8月28日〜9月2日までの「いまがわゆいのイラストエッセイ展」は、最終日に入れ替えを終わり「おかしなうさぎ展」と名称も新たに、いまがわさんと、すずきみさきさんの二人展として、9月9日(日)まで開催します。

すずきさんは、東京のイベントを中心に活躍中のイラストレーターです。今回は、「おかし」と「うさぎ」がテーマ。

うさぎが大好きで、飼っているうさぎさんからイメージしたストーリー性のある絵を、それはそれは丁寧に、時間をかけてボールペンで描いています。細かい線を描くのに、エッチングでもない、鉛筆でもない、ボールペンという画材は、すずきさんと相性が合っているのだそうです。自分のフォルムは、ボールペンで描ききる、絶対譲れない、という強い気持ちが、可愛いうさぎの向こうから立ち上ってくるのを感じて、絵の前に立つと、思わず見入ってしまします。

いまがわさんのイラストにも同じ事を感じるのですが、「好き!」という気持ちが画面全体からあふれ、大好きな事があるシアワセを、見ている側へ真っ直ぐ届けてくれます。

今回いまがわさんは、本への愛いっぱいだった前半の作品を全て入れ替え、お菓子大好き!!の直球勝負(可愛くて、勝負という言葉は似合わないけど)。お二人とも、小物やポストカードをたくさん持って来てくれました。ブローチ、バッチ、ハンカチ、コインケース、布バックなどどれも優しく可愛いものばかり。おかしなうさぎの世界に浸ってみて下さい。

いまがわさんは、「ドーナツの穴」「おきらく書店員のまいにち」などに加え、新作「あ」(600円)「は」(700円)のミニプレスを販売しています。すずきさんは今まで描いてきたイラストを「ちいさなおはなし」という作品集(1200円・ポストカード付き)にまとめました。この機会にぜひご覧下さい。

 

初めて京都で開催する二人展の初日9月4日は、強い台風の上陸のため、店を臨時休業させていただきました。雨風が心配ですが、どうか気をつけてお過ごし下さい。(女房)

 

 

いまがわゆいさんは、岡山県在住のイラストレーター。

昼間は書店員、夜は絵を描く仕事という二足の草鞋をはいています。ミニプレスを手づくりしているので、三足かな。

2年前大阪のイベント出店の際に京都へ寄り、「ドーナツの穴」というミニプレスを持ちこんで来られました。例によって、店長即決で店に置く事になりましたが、可愛い女の子のイラストエッセイは完売。その後「ドーナツの穴2」「おきらく書店員のまいにち」「本づくりワークショップ」「おえかきどうぐのはなし」など次々ヒット作を出されてきました。固定ファンも多く、その丁寧な仕事でさらに広く読者層を開拓中です。初めての方もこの機会にぜひ手に取ってみてください。ただいまのところ、京都で、いまがわさんの本を販売しているのはうちだけだと思います。

今回、いまがわさんの地元以外で初めての原画展には、遠くからもファンがご来店。初日、展示した直後から本やお菓子の話で大いに盛り上がっていました。驚いたのは、原画と印刷されたものが同サイズだったこと。ものすごく細かい字と絵が原寸サイズ。ご本人曰く「私、大きな絵が描けないんです。」修正液の跡の一つもなく、切り貼りもない原画は気持ちよく、好きな仕事をコツコツ仕上げている姿を想像して、なんだかこちらが嬉しくなりました。今まで出版されたミニプレスのバックナンバーを揃え、トートバッグ、缶バッチ、ポストカード、ブックマーク、コインケースなど雑貨もいっぱい並べてもらいました。レティシア書房は、いつになくお花畑のような可愛い雰囲気にあふれています。ちなみに、個展のためのフリーペーパーには、京都初個展のいきさつが楽しく書かれています。

でも可愛いだけでなく、例えば「おきらく書店員のまいにち」は、本屋さんの裏側や書店員の素顔を、本への愛情をたっぷりこめて描いていて読み応えあります。好きなものがあるって、幸せなことだな〜ってこの展覧会をみていて改めて思いました。好きな事を続けるパワーが眩しい!こちらも夏バテしてる場合じゃありませんね。(女房)

★「いまがわゆいのイラストエッセイ展」は8月28日(火)〜9月2日(日)まで

その後作品を入れ替えて「いまがわゆい・すずきみさき2人展 おかしなうさぎ展」は9月4日(火)〜9日(日)まで

 

