昨日より公開の始まったドキュメンタリー映画「アメリカンユートピア」(京都シネマ)。音楽は人を幸福にするものなのだということを、久々に感じることのできたドキュメンタリーでした。

70年代のアメリカロックシーン、斬新な音楽性で一世を風靡したトーキングヘッズのリーダーのデビッド・バーンが、2018年に発表したアルバム「アメリカン・ユートピア」を元に、2019年にブロードウェイでショーがスタートしました。そのショーを、アメリカの差別問題を映画にしてきたスパイク・リーが監督しました。

圧倒的な舞台パフォーマンス!ハイレベルなマーチングバンドが舞台狭しと踊り、多種多様な打楽器が乱舞します。デビッド・バーン以下、パフォーマーは、パーカッション、キーボード、ギターを担いで踊るのです。全員グレーのスーツで素足。ギター、キーボードには配線がなく、全員が舞台を自由自在に動き回るのです。

デビッド・バーンは、世界中の民族音楽の持っている力強さを吸収し、自分の音楽をよりワールドワイドなものにする手腕を持っています。坂本龍一と組んだ映画「ラストエンペラー」で、見事オスカーを受賞しましたが、あの時も中国のトラッドなサウンドを取り込んでいました。

静かに展開していた舞台にパーカショニストが登場し、パワフルな音が響き渡たった瞬間、踊り出してしまいそうになります。日本的な音もあって、村祭りでトランス状態になって踊っている感覚になってきます。

血沸き肉踊る音楽が続きます。その音に包まれているときに感じる高揚感、あぁ〜音楽ってこんなに幸せにしてくれるんだ!! なんども目頭が熱くなってきました。踊りたいのに映画館では踊れない。あぁ、もったいないと思いながら、一曲終わるごとに拍手はしていました。混迷と不安の中を生きる私たちの意識を揺さぶり、その彼方にある喜びの世界に放り投げてくれます。

天国に召される時(あ、地獄行きか)に、こんな音楽を聴けたら、楽しい人生だったよねと思えることでしょう。

この熱狂に、皆さん酔って欲しいと思います。もう一回観に行くぞ!!