正面入り口の書架の場所取りがヒートアップ
正面の書架、および後方の平台は、ミニプレスや小人数でがんばっている出版社の本を置いています。オープン時は、余裕で置いていましたが、ここにきて場所の取り合いが激しくなってきました。現在扱っているのは25種類程の出版物ですが、新規参入組やら、新刊がでたミニプレスなどが日々入荷しています。

 倉敷発のaubeの4号が出ました。3号までの売り上げが好調だったので、多めに注文。当然、入り口付近に平積み。善行堂の山本師とのツーショットに対談まで載せてくれたsanpo magazine5号もボリューム展示。因みにこの号には、ご近所カフェの「月と六ペンス」、「HiFi Cafe」の記事も載っています。

 今月から取り扱いを始めたのがmurmur magazine。バックナンバーの9号から最新の15号まで揃えました。地球の上に生きることをテーマの硬軟取り混ぜた構成が素敵な雑誌です。当店で扱っているミニプレスは、生活提案型のコンセプトのものが多いのですが、画家の事だけを取り上げた「画家のノート四月と十月」も最新号から入ってきました。カラー主体のものが多いなか、全編B/Wで作家達の活動を紹介したユニークな雑誌です。エッセイストとして人気の石田千さんの文章もあります。
 最後にご紹介するのは、仙台から届いた小島典子さん編集の「こけしの旅の本」。もう豆本とでも表現したいぐらいの可愛らしいサイズの本に、よくもまぁ、こんなにこけしの事だけで本作ったなぁ〜と関心します。
こうして、各地から面白い本が集まってくるのは楽しいことです。目標は、日本全国、すべてのエリアの本の設置です。店のど真ん中に巨大な日本地図置いて並べるなんて出来たらいいですね。

 

 四天王子に続いて、岡崎「みやこめっせ」でも古書市です。開催二日目、雨の中出かけました。

四天王子と違って、格安均一コーナーがありません。だから、獲物を狙う狼みたいな視線で棚を見ていきます。しかし、集中力の欠如のため、すぐに飽きてきます。そんな時、以前は会場から離れて休憩していましたが、最近は物色中の他の方の買い物かごを眺めます。お〜こんな本集めてるとか、へ〜、よく見つけるなぁ〜とか感じているうちに、がんばろうと気合いが戻ってきます。

 で、見つけました。あんまり、見向きもされない本を。サントリー社長佐治敬三の「新洋酒天国」(文藝春秋)、岩男淳一郎「絶版文庫発掘ノート」(青弓社)、澤野久雄「卓上流浪ーだらか居る食事どきー」(平凡社)とか、面白い本に加え、「これは真面目な写真集である」というキャプションの付いた南伸坊の大爆笑写真集「笑う写真集」(太田出版)、写真家ホンマタカシの「たのしい写真 よい子のための写真教室」(平凡社)という大人向け写真の歴史を楽しめるという写真関係の本も見つけました。

 しかし、なんと言っても収穫は、渡辺保の「能ナビ」(マガジンハウス2010年発行定価3200円)です。お能ファンの私にとって、すごく刺激になった一冊です。図書館で借り、その後新刊書店で買おうか散々迷った本でした。お能の名作25作品の粗筋をたどりながら、演劇としての能の面白さを解明してゆきます。観世会館に行く時、その途中にある府立図書館に立ち寄り、その日の演目のお勉強してから出かけましたが、よく貸し出し中でした。もう、これで、観劇の時に不自由しなくても済む!

 でも、これお店の商品なんですよね。オープンしてから、しばらくはお能関係の本全く売れませんでしたが、ここ数日で数冊動いていました。う〜ン
そのお客様に持っていかれそうな予感がします。

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京都は緑の美しい季節。
お天気にも恵まれて、観光地は連休期間中すっごい人出だとか。

レティシア書房のある御所南あたりも、ガイドブック片手に歩いていらっしゃる方を多くお見かけします。
すぐそばの人気のラーメン屋さんは、昨日も長蛇の列です。

この時期は毎年、私は外出を控えて冬物の洗濯にあてます。
ただ、今年は古本屋の店番と、子猫のミルク係で整理もままなりませんが。

さて、今ギャラリーでは「上村知弘写真展」が開催中です。
店主のブログでも紹介していましたが、現在カナダ在住で、なんと、我がレティシア書房の個展のために帰国してくださいました。

