの旅の本」。もう豆本とでも表現したいぐらいの可愛らしいサイズの本に、よくもまぁ、こんなにこけしの事だけで本作ったなぁ〜と関心します。
こうして、各地から面白い本が集まってくるのは楽しいことです。目標は、日本全国、すべてのエリアの本の設置です。店のど真ん中に巨大な日本地図置いて並べるなんて出来たらいいですね。

 

 四天王子に続いて、岡崎「みやこめっせ」でも古書市です。開催二日目、雨の中出かけました。

四天王子と違って、格安均一コーナーがありません。だから、獲物を狙う狼みたいな視線で棚を見ていきます。しかし、集中力の欠如のため、すぐに飽きてきます。そんな時、以前は会場から離れて休憩していましたが、最近は物色中の他の方の買い物かごを眺めます。お〜こんな本集めてるとか、へ〜、よく見つけるなぁ〜とか感じているうちに、がんばろうと気合いが戻ってきます。

 で、見つけました。あんまり、見向きもされない本を。サントリー社長佐治敬三の「新洋酒天国」(文藝春秋)、岩男淳一郎「絶版文庫発掘ノート」(青弓社)、澤野久雄「卓上流浪ーだらか居る食事どきー」(平凡社)とか、面白い本に加え、「これは真面目な写真集である」というキャプションの付いた南伸坊の大爆笑写真集「笑う写真集」(太田出版)、写真家ホンマタカシの「たのしい写真 よい子のための写真教室」(平凡社)という大人向け写真の歴史を楽しめるという写真関係の本も見つけました。

 しかし、なんと言っても収穫は、渡辺保の「能ナビ」(マガジンハウス2010年発行定価3200円)です。お能ファンの私にとって、すごく刺激になった一冊です。図書館で借り、その後新刊書店で買おうか散々迷った本でした。お能の名作25作品の粗筋をたどりながら、演劇としての能の面白さを解明してゆきます。観世会館に行く時、その途中にある府立図書館に立ち寄り、その日の演目のお勉強してから出かけましたが、よく貸し出し中でした。もう、これで、観劇の時に不自由しなくても済む!

 でも、これお店の商品なんですよね。オープンしてから、しばらくはお能関係の本全く売れませんでしたが、ここ数日で数冊動いていました。う〜ン
そのお客様に持っていかれそうな予感がします。

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京都は緑の美しい季節。
お天気にも恵まれて、観光地は連休期間中すっごい人出だとか。

レティシア書房のある御所南あたりも、ガイドブック片手に歩いていらっしゃる方を多くお見かけします。
すぐそばの人気のラーメン屋さんは、昨日も長蛇の列です。

この時期は毎年、私は外出を控えて冬物の洗濯にあてます。
ただ、今年は古本屋の店番と、子猫のミルク係で整理もままなりませんが。

さて、今ギャラリーでは「上村知弘写真展」が開催中です。
店主のブログでも紹介していましたが、現在カナダ在住で、なんと、我がレティシア書房の個展のために帰国してくださいました。

店主が北海道へ行った時、偶然知り合って彼の写真のファンになり、店を始めた時、写真展をお願いしたのです。ありがたい事に快く引き受けてくださり、上村ファンで連日小さな書房は賑わっております。
ドールシープの凛々しい写真が、壁一杯に飾られて、私は見ているだけで自然の中に居る気分で幸せです。

上村さんは、かつてARKで働いておられました。もちろんこれも後からわかったことなのですが、我が家の犬マロンが保護されたところに居られたのもご縁です。

で、ARKの代表のオリバーさんが写真展を見に来てくださり、マロンとの再会もかないました。残念ながら私がカメラを持っていなかったので、上村さんのブログをご覧頂ければ幸いです。

上の写真は上村さん夫妻とマロンの記念撮影です。(女房)

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