 

 

レティシア書房では2回目の、ハセガワアキコさんの銅版画展。前回2015年、本好きの作家の深く緊張感のある版画の世界へ誘われました。今回は、また違った魅力的な展覧会になっています。

今回のテーマは「Blue」です。最近の作品の中から、果てしない宇宙の、海の底の、空の、草木のイメージをはらんだ青い色を使った版画を選んで展示しました。物語が先にあって、形を決め、追求していくというのではなく、なんというか、自由で伸びやかなデザイン。作品を創って行く過程で、素材が語りかけるものを受け入れ、楽しんでやりとりして間口を広げて行く、柔らかな感じがします。

「風」「夏銀河(写真左)」「蒼(写真下)」「海底」「天高く」「月に吠える」など、自然に身を委ねるような、緩やかな動きのある作品が並んでいます。それぞれに使われている青色が涼やかで印象的ですが、その中にも作家の持つ文学性は流れていて、何処かで出会った懐かしい風景のようにも、これから見る夢のようにも見えます。

入り口すぐの所に飾られた、「交差するモノ」(写真上)は、ドライポイントのあたたかなタッチで、おおらかな作品。「狭き窓へ」は、レイチェル・カーソンを読んでいるときにイメージが湧いた作品で、小さな窓から見る湖や林のような景色は、何を意味しているのでしょうか。銅版画の方法は多様だそうですが、どの作品も、長い時間をかけて培った技術に支えられた表現が効果的で、見ていて心地よさを感じました。

 

そして、ハセガワさんの作る小物はいつも素敵なのですが、今回も、栞(500円)、キーケース(600円)、折り紙札入れ(900円、)紙挟み(1000円)、ペンダント(1500円)、蔵書票(2000円)など個性的なものが揃っています。 手に取ってご覧ください。

暑い最中ですが、素敵な版画の世界を覗きにお運び頂ければ幸いです。(女房)

尚、ハセガワさんが所属する「京都銅版画協会ミニアチュール展」が、ギャラリーヒルゲートで開催中です。7月22日まで。

ハセガワアキコ版画展は7月18日(水)〜29日(日) 

 12時〜20時 最終日は18時まで 月曜定休日

 

 

 

 

 

昨年7月の『震災で消えた小さな命展』に続いて「災害で消えた小さな命展」を開催いたします。絵本作家・劇作家の、うささんの呼びかけで、画家・イラストレーターが無償で描いた動物たちの絵(複製画)の展示です。

2011年東日本大震災では多くの人々が亡くなりました。ボランティアで現地に入ったうささんは、そこで、想像を絶するくらい多くの動物達が命を落としたことを知ります。そして飼い主さんから話を聞き取って、多くの画家たちが協力し、依頼を受けた動物達の絵を描きました。これらの絵は各地を巡回して最終的に飼主さんの手元に渡されるのですが、複製画を作り、今も全国各地で展覧会を実施して、声なき命をどうしたら救えるのかを訴えています。

2016年には熊本でも大きな地震が起きました。今回は熊本の地震で被災したペットの絵も何点か飾られています。東北の地震から何年経っても、飼っている動物と同行出来る避難場所が確保されることは少ないのが現状です。飼主の中には、動物の命を救えなかったことで、今も心に大きな傷を負っている人達がいます。ペットと一緒に避難出来ないから、避難所には行かずに彼らの傍で暮らし続けた飼主もいます。家族の一員である動物の命を救うことは、人を救うことにもなるということを、ぜひ知って頂きたいと思います。

「3匹は親子でいつも一緒に留守番してました。震災時車で助けたのですが、津波で、3匹亡くなりました。ハーブとテールは車の中で見つけましたが、ココは見つかりませんでした。亡くなった時3匹バラバラになってしまったので一緒に描いてもらえるとありがたいです。」(石巻市ハーブ・テール・ココちゃん ・写真右)という、飼主さんの依頼の手紙が添えられている絵もあります。一人一人、一匹一匹、のエピソードがそれぞれ書かれていますので、ゆっくりご覧いただければと思います。

