2011年の福島原発事故以来、住宅の省エネルギーへの関心は大きくなっています。

でも一体、冷房に頼らない夏の住宅環境を実現する、なんてことが可能なのか?電気に依存しすぎる生活を、どうやって考え直せばいいの?それになんだか、スマートハウスと銘打つ「省エネ」などは、機械設備に頼りすぎてはいないか?

そこで「パッシブデザイン」という定義。「建物のあり方に工夫して、建物の周りにある自然エネルギー(太陽・風・地熱)を最大限に活用・調節できるようにし、高い質の室内環境を実現させながら、省エネルギーに寄与しようとする、建築設計の考え方とその実際的手法。」なんです。

で、これをもうちょっと、目で見てわかるように展示しようじゃないの!というわけで、小嶋雄之さん渾身の模型を展示しました。家を三つに縦割りにしたものが模型になっていて、風の通り具合や、床の蓄熱の工夫など、見ることが出来ます。図面だけで見ると難しそうでも、模型にしてみて、お話を伺ったりすると、環境抜きに家を考えることはできないことに改めて気付かされます。この家なんとなくいい感じだな〜、と思うことができれば、省エネの第一歩かも。

家というのは、住んでいくうちに、住む人によって変化していくものだと思います。完成品に人をはめこむわけではありません。そういうことを、ずっと前から発信していたのが、「もじゃハウス」の干潟裕子さんです。干潟さんの作っているミニプレス「House “n”Landscape」は、第1号からレティシア書房で扱っていますが、彼女が提唱している、植物でモジャモジャした家こそは、住む人が育てるものです。

干潟さんは、造園を学んだ後、ランドスケープ設計士として公園などのデザインを手掛けて来られたのですが、緑でモジャモジャの家に住みたいと、建築士になりました。彼女自身が、緑に癒されて励まされたということで、植物の持つ力を信じ、植物の成長とともに生きる家の設計を目指し、その宣伝のためにミニプレスを作ってきました。第4号発行が、今回の展覧会に間に合ったので、バックナンバーと共に販売しております。(1号のみ完売・在庫なし)

住むこと、生活することを考え直すきっかけになるかもしれない、この展覧会『もじゃハウスプロダクツ&小嶋雄之設計事務所によるフレンドリー建築ショーin京都』にご来場をお待ちしています!(女房)

『もじゃハウスプロダクツ&小嶋雄之設計事務所によるフレンドリー建築ショーin京都』は5月21日(日)まで

 

じわじわと緑が覆い尽くす家の建築を理想にがんばる、京都の建築士干潟さんの建築設計事務所「もじゃハウスプロダクツ」(出町柳)が発行する「House”n”landscape」3号が入荷しました。

なんだ、建築の本かと早とちりしてはいけません。これ、こころ豊かに生きるための場所を模索する雑誌なのです。

3号では今は亡き建築家、石井修氏のご自宅「回帰草庵」を訪ねています。森に囲まれた自宅で、幸せな時を過ごした建築家への思いが語られます。

バブル全盛へと向かっていた1970年代後半、既に人間の生活における自然環境の重要性を説き、自らの思想を実践したのが「回帰草庵」でした。詳しくは、本に掲載されている石井氏宅の写真と干潟さんの楽しいスケッチを見て頂くのがベストですが、タイトルにあるように、まさに「緑と生きる家」そのものです。彼女のスケッチに「こういう所でヤギを飼いたいという私の妄想」とキャプション入りでヤギが描かれていますが、同感ですね。

木が森となり、森と共に家も呼吸し、育ってゆく。桜の木におはようと起こされて、コブシの木におやすみと言われて眠りに就くなんて理想じゃないですか。「無理のない自然な暮しが形となった空間の心地よさ」とは、干潟さんの取材の後の感想ですが、心が落ち着くのは間違いありません。

京都でがんばってるといえば、もう涙ぐましいコピー印刷の10.5×10.5の小さな本「コーヒーとおともだち」が全部揃いました。最新4号をお買い求めの方から、バックナンバーもというご要望があり、揃えました。手のひらに乗る可愛らしさは絶妙です。カフェで横にこの本置きながら、コーヒー飲めば、マスターがおっと驚くこと間違いなし(?)です。

さらに、さらに京都でがんばっている記者、行司千絵さんの「おうちのふく」出版記念イベントとして、この本の版元FOILが「おうちにふく刊行記念フェア」を6月24日(水)〜28(日)まで店内ギャラリーにて開催します。書籍の他に、めったに見られない校正紙の展示もあります。当店店主のモデルデビュー本であることもお忘れなく……..。

 

