イギリスの古い本屋さんが、小さな町にオープンしました。私は、こういうどっしりとした造りの店にあこがれていたのです。紙の匂い、磨き上げられた家具、やっと手に入れたお気に入りの絵、古い時計の時を刻む音・・・・隣りには骨董屋、美味しそうなパン屋さん。紅茶専門店、花屋さんが開店しました。本日から始まった「さのせいこ作品展」のドールハウスの世界が、レティシア書房のギャラリーの台の上で、年末から年を越して新春まで、素敵な物語をつむいでくれそうです。

さのさんは、お母さんが愛読していた「暮らしの手帖」誌上で、精巧でアンティークなドールハウスの世界に魅了されたそうです。それから随分と年月が経ち、娘さんのために小さなキッチンを製作されました。そしてまた20数年、今冬「さのワールド」が全開です。

ドールハウスが盛んなアメリカでは、家具や食器等を専門に作っている人がいて、買ってきて作り上げるものもあるのだそうですが、佐野さんの場合は、小物ほとんどすべて手づくりです。美味しそうなお菓子の一つ一つも、花屋さんの花も、気の遠くなる様な作業で、不器用な者には信じられないことです。

ぜひ小さな贅沢な世界に遊びに来てください。新しい扉が開かれるかもしれません。(女房)

★★さのせいこ作品展は2013年12月24日(火)〜12月29日(日)

続いて2014年1月4日(土)〜1月12日(日)最終日は18時まで

★12/30(月)〜1/3(金)まで休み。1/6(月)は定休日です。

 

 

 

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昨年夏、初の個展を当ギャラリーで開いたKotohanaさんの「ペーパークイリング作品展X’mas Quilling」が始りました。私が言うのもなんですが、昨年の展覧会より、表現力も技術力も格段に上がった力作がそろいました。

「ペーパークイリング」って何?という方のために簡単に説明しますと、中世ヨーロッパで、聖書を製本した時に出る切れ端を、一つ一つ巻いていき、それで宗教画や宗教道具を飾ったのが始まりといわれている長い歴史を持つアートです。様々な色の、細い紙を巻いて、巻いて、巻いて、膨大な時間を費やしてできる作品ばかりです。壁面に飾られている作品を、近くで見てください。溜め息が出ます。そして、私など、出る言葉といえば

「こんな事、ようやるなぁ〜」です。

力作「夏の伊吹山山頂」という作品に収めらている山頂の花々は。遠くから見ると、咲き誇った花々の一番美しい時をフレームに取り込んでいます。で、これが、葉っぱ一つ一つ、花びらの一つ一つまで、紙を巻いて作っているわけですね。

壁の作品は非売品ですが、小さな作品や、ギフトにピッタリな雑貨など、これからの季節に最適のグッズが溢れています。また、ちょっとやって見よう!という方のために、お試しのキットも販売中です。

お祝い事や、メモリアルデイのための大きな作品ご希望の方には、ご注文も承ります。先ずは、この細かい作業の数々をご覧下さい。

 

 

 

古本屋ですから、クリスマスシーズンなどあんまり関係ないし〜と思っていました。

と言いながら、先日の店長日誌でも「プレゼントにいかが?」的な本を並べてしまう始末で、なんだか浮き足立っています。街に流れるクリスマスソングのせいでしょうか。

それにギャラリーでは、このシーズンにドンピシャの「リースと苔玉」展です。本を見に来られたお客様も、壁に飾ってあるリースに目がいって、「そうだ!クリスマス!」と思いだされた(かどうか)のか、手に取って下さいます。

はじめの1週で、作家の今川さんには、苔玉と可愛い多肉植物たちの補充に何度も足を運んでもらって、ほぼ最初に並べたものは売り切れました。ちょっとしたプレゼントに買っていただく方や、お正月に玄関に飾りましょうという方(小さな松や、赤い実のもの)など、それぞれ楽しんでいただきました。それも日曜日で終了。古本屋にも予想外のクリスマスシーズン到来でした。