東日本大震災で、流されて亡くなったおかあさんと犬の絵本「ぼくは海になった」(1400円/作・絵 うさ)を、期間中販売しておりますので、手に取ってみてください。ポストカード(150円)・クリアファイル(300円)なども販売しています。この展覧会は、すべて各地のボランティアで進められていますので、売上げは「命展」の運営資金に使われるということです。つい先月には、大阪で大きな地震がありました。犬猫を飼っている身としては、災害時の避難をどうするかは他人事ではありません。この展覧会が、人と動物の命を考えるきっかけになれば幸いです。(女房)

 

★「災害で消えた小さな命展(複製画展)」は、 7月4日(水)〜15日(日)12時〜20時(最終日は18時まで)月曜 定休日

 

7月10日(火)〜12日(木)、京都府民ホールアルティ(上京区烏丸とおり一条下がる)にて

うささんが代表をつとめる劇団Sol.星の花による「Voice in the Wind その声がきこえますか」が上演されます。お問い合わせは劇団Sol.星の花京都公演実行委員会まで。

 

 

絵本作家の村上浩子さんが主宰する「えほん作家養成教室」の展覧会が始まりました。

この教室の展覧会は、昨年に続き2回目になりますが、前回同様、いえそれ以上の力作が揃いました。教室では6ヶ月かかって手づくりの絵本を1冊作ります。その原画と、世界に1冊の絵本を並べてあります。今回は、初参加2名を含む9人の方の絵本が出展されています。

大きなお魚の大きな愛に包まれて、皆楽しそうに暮らす「おーととハウス」(作・たじま しょう)の世界、お子さんたちの様子をヒントに、はぐれた友だちを探す「あえたね あえたよ」(作・いけなが けい)の楽しい話、いずれも初めての絵本ですが、苦労しながらやっと作り上げた達成感に満ちています。

ふんわりした水彩画が、優しいストーリーと溶け合う「なかよしおたすけぐみ」(作・かなたに なな)。美しく歳を重ねた先輩女性の笑顔を描いた「顔施のひと」(作・たに ゆかり)、自作の万華鏡から覗いた世界を描くユニークな「まんげきょうえほん・なにかな(作・かわばた ひでと)。「あ、めいちゃんだ」(作・かとう てるこ)は、2歳のめいちゃんが、大きな物はママ、小さな物はめいちゃんと思っている子どもの目線がかわいく、「だいこんのじんせい」(作・ふじむら まりこ)は、のびやかな絵とペーソスのある語り口が魅力的。超元気なおじいちゃんと孫が、クッキーの争奪戦を繰り広げる「クッキー」(作・かわい みゆき)は、センスのあるスピーディーな展開が楽しい。

どの絵本も、発想がとても面白く、描き方もそれぞれとても個性的で、上手下手というような基準では計れない、宝物のような絵本です。手に取って一人一人の大切な世界に触れてみてください。

こんなに個性的な生徒さんたちそれぞれの良さを引き出して、本に仕上げていく先生のご苦労も多いと思いますが、この中から絵本コンクールに入賞されたり、電子書籍絵本として出版されたりと、作家さんが育っています。えほん教室、目が離せませんね。先生である村上浩子さんの人気キャラクター「メルシーにゃん」の原画、すてきな絵本も一緒に並んでいます。こちらもご覧下さい。(女房)

 

えほん作家養成教室・京都第4期「えほん展」は、6月19日(火)〜7月1日(日)

  12時〜20時(最終日17時まで)月曜定休日

 

 

 

 

今日は各地で梅雨入りしたとか。京都も昨夜から雨が降っています。でも、レティシア書房の店内には、ぱぁ〜っと日傘の花が咲きました。梅田香織さんの作られた日傘は、実に楽しいです。

 テキスタイル作家として活躍して来られた梅田さんが、今回の個展のために集めた美しい布を、日傘に仕立てられました。そう、手づくりの日傘。もともと傘のために作られた布ではないので、晴雨両用ではありませんが、どれもみたことないような個性的なプリント柄で、センスの良さが光っています。うんざりするような暑い日でも、こんなに楽しい日傘をさしたら、よっしゃー、と出掛ける気になるというものです。袋付きの折りたたみ傘もあります。(日傘はすべて8000円)

オレンジ地に、フリーダ・カーロの顔をデザインしたプリント、涼しげな水色の蛸柄、可愛いピンクのレンコン柄、などなど、どれもみんな素敵です。飾るのを手伝いながら、広げては、たたみ、また次のを広げて、と展覧会が始まる前から大騒ぎです。鏡もご用意いたしましたので、ゆっくり選んで下さい。もちろん見に来てくださるだけでも大歓迎。ワクワクしますよ。

