神戸で発行されている「ほんまに」の最新20号が入りました。特集は「本を売る」です。地元、神戸を中心に、兵庫県の本屋さんが沢山登場します。

須磨区の井戸書店。私の記憶に間違いなければ、店主の森さんとお会いしたことがあります。全く書店とは関係のない方でしたが、書店の娘さんと結婚されて、後を継がれたそうです。この書店は、可動式の書架を作ったことで、読書会・落語会など様々なイベントを開催してきました。なかでも「子ども論語塾」は100回を迎えたとか。頑張っている町の本屋さんです。

森さんを加えた座談会では、当店の古本市のご常連「1003」さん、猫が店番をしている「ワールドエンズガーデン」さん、編集の仕事をされながら本屋を営まれている「KITUNE BOOK&Art」さんが、「本を売ること、これからの本のこと」というテーマで興味深いお話をされています。

「目的があって、この本を買おうということで本屋に行くのではなくて、何かないかしらと思って、何か一冊選んで帰ってもらえるようなのが理想です。」とおっしゃるワールドエンズガーデンさんに私も同感です。「何も知らないところに新しい刺激ってあると思うので」とも。入いり込んだことのない世界を、どんな風にお客様にお見せするのかが書店員の頭の使いどころです。

リトルプレスに関しては、神戸一の在庫と情報を持っている「1003」さんは、リトルプレスの注文の難しさを、「自分の覚悟の境界線みたいなものにお客さんの顔が浮かぶかどうかで判断しているところがあります。」と話されています。あの人とこの人は買うかなぁ〜という予測をして、残った在庫と支払う金額と利益を考えながら、店に置くか、否かを決定するのは、私も同じです。

特集はまだまだ続きます。個性的な新刊書店が紹介されています。西宮に2016年オープンした「リトル書房」さんは、57歳でサラリーマンを退職して開店されたお店です。レティシア書房を始めたのと同じくらいの年齢で応援したくなります。

今は、コロナ問題で、外出もままならない状態ですが、いつか紹介されているお店を回ってみたいものです。

京都で頑張っている文芸雑誌「APIED」(770円)の最新35号も入荷しました。こちらの特集はチェーホフです。「桜の園」の映画を観たことぐらいしかないので、じっくり読んでみます。

 

お知らせ コロナウィルス感染拡大の緊急事態下、これ以上感染者を出さないために次週4月23日(木)より当面休業いたします。予定しておりましたギャラリーの個展もしばらくの間お休みいたします。この「店長日誌」は毎日更新していきますので、読んでいただけたら嬉しいです。また、休業中でも店で作業していることがあります。その時は半分店を開けていますので、ご用があれば声をかけてください。(日程は店長日誌にてお知らせします。)


平凡社の出している「太陽」は、古本市定番の雑誌です。

今回も350円〜400円前後で十数冊出ています。2000年7月「キャパ」、88年10月「泉鏡花」、1999年12月「ヒコーキ野郎」等々。

「太陽」の他にも、面白い雑誌が沢山出ています。やはり、出たかと思ったのは、筑摩書房が出している小冊子「ちくま」です。これ、実は私も出版社からまとめて買いました。その理由は、表紙が絵本作家の酒井駒子が描いているからです。今回出ているのは2014年1〜4月号の四点セットで、価格は300円です。酒井駒子の表紙シリーズは今でも続いています。ファンの方はぜひ。

神戸の出版社が出しているミニプレス「ほんまに」の15号と16号もあります。15号の特集は「街の本屋海文堂閉店に思う」、16号は「続・神戸の古本屋」で、若手古書店オーナー同士の対談や、老舗店店長のお話、さらに神戸の古書店地図まで付いた保存版で(版元品切れです)どちらも200円です。

書店がらみの本なら、「東京人」が特集する「神田神保町の歩き方」の2002年版、2004年版が各200円で出ています。どちらも資料として持っていたい雑誌です。書誌関係では、1975年に創刊された「本の本」の創刊号から最終号まで全16冊セットで3200円というものあります。作家別に特集を組んだりしていますが、面白いのは76年発行の日記文学の特集号です。十数名の文学者の日記が論じられています。

常連雑誌の「WAVE」 からは、ボリス・ヴィアンの特集号です。ヴィアンや、その当時の最先端をゆくアーティストが夜ごと集まった「サンジェルマン・デ・プレ」を中心に解説している内容の濃い一冊です。巻頭文はヴィアン自身による「サンジェルマン・デ・プレの定義」です。こちらは400円。

最後にレアな一冊を。「Coyote/コヨーテ」が特集した2004年11月発行「星野道夫の冒険」です。これ、星野がどんな本を読んで、旅に出たかが書かれています。また、アラスカの自宅に持ち込んだ700冊の蔵書リストが掲載されています。左棚1列目「宮沢賢治の彼方へ」右棚1列目「路上にて 開高健全ノンフィクション」といった具合に、彼の書架を眺めている雰囲気です。こちらは絶版で1800円。探している人も多いので、お早めに。

★レティシア書房一箱古本市は、23日(日)までです。

尚24日(月)〜27(木)まで休業いたします。

★イベントのお知らせ

当店のお客様の作家、中村理聖さんが23日、「もりのみやキューズモール」で読書会をされます。詳しくはHPをご覧下さい。