「2012年3月、ぼくはシューカツをやめた。それは人生で初めて、周りからズれた瞬間だった。」で始まる 中須俊治「GO toTogo」(烽火書房1650円)。著者は、誰も見たことのない風景を探しにアフリカのトーゴ共和国へ渡り、ラジオ局で働きます。一度帰国し、地元である京都の信用金庫で働き、ここで地元京都の染色技術に心打たれ、トーゴ共和国エゥア族の織物を融合したアパレル企業AFURICA DOGSを起業しました。この本を出版したのは、同じ地元育ちの嶋田翔伍が立ち上げた一人出版社「烽火書房」。これ、とても面白い!こんな事やろうと決めた若者と、じゃ、それを出版しよう!と決めた若者のコラボが決まった一冊。そんな本を、レティシア書房で売らずしてどこで売る!京都信用金庫の入社面接で、著者は「五年後には辞めようと思っています」と言ってしまいますが、にもかかわらず入社を認めたこの銀行も面白い。

文芸誌「たべるのがおそい」を発行している九州博多の書肆侃々房が、また新たな文芸誌を出しました。「ことばと」という雑誌です。「言葉と、その他の何かについて、言葉と私やあなたを含んだ誰かについて、生まれ変わったような気持ちで、もう一度あらためて考えてみたい、そんな想いとともに、ことばは羽ばたきます。」

ことばを羽ばたかせるって、いい表現ですよね。巻頭座談会は柴田聰子、佐々木敦、又吉直樹の三人が、言葉って何?というかなり大きなテーマで120分語っています。

また、今年の1月、東京武蔵野市で「貯金も使い果たし、書店をオープンさせた」古書「防波堤」店主の堤雄一さんが、「二つの本棚」というタイトルで書かれている記事を読みました。これは連載となるので、なんか面白くなりそうな予感がします。

障害者の暮らし・生き方を、様々な角度から取り上げる「コトノネ」最新34号に、「戦争と農業」「ナチスのキッチン」などの著書でおなじみの藤原辰志のインタビューが掲載されています。

「欲望には限界がある。それでも欲望をもっとつくれ、お前ら飢えている、って言い続ける社会にいま無理が来ている。もう壊れかけている」

大量生産に大量消費をセットして動く社会への人々の疲弊が指摘されています。

当店には「共和国」というマイナー出版社のコーナーがあります。その中に藤原辰志の「食べること考えること」(2640円)、「ナチスのキッチン」(2970円)があり、販売していますので、ぜひ見てください。

お知らせ 

コロナウィルス感染拡大の緊急事態下、営業日・時間を下記のようにさせていただきます。

営業日:毎週 火曜日、木曜日、土曜日 営業時間:13時〜18時

通販、メールでの在庫確認は常時できますので、ご利用ください。通常営業再開はHPにて告知いたします。(info@book-laetitia.mond.jp)


 

 

 

盛岡発のミニプレス「てくり」(660円)の28号が入荷しました。もう28号まで出たんですね!盛岡に住み、そこで暮らしている人、この町で新しいことを始めた人たちが毎回登場します。編集方針ほぼ変わらずですが、毎号読んでしまうのは何故でしょうか。(ちなみにうちではミニプレス完売率1位です)「建築家と歩くもりおか建物探訪」とか、「医大が愛した、名店たち」とか、「希町商店街振興組合青年部の活動」とか、いつも通りの企画なのですが、良いなぁ〜、この人たちという感じなのですね。最終ページを飾る連載「もりおかわんこ」も19犬目の梅子ちゃん!和みます。地域とともに存在するミニプレスの王道です。

ところで、盛岡市内にトーテムポールが建っていることを今回知りました。カナダビクトリア市との友好の証として送られたものです。ビクトリア市には「ビクトリア盛岡友好協会」、盛岡には「盛岡ビクトリア友好協会」があり、民間交流が盛んになっています。

私が見逃せないのが「スコッチハウス」というお店の紹介。30年ほど書店営業をされていた方が、スコッチウィスキー専門店「スコッチハウス」を開店。書店勤務時代から集めた貴重なスコッチが並んでいます。100年前のスコッチが載っていますが、これ、飲みたい!!

もう一冊ミニプレス。「社会をたのしくする障害者メデイア」を標榜するミニプレス「コトノネ」(1100円)の32号には、スペシャルインタビューとして、れいわ新撰組から参議院選挙に出て、当選した重度障害者のお二人木村英子さん、舩後 靖彦さんのインタビューが掲載されています。中身の濃いインタビューですので、じっくりとお読みください。何故身障者を国会に送り込んだのかを中心にした、れいわ新撰組党首山本太郎さんのインタビューもあります。この中で彼は「頑張った人が報われる社会」は、平等な社会のイメージがありますが、では頑張れない人はどうなるのかという疑問から、「頑張らなくても生きていける社会」が理想だと自分の信念を、こう表現しています。

「頑張ることがスタンダードになると、頑張りすぎることが当たり前になって、人はドンドン壊れていきます。壊れた先に、セーフティネットでの救済です。福祉負担は大きくなるだけです。」

自分たちの日頃の視点から、全く違うところから世の中を見るという意味でも、ミニプレスの存在は大きなものだと言えます。

 

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壁掛けタイプ1000円 机上タイプ800円です。売上は、全てARKにお渡しいたします。当施設に保護されている動物たちのために使われます。