そこへ、またまたプレゼントにピッタリの本が入荷です。6日朝のNHK朝イチで紹介されたパラパラ本です。

いつもお世話になっている青幻舎さんの、パラパラ本は、以前も置いていましたが、直ぐに完売。なにしろとてもよく出来ているのです。今回も見本を見せて頂いた時「むしくいさま」というのが面白いな〜思っていたら、案の定、朝イチで取り上げられていました。あとひとつ「クリスマスの足音」というのも持ってきて頂きました。スミマセンが、クリスマス企画続きます。

来週からはギャラリーは、ペーパークイリング作家のクリスマスカードが沢山並びます。(女房)

 

本日より、今川たまみさんの『手のひらサイズの多肉植物&コケ玉』展が始まりました。

え、これこの値段でいいの!?というくらい、お買い得な緑とリースがいっぱいです。

当店始って以来の、「生き物」を取り扱う展示会で、ギャラリーは緑に囲まれています。小さいながらもみんな、自己主張しています。店に差し込んでくる冬の光にコケ玉達も楽しそうで、ゆっくりとご覧頂ければ、ビビッとくる作品に出会えると思います。

以前、植物の育成を促進する音楽があるという番組を観たことがあります。ある種の周波数が楽しくさせるとか。これから2週間、彼女達のご機嫌を損ねないようなBGMをかけるのが、店長の使命です。

これからのクリスマスシーズンに相応しいリースも沢山飾られています。またギャラリーの奥の方に吊ってあるオブジェなどは、その枯れた味わいがなかなかのものです。その作品の下には「ユーカリのお知らせポール」という小品がありますが、これがまた魅力的です。丸いリースの先にクリップがつけてあって、メッセージを挟んでおけます。玄関先にあると「ちょっと買物にいってきます」とかメモを挟んでおけるわけ。因みにお値段は1000円!! 何度も言いますが、この可愛さで、この価格というのが、今川さんの心意気です。

今回は、今川さんの友人の橋本しず子さんが、樹脂粘度で作り上げたクレイアートの花々の小品を一緒に飾っておられます。粘度で作ったバラなど不器用者には信じられないくらい細かい手作業の繰り返し。こちらもクリスマス用をちょっとご用意いただきました。プレゼントにいかがでしょうか。

 

 

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一週間だけですが、「cinema cinema  cinema展」開催中です。当店でコレクションしたプレスシートをドキュメンタリー、音楽映画、アジア中近東映画の三つのカテゴリーに分けて、デザイン的に優れたものをパネルに張りつけて、飾ってみました。こうして改めて見てみると、ドキュメンタリー作品のシートって、どれもこれも、なんとか映画の魅力を伝えようとしていて、魅力的です。

ちょっと珍しいドキュメンタリー映画DVDも出ています。マーチン・スコセッシが案内する「私のイタリア映画旅行」(2DVD 3000円)、70年代アメリカンニューシネマを振り返る「アメリカンニューシネマー反逆と再生のハリウッド史」(1100円)、ドイツの生意気少年少女がストラビンスキーの「春の祭典」を踊るまでを捉えた傑作「ベルリンフィルと子供たち」(2DVD 3000円)などはレアな作品ですよ!

また、先日ブログでもご紹介しました、白川由美の入浴シーンが眩しい「地球防衛軍」(1200円)、河内桃子に一目惚れするゴジラが素敵な、昭和29年の第一作「ゴジラ」(ポスター付き1200円)、水野久美の唇にひたすら吸い込まれる(人によりますが)「マタンゴ」(1200円)等、東宝の女優さんで、エロティシズムの門をくぐった貴方(と私)のマストアイテムを並べています。

珍しいといえば、阪本順治監督初期の「トカレフ」の大型パンフがあります(500円)。筑紫哲也「わが大和武士を断固支持する」論、内田春菊「『トカレフ』が実はアベックに向いている理由」論、今野雄二と監督との対論、原田芳雄による映画製作者、荒戸源次郎論など、もう一冊の映画本に匹敵する内容です。主演の佐藤浩市も若いなぁ〜。貴重といえば、若き日の國村隼の写真。えっ、この人松田優作の遺作「ブラックレイン」に出ていたんですね。知りませんでした。

因みに阪本順治監督の新作「人類資金」観て来ました。力技でラストまで持って行く大作です。近いうちにブログにアップします。

と、ちょっと映画好きなら面白いものが沢山ありますのでお立ち寄りください。

★レティシア書房 cinema cinema  cinema展  11/19(火)〜24(日)