2014年の春、一人の女性が、こんな雑誌出したんですが・・・と来店されました。その本のタイトルは「House’n'Landscape」。もじゃハウスさんとの出会いでしたが、実は私はこの「もじゃハウス」という名前に覚えがありました。おもしろそうな設計士さんが、市内の出町柳あたりで独立されたという話をどこかで読んだ事があったのです。

植物と人が共に暮らす家がテーマのこの雑誌は、とても魅力的でした。外出から帰ってきた店長は、その着眼点の良さに惚れ込んで、その場で「おぅ、買うたるで〜、在庫出しや〜」とニコニコ現金払いで販売を開始しました。(始めてお会いしたエピソードについては、「House’n'Landscape2号」に書かれています。)

それからお付き合いが続き、今回、もじゃハウスさんの、設計へ至るまでのスケッチを展示していただくことになりました。題して「おいでよ!もじゃハウス もじゃハウスプロダクツの制作ノート展」。

高級マンションでもなく、豪華な一軒家でもありませんが、こんな家に住んだら、きっと居心地がいいだろうなぁ〜、お天気のいい日には、ビール片手でお昼寝に最適の家です。庭の木々が成長しいくと共に、家も成長し、いい味をだしていき、その家に暮らす人達も成長し、熟してゆくというそんな生活が見えてきそうです。

しかし、なかなか「家と緑」を設計してくださいという施主には出会えないのが現実だそうです。庭の設計などは、特に資格が要らないので、たいてい家を建てた時に建築屋さんが相談をうけて作ってしまうことが多いのです。しかし、植物のことにとても詳しい人は少ない。従って、まあだいたい無難な感じにまとまり、あとは自分で作って行くことになりがちです。でもでも、ここに建築士であり、植物の専門家でもある「もじゃハウス」さんが存在していることをぜひ知って下さい。

この「もじゃハウス」の展示にご協力頂いたのは、京都二条駅近くのグリーンショップ「cotoha」(ことは)さん。このお店がまた素敵なのです。「House’n'Landscape1号」に記事が掲載されていますが、二条駅を東へ10分ほど歩いた路地の奥の二階へ上がってみると、天井に高い建物の内部・・・そこは森でした。今回展示に使っている植物は、大きなモノを除いて販売していますが、販売日は最終日24日(日)に限らせて頂いています。

「もじゃハウス」を知っているヒトも知らないヒトも、もじゃってしまった本屋の店内をちょっと覗いてみてください。ちなみに左下の図は、「レティシア書房がもじゃったら」という外観の絵をもじゃハウスさんが描いてくれました。こんなもじゃもじゃな店になったらいいな〜・・・、って私はホントは植物枯らしてしまう名人(?)なんですけどね。(女房)

★「おいでよ!もじゃハウス もじゃハウスプロダクツの制  作ノート展」は5月14日(木)〜24日(日)

  18日(月)は定休日。

 

京都、出町柳。駅近くの鴨柳アパートを拠点に活躍する「もじゃハウスプロダクツ」が製作するミニプレレス「House”n”landscape」の第2号が発売(540円)されました。「家と緑と、もじゃもじゃ」をテーマに植物が鬱蒼と生い茂る家を訪ねて、オーナーに話を聴くユニークな内容で、当店では人気のミニプレスです。(1号も在庫しています)

今回、最初に取り上げられているのは、レティシア書房の近くにある「cafe mole」(御幸町二条下がる)です。クスノキが茂るビルの奥にあるカフェで、犬の散歩で、店先は通りますが、通りからは、植物の枝や葉っぱで覆い隠されて、よく見えません。この特集のおかげで、ちょっとうす暗い店内は、ゆっくりと時間が流れているみたいで素敵な雰囲気がわかりました。

編集長はこの店へ突撃取材を敢行。それが記事になっています。店内から外を撮影した写真が掲載されていますが、森の奥からちょっと外の世界を覗いている感じです。リラックスできそうです。

次のインタビューは、「ちょっとずつ、もじゃもじゃになってます」という方の、野生と化しつつあるお庭とご自宅拝見記です。

「せっかくここまで野生化している訳ですし、庭だと思わず、植物の生息圏、人間の生息圏って言う風に割り切って、もっともじゃもじゃに」

との編集長の言葉には説得力があります。

最後に、現在ミニプレスを研究中の女子大生と編集長のやり取りが載っていますが、彼女は、当店で熱心にミニプレスをチェックしてくださるお客様です。面白いのがあるよと、この雑誌をご紹介しました。こうして、お客様と作り手の交流が始まるのは、書店冥利。とても嬉しいことです。