店主が北海道へ行った時、偶然知り合って彼の写真のファンになり、店を始めた時、写真展をお願いしたのです。ありがたい事に快く引き受けてくださり、上村ファンで連日小さな書房は賑わっております。
ドールシープの凛々しい写真が、壁一杯に飾られて、私は見ているだけで自然の中に居る気分で幸せです。

上村さんは、かつてARKで働いておられました。もちろんこれも後からわかったことなのですが、我が家の犬マロンが保護されたところに居られたのもご縁です。

で、ARKの代表のオリバーさんが写真展を見に来てくださり、マロンとの再会もかないました。残念ながら私がカメラを持っていなかったので、上村さんのブログをご覧頂ければ幸いです。

上の写真は上村さん夫妻とマロンの記念撮影です。(女房)

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 年に二度開催される、大阪の四天王子の境内である古本市に行ってきました。
この古本市が一番好きです。何故か。第一に春と秋の開催なんで気候が良い。第二に境内が広く、開放感があるので疲れない。そして、第三に格安均一コーナーが面白いことです。今回も色々ありました。
松村雄策+渋谷陽一「40過ぎてからのロック」(ロッキンオン社96年)、中野翠「お洋服クロニクル」(中央公論社99年)、吉本由美「日常術」(晶文社86年)、濱田研吾「徳川夢声と出会った」(晶文社03年)、三条万里子「イカルスのように」(21世紀BOX02年)と、まぁ正統派の古本屋さんならどうでもいいや、と素通りしてしまう本が待っていました。もちろん少し古めの文学のハードカバーも沢山見かけましたが、素通りしました。
いつも、古本市行くと、名前だけ知っていて、古本屋さんに並んでいる作家で、しかも我が店にはない本に出会います。買っといた方がいいんかなぁ〜と思案しますが、やっぱり止めます。知らない作家を棚に並べても、本も窮屈そうだし、居心地良くないはずです。

居心地のいい店がお店のコンセプトです。この本ならお店に置いてもお客さん、本自身、そして店主自身が気持ちよく過ごせるように心がけるのが務めと思っています。で、大作家さんで買ったのは堀辰雄の「大和路・信濃路」(人文書院55年)のみです。山のような本の中から、気持ちのいい日送れそう直感がピンと動いたものだけ購入というのが古本市でのスタンス。行きしなの車中では、「座談会昭和文学史」(集英社03年)で文学史のお勉強していましたが、現場では直感一直線。それで、面白い書架ができれば古本屋冥利に尽きるということです。

 

自宅に子猫がやってきました。詳しい育児日誌は女房のブログで、お披露目になると思います。

で今回は猫にちなんで、猫本を紹介。もう、嫌というほど猫本はありますし、様々な雑誌で猫本の紹介記事が出ていますので、そんな記事に登場しない本を、しかもすべて店にある本をお披露目です。

一冊目は「幸せの招き猫」(95年発行河出書房1000円)。日本中の面白い招き猫を探し、写真とちょっとした文章で知識が身に付く書です。「猫も顔出す稲荷信仰」なんて、ふ〜んと思ってしまいます。二冊目は、ガラリと変わって、マルセル・エーメが1934年に発表した「猫が耳のうしろをなでたら」(79年発行大和書房1200円)です。翻訳は岸田今日子と浅輪和子のお二人。挿入されている絵は佐野洋子さんとなると、興味引かれますね。全五編で、各編の頭に描かれている佐野さんの絵が次すばらしい出来映えです。
三冊目は、服飾デザイナーの森南海子の「お世話になったような、ならないような」と飼い猫の性格を見事に表現したエッセイ集。名文家として知られる彼女だけに、読ませます。エッセイの次は、写真集でしょう。猫の写真集なんてある余る程ありますが、武田花さんの写真集はどれもいいです。そのものズバリ「猫TOKYO WILD CATS」(96年発行中央公論社2500円)。モノクロで撮られた野良猫たちの愛らしさと太々しさが表現されています。巻末には95年に「小説中公」に連載されていたエッセイ「あっち・こっち」も収録されています。まだ、他にもありますが是非お店で手に取ってご覧ください。

ところで、英語のCAT にはジャズマンの意味があります。だから、ジャケットに猫を使用しているのが沢山あります。もちろん、LPジャケットの秀逸なものはお店で販売しています。アナログ派の方はぜひどうぞ。