 

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「たがわちえこ展〜イタリアを旅する〜」本日から始まりました。

たがわさんは、ご夫婦でイタリア旅行に何度も出かけられていて、その大好きなイタリアを銅版画と水彩画にして今回初めて並べていただきました。

銅版画に彩色を施した1997年の夏の作品は、乾いた風が描かれています。また、2009年春のフィエゾレの建物は、花の薫りが漂う銅版画です。静かで穏やかな空気がいつも流れているような、あたたかな作品ばかり。(のんきな方なので、まだ作品にお値段がついていませんが、たぶん今夜あたりデータがもらえるはず)本屋の立ち読みがてらイタリアの風を感じて頂ければと思います。

夫の田川さんが、旅行で食べたいろいろなものをスケッチしたノートからコラージュしたかわいい「食べ物日記」がいっしょに並べてあり、楽しい旅が見ているこちらにも伝わって来ます。

今回、イタリアの作品以外に、蛙を描いた「RANA」が二点。銅版画を始めた初期の作品ということですが、カエルの表情がいい!座り方、ギョロリとした視線。前足の踏ん張り方等々、粋で、ひょうきんで見ていて飽きません。「おぅっ!」と江戸前で啖呵を切ってきそうな雰囲気です。

さて、これらの作品にマッチするような本って案外難しいものです。イタリアといえば、須賀敦子の著作は外せません。一時、古書で高かった全集ですが、値段が下がってきました。全巻揃っていませんが、お買い得です。

お薦めは、森本哲郎「ぼくの旅の手帖」(ダイヤモンド社700円)です。西島武郎のイラストも楽しい旅行記です。サブタイトルに「または、珈琲のある風景」とありますが、たがわさんの銅版画にぴったりのものみつけました。

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よく「線が走る」とか言われるけれど、ギャラリーで開催中の「水上浩 旅の走り描き 素描展」の線はホントに走っています。勢いがあるというだけでなく、なんて言うか、フレッシュ。

「一体どこから描き始めるんですか?」って聞いたら「一番描きたいところから」というきわめてシンプルな答え。

「まったく迷いがないですよね」と重ねて言うと「描き始める前に、頭に構図が入ってるし、一旦描き出したら、躊躇はしない。ペンの動きを止めない。」という、これまたはっきりくっきりした方針。

と言っても、なかなかできるものではありません。風景をスケッチしようとして、一体どこからどこまで、この紙の中に入れたらいいの?って途方にくれる者にとっては、唸るしかない。何百枚(いや何千枚か)も描き続けて身につけられた技です。技術が自分のものになるという凄さを再認識しました。実際に筆を取って描かなくても、作品として成立するものが、今、世の中にはいっぱいあります。それを否定するものではありませんが、この描線の生きた感じを目にすると、「描く」楽しさを手放したくないと改めて思います。

 

 

ところで、話は全く変わりますが、先日、染織作家の田島征彦先生が店にきてくださいました。先日お会いした時の「あんたの店に寄るわ」と言う約束を守ってくださいました。あんた、とは私、レティシア書房の女房のこと。田島先生が短大で染織を教えておられたたった4年間くらいの時代に学生してました。染織の道をはずれた者ですが、今でも時々声をかけて下さいます。お元気で嬉しいです。(女房)

(左・水上氏 右・田島先生)

「水上浩 旅の走り描き 素描展」は11月3日まで

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本日より「水上浩『旅の走り描き』素描展」(11月3日まで)が始まりました。

2001年、当時66歳の水上さんがフランス、オーストリアを訪れた際、描いた街角や自然の風景の作品が十数点展示されています。私は実際にこの地を旅したことはありません。けれど、「コンコルド橋の眺め」、「オルセー美術館の行列」(右の写真)等は、仏映画界屈指のカメラマン、アンリ・ドカエが捉えたような曇天の冷たい空気のパリの街角、車の窓にあたる細かい雨粒、人を寄せ付けない重厚な石の建物など、観て来たような気になります。

「ポンヌフ」(パリで一番古い橋)の、洒落た色と筆致(右下の写真)、「凱旋門」の後ろに広がる青い空。そして「サン・クレール寺院」の背後の空は、微妙なブレンドされた青で、その複雑な色合いが、シンプルなラインで描かれた寺院を、引き立て、どの絵もパリの香りが漂います。

