当店で開催中「僕らの界隈展」を主宰しているミニプレス「その界隈」から、初の小冊子「北海道と京都とワンダーランド」(1080円)が出ました。

2016年に発行を開始したタブロイド判の「その界隈」は10号まで発行されています。今回の小冊子では、「その界隈」周辺からの味わい深いコラムが並んでいます。

「京都駅は何と言っても駅全体に漂うアートの空気を満喫するのが、正攻法かと思われる。まぁ、構造そのものもアートなんだけれども、駅ビル随所に見られるアートの欠片を探して散策すべし。珍しいものでは「石の博物館」なんてものもあって」と京都駅クルージングを提案しています。

取材で来京されると、朝はホテルで朝食を取らず、散歩途中で見つけた喫茶店に入るのが習慣となっていると書かれています。素敵なお店で小一時間、過ごす幸せ。一方、北海道はどうかといえば、

「地方の駅前の喫茶店を探す。こちらはもう瀕死状態だ。クッションがへたってしまって沈み込む様に座るソファー。インベーダーゲームが故障したままで使われているテーブル。」

それでも、喫茶店好きの筆者はそこにまた惹かれるといいます。

京都の地名についてのコラムもあります。「東本願寺近隣にある『艮町』は、イラッとするぐらい読めそうで読めない」とこの町名を上げています。

「『艮』は中国の八卦という図象を示す言葉のひとつで、地名として使われている場合は、北東を示すとのこと。『丑寅』とも書くらしいからそれで読める人も多いだろう。京都の地名はこういった方角を示す言葉が使われるケースが多く、加えてその方角の基準地がどこなのか探るのも面白い。」

勉強になります。

「終着駅を味わう」と題したコラムには、なんと、阪急四条河原町が登場します。確かに、阪急電鉄の終着駅ではありますが、京都に住んでいてそう感じたことはなかったな….。この地下鉄の駅を撮影した写真が載っていますが、なんとなく終着駅の寂しげな風情が感じられるのも面白いところです。そして、叡山電鉄・出町柳駅、京福電鉄・四条大宮駅が「最も味わい深い終着駅として推奨したい」と書かれていました。住んでいるものには案外思いつかない様なところが面白いですね。その後に、北海道の終着駅が紹介されていますが、こういう最果て感が漂うのが終着駅だよねと、私たちは思ってしまいます。

⭐️「僕らの界隈展」は7月28日までです。28日朝10時15分より、「北海道と京都とワンダーランド〜ようこそ、リトルプレスの世界」と題したトークショーが、当店で開催されます。ご予約はNPO法人「京都カラスマ大学」まで

 

北海道発の京都紹介新聞「その界隈(北海道と京都と)」の10号発売記念として、「僕らの界隈展」が本日から始まりました。新聞の中から印象的な言葉が、大きくプリントアウトされて壁一面に張り出されて、なんかむちゃくちゃテンション上がります!もちろん新聞のバックナンバーは1〜10号までずらりと並びました。京都好きの北海道のお二人が「北海道と京都」について書いた、実に中身が充実した新聞紙形態のミニプレスです。京都に住んでいると見逃してしまうような面白い切り口と素敵な写真が満載で、オススメです。

今回の展示では、北海道津別町在住のアーティスト大西重成さんの「トッタン画」(トタンのコラージュ作品/33000円〜)と靴の木型のオブジェ(大16000円/小8000円)、札幌在住の写真家酒井広司さんの風景写真、京都からは「今宵堂」さんの可愛い酒器が並びました。

大西重成さんは、坂本龍一のレコードジャケットを手がけたデザイナーとしてご存知の方もいらっしゃると思いますが、モスバーガーが出していた「モスモス」というフリーペーパーの表紙担当をしておられました。伝説となった「モスモス」も今回販売されていますので、お見逃しなく。(1600円)

酒井広司さんの写真は、「その界隈」に毎号掲載されていて、いつも美しいなぁと思っていました。ミニ写真集「北海道の旅」(1200円)、ポストカードセット(800円)など販売しております。

「今宵堂」さんの酒器は2016年1月に「樽」という酒の雑誌展を開催した時、出展していただきました。ゆらゆら揺れるなんともほろ酔い気分のおちょこ(1296円)は、舞妓さんの風情でかんざしを付けて可愛い。おなじみの「成駒箸置」(540円)は裏面は皆「素面」と書かれていて、表面は「底無」だの「笑上戸」だの様々な言葉が書かれています。それぞれの酔った加減でお楽しみください。他にも「座興賽」(540円)泥酔お守り「酔ワン」(540円)なども。

京都は折しも祇園祭の真っ最中。北海道から来られた方々も、みなさん昨夜は宵山見物でいいお酒だったとか。このタイミングで北海道と京都の展覧会を開催できることは嬉しいです。暑い毎日ですが、お祭り見物の合間にお立ち寄りいただければ幸いです。なかなか見ごたえありますよ。ところで、大西さんの二つ並んだ木型のオブジェのあんまり可愛いので、結婚のお祝いにピッタリと思ったのですが、誰か結婚する人いないかな?(女房)