本屋で開く個展ということで、同じ布で、ブックカバー(新書サイズ・文庫サイズ共1200円)も作っていただきました。裏地も柄違いで丁寧に仕上げられています。そして、フワフワした水玉みたいなブックマークが、梅田テイストで、またなんとも可愛い。(500円〜800円)

梅田さんは、嵯峨美術短期大学を卒業後、国内はもとより、世界各地の様々な展覧会でテキスタイル作品を発表されてきた作家さんです。今回は、初めて、自分が染めたものではなく、買い集めた好きな布で、「商品」を作るということに挑戦していただきました。とても楽しんで作り出されたモノたちは、手に取ってもそのウキウキ感が伝わってくるみたいです。

鬱陶しい日が続きますが、ぜひ元気印の日傘に会いにお越し下さいませ。(女房)

梅田香織「日傘とブックカバーの展覧会」は6月17日(日)まで。月曜日定休。12時〜20時(最終日は18時まで)

 

なお、「染・清流館」(中京区室町錦小路上る)にて、梅田香織さんの参加されている展覧会『絞る締める染める』が開催 中。こちらも6月17日まで(10時〜17時 月曜休)

 

東京向島の甘夏書店さんが、ユニークな作家さんたちのブックカバーの展覧会を企画してくださいました。たった1週間の開催では勿体ないくらい、素敵なブックカバーや栞が並びました。

今回の参加作家は10名。それぞれユニークです。

以前からミニプレス「オバケダイガク」を扱っているオバケダイガクさんは、「辺野古大浦湾マップ」と「奄美大島海峡ぐるりマップ」を、歩き回ったまま、楽しいイラストにしてブックカバーにされています。(1枚200円・写真左)辺野古の生き物の多様性をみれば、今更ながらこの海を埋め立てて滑走路を作るなんて、本当に無謀な気がします。

イラストレーターの長縄キヌエさんの「お座敷読書少年」のブックカバー(5枚300円・写真右)とメッセージカード(400円)は、なんとも魅力的。昭和な香りが漂っていて、プレゼントに喜ばれること請け合い。そして、アトリエころりんのよつもとさんの手編みの美しいカバー(文庫サイズ2000円〜新書サイズ3500円・写真左)。隅々まで丁寧に作られていて、このカバーをかけた本は、最後までちゃんと大切に読もうと思いますよね。

seaslugsさんの布製のブックカバーには、カバーに合わせて選んだ文庫本付き(1500円・写真下)です(文庫本にブックカバー付きとも言えますが)。自分では選ばないかもしれない本が、気に入ったブックカバーについてきたら、新しい世界が開けるかも!本とカバーのセットを楽しんで下さい。

アトリエむぎばたけさんの、消しゴムはんこによるブックカバー(2枚350円・写真左)は、植物と動物柄。中でも植物は、「ビカクシダ」「サラセニア」など、かなりマイナーなものが素敵にデザインされています。聞けば植物関係の仕事の方とか。一方、ぐるりんさんは、ゴム版画から作られたブックカバーとしおり。シャープな線とおしゃれでユーモラスな絵柄が、ナチュラルカラーの紙にぴったり合っています(4枚250円・写真右)。なお、しおり(120円)の裏には、読書記録帳が印刷されています。

 

茶柱ブックスさんの新作ブックカバーは、カワウソ柄(2枚組300円)と、森の動物 柄(1枚250円)の2種類。なんとも愛らしい。どちらもしおり付き。他にカワウソと猫のしおり(写真左)と、「ここまで読んだ」「ここから読む」のプラカードを掲げた猫のしおりがあります。nemunoki paper itemさんのブックカバー類のデザインを見て、実は今回のブックカバー展をすることを決めました。だいぶ前のことですが、甘夏書店さんで購入された猫柄のブックカバーを頂いて、大好きな猫柄のものを私の本用に使っていました。今回は新作も含めて、ブックマークなどもたくさん出していただきました(ブックカバー5枚270円・写真右)。犬猫ファンの方、必見ですよ。

消しゴム版画のとみこはんさんのブックカバーを、初めて見てとても好きになりました。なんと紅白の蒲鉾と真赤ななるとの目出たい柄です(6枚540円・写真左下)。これが、本にかけられると、不思議にモダンでおしゃれ。猫・カステラ・鯵の開きという妙な取り合わせのブックカバーもありますよ。他にも食べ物関係の(たいやき・赤飯など)ポストカード(1枚162円)がいっぱい