一方「ウィーンのフィアカー」(左の写真)、「ウィーンの屋根」は、もう映画「第三の男」に登場するオーソン・ウェルズがそのまま黒いコートで闊歩し、シニカルな笑いを投げかけてきそうなイメージが味わえそうです。秋の午後、ゆったりとした気分でヨーロッパの風景をお楽しみください。

それにしても、「走り描き」というタイトル通り、筆が走ってることと言ったら!実に「達筆」なスケッチです。

ただ、困った事に。店でBGMとして何をかけたらいいのやら。MJQのような室内楽的ジャズが最適なんでしょうが、ここはひとつドビュッシーで勝負「牧神の午後への前奏曲」やら「夜想曲」いやいや、チェロの名手マイスキーの「野ばら」「メヌエット」で合わせてみるかと思案しております。リクエストいただければ、お聴かせしますので音楽を聴きながらお楽しみください。

なお、作品は販売しておりません。

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本日より、「たかせちなつ銅版画展」開催です。

ウィーンあたりの遊園地にあるような、回るティーカップに乗っている人、動物たちの楽しそうなこと!クリン、クリンとリズミカルな動きにつれて上がる歓声が聞こえてきそうです。彼女の作品の登場人物(動物も)は、みんな幸せな時を過ごしているようで見ている方もその気分をわけてもらえます。

赤いドレスを着た女性が、これから社交パーティに行く直前のウキウキする瞬間を捉えた作品は、もうそこまでダンス音楽が迫ってきている感じ。他にも7人の少女達が座ってままごとをしながらおしゃべりに夢中になっている可愛い様子の作品など、素敵な銅版画と雑貨がいっぱいです。

DMにも使われた赤いリンゴの上に立つ少女の作品は、青春のそのもの。リンゴを見ると、今ならアップルのロゴを思いだされる方が多いかもしれませんが、私たちの世代はビートルズの立ち上げたアップルレコードです。ビートルズの作品のみならず、多くのアーティストがデビューしました。女性シンガー、メリーホプキンスの歌った”Those were the days”というヒット曲がありますが、あの曲の持つ寂しさや、静謐な感じを、たかせさんは一方で持っているように思います。(この曲の入ったアップルのオムニバスCDもありますので試聴しながら、銅版画展をお楽しみください)

小さな作品や、ブックカバー、ポストカード等も沢山展示してありますので遊びにきてください。

♥10月20日(日曜日12時〜20時・最終日は18時)まで♥

 

●お知らせ

ファンの皆様、お待たせいたしました。20日午後4時から「はちはち」のパン販売をいたします。なお、同日夜の安藤誠トークショーは満席となりました。21日には一乗寺のカフェ「猫町」でも開催されます。

 

 

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石川文子さんの写真展「光、その展望」展が始まりました。

石川さんは、当店でも人気の詩人豊原エスさんとのコラボで「水の鳥」(1600円)という作品を発表し、今年、写真集「光ノ音」(1200円)を出版されました。写真集を手に取った時、大きなサイズで観てみたいと思い、ご本人に個展をお願いしました。

正解でした。じっくり観ているうち、すうっ〜と彼女の世界に引き込まれていきます。写真集の表紙にもなっている白ユリの花を捉えた一枚は、その前で足が止まってしまいます。切ないとか、儚いとか言うような陳腐な言葉で置き替えがちになりそうですが、それ以上に、ひたすら美しい作品です。今ここで精一杯咲く姿を、幸運な出会いがもたらした輝き・・・・。

又、入り口すぐに展示されている蓮の花の作品なども、移ろい行く「時」をとらえています。開花しようとしている花の命をゆっくりみつめた優しさが伝わります。宮沢賢治の作品に「十力の金剛石」という作品があります。その中に「すなほなほんたうのはなびら」という言葉が出て来ます。その言葉を思いださせてくれました。

日本独特の湿気を含んだ空気と光が美しい作品ばかりです。ゆっくりとお楽しみ下さい。

なお、個展は今週末10月5日(日)午後7時までです。「水の島」、「光の音」は好評販売中です。

 

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