「僕らの界隈展」は7月16日(火)〜28日(日)月曜定休日 

  12:00〜20:00(最終日は18:00まで )

 

 

★恒例『レティシア書房夏古本市』は8月7日(水)〜18日(日)開催します。

 

と、このシャツの名前を出しただけで、あそこのシャツか、とぱっと浮かんだら、お洒落な方かも。「モリカゲシャツ」で販売されているシャツは決して安くはありません。でも、楽しくなるのです。

何年も前、女房がこのお店を見つけて一着買ってくれました。前はボタンダウンの白のワイシャツ。しかし、背中の上半分にストライプが走っていて遊び心に溢れたシャツです。前から見るとフツウ、背後から見ると遊びに行こう感満杯の一着を今も大切に着ています。

北海道発の京都案内新聞「その界隈」最新号(540円)をめくると、大きくモリカゲシャツが特集されています。店主の森陰さんは、京都生まれの生粋の京都人。東京の文化服装学院からファッション関係の仕事の中で、大量生産、大量消費のバブル感に違和感を感じ、「作ってる人とそれを買って着る人の関係性が、もうちょっと近いところでできないか」と考えたあげく、オーダーメイドのシャツを作るお店を始めました。

大型書店にいた頃、大量に入ってくる本を、中身も見ずに販売し、大量に返本するシステムに違和感を持ち、本を書く人、売る人、そして読者の関係がこんなに離れていていいの?と思い、レティシア書房を始めたのと似ていると感じました。まだ、モリカゲシャツでオーダーメイドシャツをお願いしたことはないのですが、そろそろ作ってもらいに行きたいな。

「その界隈」で連載中の「その界隈的[博物誌]」の特集は落語「はてなの茶碗」です。上方落語の十八番であり、桂米朝、枝雀の名演があります。落語の舞台となった清水寺の音羽の滝やら、登場する茶道具屋がある衣棚通などが紹介されています。衣棚通は時々途切れたりする南北の通りですが、めったに紹介されません。

面白かったのは、「京都の自転車」という写真特集です。景観写真評論家の田中三光さんが、無造作に撮った市内各所に止めてある自転車と建物。どれも風情があります。あ、これ、あそこだ!とわかる所が何カ所かありました。皆さんもチェックしてみてはいかがですか。

 

ギャラリー開催中 町田尚子原画展「ネコヅメのよる」

ご当地サイン入の絵本「ネコヅメのよる」と、カレンダー「Charity Calendar2018」は完売いたしました。ありがとうございました。

オリジナルシール・ポストカード・手ぬぐいは、残り僅かになりました。

原画展は、21日(日曜日)まで。なお21日は18時で終了いたします。


 

北海道発の、京都&北国の紹介プレスという、面白いスタンスの新聞スタイルのミニプレス「その界隈」(540円)の創刊号が届きました。

「阿闍梨餅は、加熱すると美味しい。マルセイバターサンドは、冷やすと美味しい。共にひとつから買える。100円強。なんだか似ているではないですか。対照的な土地のように思われているけれど、実は似ているところもあるのです。両方とも人気があって、観光客が多い。京都と北海道、一緒にしちゃうと面白いんじゃないか。」

という冒険的企画で始まったミニプレスです。そして、創刊後のトップを飾るのは、当店でも作品を販売してくれた「酒器 今宵堂」のお二人です。植物園近くの閑静な住宅街に工房を構える今宵堂さんは、昨年、北海道で「ほろ酔う器展」を開催されたそうで、個展に合わせて。20日程北海道を回られました。「仕事と生活の糧となるような風景を、私たちは北国でたくさん眺めることができました。」との事です。鞍馬口の「力餅食堂」の前のお二人の姿が、今宵堂の暖かい雰囲気を出しています。

「妄想の寺町」なんて企画の横には、「北海道ドライブイン紀行」が飛び出してきたりと、古都と北国の距離をひょいと乗り越える紙面作りが魅力的です。北海道に知り合いが多い私には、これから楽しみなちょっと気になるミニプレスです。

もう一冊、倉敷の古書店「蟲文庫」の田中美穂さん編集による「胞子文学名作編」(2808円)が目出たく再発されました。彼女は苔、羊歯、海藻、茸等が放出する胞子の特異な有り様に着目し、こう考えました。

「異質な存在であるがゆえに、わたしたちを固定する論理や常識にもたやすく穴をあけ、思わぬ世界を開いてみせる。菌糸や原糸体のひろがりは、一見してまるで無関係のものをむすびつけ、出現させます。かすかでひそやかで、そして大胆不敵。そのような『胞子性』を宿した作品を『胞子文学』と名付け、ここに集めました」

尾崎一雄、内田百間、宮沢賢治、太宰治、らの文人がズラリリストアップされている一方で、小川洋子、川上弘美などの「胞子性」溢れる??作家の作品も忘れてはいません。読み応え十分の一冊です

「田鼠の穴からぬつとつくし哉」なんて、ユーモラスな一茶の俳句もあって、コーヒーブレイクの時にでもお読み下さい。

★ライブ決定 世田谷ピンポンズ「COMEBACK FOLK」

                5月25日(水)19時30分  1500円(予約受付中)