 

 

 

 

4月26日の夜、仔猫が家にやって来ました。

まだ生まれて1ヶ月くらい。ミルクティー色の、片手に乗るほど小さな子です。

滋賀県のあるお家の縁の下で3匹保護されて、2匹はその家の方が育てる決意をしたそうですが、この子は貰い手を探していたというのです。

 

これも縁です。久しぶりに立ち寄った友達の店で、勧められたとはいうものの、猫が私をお母さんに選んでくれました。

 

心配は我が家の犬、マロンです。

マロンは大人しい優しい犬ですが、仔猫を間近にみたことはありません。

5歳のマロンが家に来た時、先住猫のレティシアが階段の上から睨みを利かせていて、2階に上がる事なくいつもお姉さんを見上げていました。

今度は自分がお姉さんです。

さあ、どうする?

猫があまりに小さいので、マロンに悪気はなくても怪我でもさせたら困るので、ゲージ入れました。

マロンは興味津々。キューンと高い声を出して猫のそばにすり寄ります。

仔猫は、大きな犬が見ていようがいまいが、マイペース。しっかり寝て、約3時間ごとにミルクを要求し、お腹いっぱいになるとおしっこをして、また寝る・・・・。

ミルクの間はマロンがまとわりつくので遠ざけますが、ゲージに入ると、そそくさと横に座りにいきます。さて、この先どうなるか私自身も楽しみです。

が、眠い。子育ては大変です。(女房)

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この曲、あのアルバムを聞いて、面白くなくなったらCD販売止めます。

ビートルズのアルバムを聞いて、音のコラージュについてあれこれ考えなくなったり、ストーンズを聞いて、老いてもロックする気合いがなくなったり、T-REXを聞いてそのデカダンスに酔えなくなったり、ジャクソン・ブラウンを聞いて、かつて住んでいたウェストーコーストの町並みを思い起こせなくなくなったり、パティスミスの声を聞いて、世の中に反抗する力を感じなくなったり、山下達郎を聞いて、奇麗なおねえちゃんと海辺でワインを楽しむスケベ心がなくなったり、マイルス・ディビスを聞いて、格好良さが解らなくなったりしたらCDの販売は止めます。まぁ、踏み絵みたいなもんです。

 

本にも踏み絵があります。宮沢賢治の長編詩「小岩井農場」にトリップできなくなったり、長田弘の詩集「一日の終わりの詩集」の言葉に立ち止まれなくなったり、全く事件の起こらない、日常生活のディテールの積み重ねで400ページも読ませる保坂和志の「カンバセーションピース」に素通りしてしまったり、星野道夫の動物写真に、野生の匂いを嗅ぐことができなくなったりしたら、終わりです。

 

つまるところ、己の想像力が枯渇したら、幕ですね。毎日、踏み絵になる音楽や、文章に囲まれているってのは、刺激的な職場です。もうすぐ60才。さらに刺激されて、わけのわからん一気爆走変態老人になれたらいいなぁ〜。

 

せどり屋という職業、ご存知でしょうか。まぁ、フツーの人はご存知ないでしょう。私も、古本屋するまで知りませんでした。

簡単にいうと、古本市やら、古本屋回って高く売れそうな本を探し出し、他の古本屋に売り込む商売です。ま、私も含めて、本を集める時に、古本市で100円均一コーナー、やら1冊500円、三冊で1000円みたいなコーナー、全国規模の古本チェーン某ブ書店の100コーナーを回って集めます。そんな時、必ず恐ろしい殺気で本を漁っている人を見かけます。おそらく、せどり屋さんか、同業の古本屋さんです。最近では、携帯電話でその本の相場をチェックしながら、棚をしらみつぶしに見ている人も大勢います。

で、このせどり屋さんが実は小説になっています。梶山季之の、タイトルもズバリ「せどり男爵数奇譚」(昭和49年桃源社1200円初版です)という連作小説。「セドリカクテル」なんてけったいなカクテルまで登場します。

また、最近話題の「ビブリア古書堂の事件手帖」にも、せどり屋さんみたいな人物が登場し、サンリオ出版の貴重なSF文庫を探して来るシーンがありました。

先日、よく行く100円均一の古本市で、筑摩、岩波、中公という古本屋好みの文庫が詰まっているケースの前で、不動の姿勢で片っ端からチェックしている御仁を見かけました。その手さばきの見事なこと。これもまた、プロですね。で、そのケースにあった、私がねらっていた本は軒並み持っていかれました。

