いよいよ、古本市も明日までとなりました。まだまだ掘り出しもの沢山あります!

「幻のロシア絵本1920−30年代」(1200円/出品・星月夜)は貴重な資料です。ロシア革命を経たソヴィエトでは、1920年〜30年代、若手の画家、詩人たちが新しい絵本製作に参加しました。そこには、モスクワなどの大都市で勃興した、ロシア・アヴァンギャルドと呼ばれる実験的芸術運動が影響していました。斬新なデザインとレイアウトは、ヨーロッパ各国でも注目されました。その後、国家の表現統制で、出版が困難になり消えていきましたが、日本人の画家、吉原治良が数多くコレクションしていました。この本は、彼の収集した作品をメインに編集されています。本国ロシアでは読み捨てられて消滅した本を、吉原が、保存状態良好のまま管理していたことに感動します。

ムフフと笑えて、成る程ごもっともだと納得させられるのが谷川俊太郎(詩)+広瀬弦(絵)による「考えるミスター・ヒポポタムス」(500円/出品・半月舎)です。ミスター・ヒポポタムスの愛らしいイラストと彼の独白が一体になった作品です。ヒポポタムス曰く、「町のい出るとやたら銅像がある。ぼくは銅像にだけはなりたくないと思う。」偉そうな輩にはならないという矜持ですね。「今日はレントゲンをとった。胃の中にピストルがあった。いつ食べたのかおぼえていない。」なんていうのもあります。でも、ラストはちょっと切ない。大好物のウィスキー持って、一緒につきあってやりたい気分です。

イヌ年に因んだ一冊をご紹介。小方宗次「犬は三日飼えば三年恩を忘れないは本当か」(500円/出品・マヤルカ古書店)は、犬好き、犬を飼っておられる方には、おススメの一冊。犬が登場する諺を集めて解説したもので、例えば、「豪家の門にやせたる犬なく、農夫の倉に肥えたる鶏あり」。これは、「誰もが、それぞれの場所で、状況に応じた暮らしを営み、それなりの利益を上げている」という諺です。「犬も尾を振る」は、「イヌでも尻尾を振って愛嬌をふりまく。人間も無愛想で人づきあいの悪いのはよくない」を例えたもの。諺の解説の後には、ちゃんとイヌについての解説があります。「犬も尾を振る」では、尾っぽの様子で、イヌの気持ちが分かるというけっこうためになる説明付き。元気のないイヌは尻尾が垂れてきて、最後には股の間に巻き込んで隠してしまいます。尾はイヌの健康のバロメーターでもあるようです。

 

★「女子の古本市」最終4日(日)は18時にて閉店いたします。なお、5日(月)、6日(火)は連休いたします。