 

そして、やぎ~ぬさんの彫紙アートで作られたブックカバー(1800円・写真右)。5枚以上の色違いの紙を重ねて、彫られています。その美しい仕事にも驚くのですが、描かれているのが、メロンパン・チョココルネ・ジャムトーストなどの甘いパン類で、ギャップに笑ってしまいました。春の甘夏書店でのブックカバー・しおり展に登場以来の人気商品だったとか。

10人の作家の力のこもったブックカバー、ぜひご高覧下さいませ。ホントに1週間では勿体ない!!!(女房)

★「辺野古大浦湾マップ」ブックカバーは初日完売しました。急ぎ追加入荷予定です。

甘夏書店の「本と遊ぶ・ブックカバーとしおり」展は、6月3日(日)まで。

12時〜20時 最終日は18時まで。

 

 

ほんまわか作品展が本日より始まりました。

ほんまさんが、沖縄の伝統工芸「琉球紅型」で絵本を作り始めたのは、京都から沖縄に移り住んだ2015年からのこと。琉球紅型は、型紙を彫って、糊を置き、糊を置いたところ以外に、直接色を注します。糊の部分が白く仕上がるというわけです。さらに、使用する色に制限があり、必ずボカシをいれなければならないのだそうです。紅型の作品をみるとそこはかとなく「沖縄」を感じるのは、そういった決まりがあるからですね。

琉球紅型は、戦争で道具などが消失したのですが、戦後作家達の努力で復興されたのだそうです。民芸運動の芹澤銈介にも多大な影響を与えたとされています。伝統を重んじる琉球紅型を教えるところでは、デザインも伝統的なものしか認められないところもあるとのですが、ほんまさんは、基本を忠実に習いながら、独自の世界を創りあげています。もともと絵本作家さんとして、絵本を何冊もだしておられたので、優れたデザイン力と絵を作る力がしっかり蓄えられた上に、紅型染めの技術がさらに積み上げられています。

今回は、動物の可愛いキャラクターが、伸びやかに生き生きと楽しそうに遊んでいる新作「みんなのおうち」(税込み1800円)の原画が並びました。爽やかな白地の布の上に、型染め独特のきっぱりとした輪郭と鮮やかな色合い。この季節にぴったりの素敵な展覧会になりました。

京都の大学院で研究者を目指しながら、絵本を作りはじめたころ、10年間フィールドワークで訪れた沖縄を舞台にした「あだんのぼうけん」(1080円)は、生き物の様子が正確にしかも楽しく描かれていて、この作家の仕事の根っこの深さを知る事ができます。コツコツ好きで作ってこられた「ポケット絵本」(各300円)も10冊になり、箱入り10冊セット(3000円)などというものも出来上がりました。ここにも作家の遊び心がにじんでいます。

ポストカード(162円)、バッグ(1852円)、コースター(3枚セット1620円)など、可愛いグッズも揃いました。一緒に住んでいる、10匹以上の猫たちをモデルに描いた「ねこだらけハンカチ」(1296円・写真左)も、猫愛にあふれています。(女房)

ほんまわか作品展「紅型染めと小さな絵本」は5月27日(日)まで。12時〜20時(月曜日定休)

 

 

 

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写真家原田京子さんの「Spanish Sentiment 2」を本日から開催いたします。

 原田さんがスペインに撮影に行かれたのは、写真がデジタルに移行しはじめた頃。もう何年も前のことです。ネガフィルム百数十本とカメラを抱えて、往復の航空券と一日目の宿だけを決めての旅だったそうです。撮りたいものだけを心の赴くまま撮る。それは、きっと仕事では得られない何かを渇望する旅だったのかもしれない、と想像します。

「アンダルシアは気候も人の生活も厳しく、差別の中での悲しみや怒りを表現したジプシーのスパニッシュ音楽やダンスの発祥の地。スペイン特有の鋭角で明るいはずの光の中の風景になぜか胸に沁みる寂寥感….。そして子供の頃、大泣きした後に感じる快感のような懐かしさ。不思議な感覚を覚えながらシャッターを押していました。」と、今回の写真展のために書かれた文章にありました。