そう言えば、我が店にもレアな本が一冊入ってきました。戦前から戦後にかけての京都映画界を勉強するなら、絶対読まねばならない「千本組始末記」(海燕書房)です。「千本組の親分」こと笹井末三郎という男の話。私はアナキスト大杉栄の本を読んでいる時に、この男の存在を知りました。その後、大映の化物プロデューサー、永田雅一のノンフィクションにも登場します。面白いことこの上ない一冊です。大体2万円前後で販売されている本ですが、15000円で販売中。二度と入荷しないでしょう。

 

 

 

レティシア書房初ライブ4月22日18時からありました。

古本屋でライブ?

 

はい、京都メリーゴーランド店のスズキ店長によるウクレレ演奏です。

この方の澄んだ歌声とウクレレの音色が、とっても素敵なんです。

 

多くのお客さんで店がいっぱいになったらどうしょう?とか、

大きな音でご近所迷惑になったらどうしょう?とか

だいたいこの小さな店でどうやってすんの?とか

考えなくはなかったのですが、あれこれ思い悩むより、この空間でウクレレ聞いてみたい!!の方が先立ちました。

 

当日は雨。yossanの絵本原画展最終日だったので、お友達などを含めて約10名の観客を前に、スズキさんの歌声はやさしく店内に響きました。

yossanの友人の一人がギターを作る職人さんで、この日手製のウクレレを2本持って来てくださったいました。

スズキさんにお願いして、その真新しいウクレレも弾いてもらいました。

一つ一つ音色が違い、初めての聞き比べになりました。製作者にとっても演奏者にとっても、それは初体験で、お互い新鮮な出会いを楽しんでいました。

 

小さくても店という空間を手にするというのは、こんな面白いことを共有できるのだと、ちょっとウキウキしました。

 

それにしても雨の夜にアコースティックな音色の心地よかったこと。みなさん、いい夢みられたんじゃないでしょうか。(女房)

 

 

 

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新潮社が出版していたネイチャー系雑誌「Mother Nature’s/マザー・ネイチャーズ」の執筆陣が凄い!

1990年「小説新潮臨時増刊」として創刊、年2回の不定期刊行物として7号まで刊行ののち月刊誌へと移行。その月刊誌はすでに休刊している「シンラ」。平凡社が出版していた「アニマ」をベースに新潮社らしい文芸書的雰囲気も混ぜて作られた雑誌でした。

創刊号の表紙AD、2号以降ロゴデザイン平野甲賀。 執筆は岩合光昭、星野道夫、沢木耕太郎、池澤夏樹、干刈あがた、立花隆、椎名誠、竹内久美子、村上春樹、大貫妙子、今森光彦等々さすが、文芸書に強い出版社のラインアップです。私はこの雑誌で、シュガーベイブ時代から好きだったシンガー$ソングライターの大貫妙子の長い文章に初めて接しました。2号に掲載されている「海のゆりかごガラパゴス航海記」は第一級の紀行文です。同じ号に載っている沢木耕太郎の「深夜特急第三便」と一緒に読めば、旅に出たくなります。

第三号では、おっと「イワナの夏」という傑作釣文学の作者、湯川豊の「沖縄野菜物語」というエッセイがあるではないか!垂水健吾の写真も素敵な、ゆったりとした沖縄時間が流れます。その一方、相変わらずキザなタイトルの池澤夏樹「再び出発する者」で、相変わらずクールで明晰な文章も楽しめます。

そして6号と7号には村上春樹が登場。「メキシコ紀行」という紀行文を寄せています。私は春樹は音楽エッセイ以外は評価しないんで、どうでもいいんですが、好きな人にはたまらんでしょうな。

この雑誌を創刊時から買っていたのは星野道夫が「アラスカ定住日記」を連載していて、その文章と写真に魅了されたからです。今読み直しても、素敵な、素敵な連載です。

お値段は各300円です。創刊号以外すべてあります。お店がひまな時、今一度読み返していると、お!こんな記事があった!と新しい面白さを発見します。あ〜っ、もったいないから売るのやめようかな。

 

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