明るいはずの光の下で撮られた寂寥。生きる者が胸に抱く孤独が、深く美しい風景写真の中から、静かに心に届きます。そして、全体の色調のせいかもしれませんが、いつまで見ていても疲れない。ヨーロッパの、例えばコローなどの絵画を眺めている様な、なぜか安らぎを感じます。

原田さんとお会いしたのは、2012年にARK(アニマルレフュージ関西)の写真展をギャラリーで開催した時でした。保護された犬や猫の写真をボランティアで撮影されていて、展示作業のためにわざわざ東京から来て下さいました。動物達の表情を見ていると、原田さんが彼らに心を寄せて、愛情を注いで撮影されているのがよくわかりました。それから毎年、ARK写真展の度に一緒に飾り付けるのが楽しみになっていました。そんな中、ARK以外の写真展をしませんか?という私の話に乗ってくれて、一昨年「Spanish Sentiment 」展の運びになりました。彼女曰く「日の目を見ることがなかった」写真は、どれも素晴らしく、さすがに業界で長い間活躍してこられたフォトブラファーだと思いました。

完全デジタル化の現在、印画紙などの製造も中止されようとしているのだそうです。原田さんは、フィルムメーカーの倉庫に残っていたネガフィルムを50本手に入れて、「Spanish Sentiment 」の旅の続きに出たいと思われているらしいのです。この展覧会が、その背中を押す力の一つに、もしもなれたのだとしたら、望外の歓びです。

ゴールデンウィーク中ではありますが、お時間があれば、ぜひアンダルシアの風を感じて下さいませ。(女房)

原田京子写真展「「Spanish Sentiment 2」は4月24日(火)〜5月6日(日)まで

4/30(月)定休日 12時〜20時(最終日は18時まで)

 

 

長野県下諏訪町の「ものつくり開発室 ゴロンドリーナ」による『ルアトタウンのとあるモノたち』展が、当ギャラリーで始まりました。

ルアトタウンとは架空の町の名前。「ル・ア・ト」つまり「と・あ・る」町の住人で、木工を生業にしているゴロンさんが作る家具やドアの数々。ルアトタウンの人々は、我々よりずっと小さなサイズなので、ゴロンさんが作るモノたちは、ミニチュアと呼ばれます。小さな本屋の木の棚に並んだら、なんとも暖かで幸せな空気が漂いました。

洋服屋さんには、一つ一つ作られた小指の爪くらいのボビン(写真右)が置かれています。展示のために、その小さなボビンが箱から取り出されて、一個一個棚に並べられるのを見た時、可愛くてキュンとなりました。ゴロンさんのアトリエ(写真右下)の設計図や道具は、いまさっきまで作業をしていたゴロンさんの気配を感じます。

そして、ルアトタウンにある小さな路地のガス灯と自転車(写真左上)、パン屋さんやアパートの扉など、絵本から立ち上がってきた様な世界がリアルに広がり、次から次へとお話を綴っていけそう。高い技術力が、想像の翼をどんどん広げてくれます。

木のボトル型ブローチ(1080円)、ボトル型小物入れ(3024円)、ボックス(1836円)など、即売もしています。作品はご注文を受け付けています。1〜2ヶ月でお届け出来るということです。(手づくりのため少しお時間頂きます。)

ゴロンドリーナはスペイン語で「つばめ」を意味するそうです。ものつくり開発室長で製作者の古川千恵子さん、製作助手兼広報担当の古川賢悟さんは、二人共スペインに縁があり、さらに工房を設立する際、軒下につばめが巣を作ったという、二つの縁を大切にしたいという気持ちから工房の名前に選ばれたとか。

2016年京都恵文社のギャラリーで、初めてルアトタウンを見た時、可愛いけれど甘くない雰囲気と木の美しさに魅かれました。そこで「市内で小さな本屋をやっていますが、その小さなギャラリーで作品展をしていただけないか」と、声をかけてしましました。

桜の季節に、お二人が、8時間をかけて長野から京都へ幸せの町を運んできて下さいました。まだ、ルアトタウンにであっていない方々に、ぜひこの素敵な物語の世界を覗いていただきたいと思っています。京都の街中は、花盛り。お散歩のついでにぜひお立ち寄り下さい。(女房)

 

ものつくり開発室ゴロンドリーナ「ルアトタウンのとあるモノたち」展は3月27日(火)〜4月8日(日)

 12時〜20時 (最終日18時まで)月曜定休日  (作家在廊日は3/27と4/8)