瀬戸内沿岸の人々の暮しを見つめるミニプレス「せとうち暮らし」最新号は、このエリア一帯の本に関する特集です。

先ず、京都の古書善行堂店主が、壷井栄について書いたコラムで始まりです。「壷井栄を読むと、心はいつも小豆島に」なんて上手いなぁ〜。ここで紹介されている「坂道」を読みたくなりました。

次に紹介されているのは、瀬戸内が舞台の本です。私のお気に入りの、瀬戸内の島を舞台に繰り広げられるサスペンス一杯の池澤夏樹「アトミックボックス」は、もちろんリストアップされています。村上春樹の「海辺のカフカ」もここが舞台だったんですね。そして、小豆島を舞台にした角田光代「八月の蝉」。著者のインタビューも載っています。

60年代から80年代、瀬戸内の島々を巡り、本を届けた「文化船ひまわり」は、日本で唯一の船の図書館だったのです。この船のことを初めて知りました。就航から引退までの物語の前に、見開きでnakabanさんのイラストが目に飛び込んできますが、これがいい!港に着いた船に向かって一直線に、坂道を女の子が走って下りて行きます。本を読みたくてワクワクしている女の子の気持ちが伝わります。

次は、島のブックカフェ、街の本屋さんの紹介と、必読の特集が続きます。高松の「なタ書」、岡山の「451BOOKS」、松山の「トマト書房」、広島の「DEADAN DEAT 」等々、行ってみたい本屋さんのオンパレードです。「トマト書房」の写真を見ると、書架の前にズラリとアナログレコードが並んでいるのが見えます。これだけで、もうこの店には行かなあかん、と血が騒ぎます。

さらに、島旅の達人、編集者、画家、古本屋店主達が、瀬戸内の島めぐりをする時に、読んでおいて欲しい本を各5冊選んでくれます。森山大道「何かへの旅1971−1974」、吉村昭「海も暮れきる」、内田麟太郎「みさき」など、店に置いておきたい本もありました。

年末年始に、ぶらり島巡りなんて行ってみたいものです。そんな時、この本はきっと役に立ちそうです。

★なお、2009年に誕生した「せとうち暮らし」は、次の21号から「せとうちスタイル」へと名前が変わります。乞うご期待!

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渋い雑誌「雲遊天下」を出しているビレッジプレスから、「ヒトハコ」が創刊されました。特集は「一箱古本市の楽しみ」。しかも、なんと京都は長岡天神で開催されている「天神さんで一箱古本市」が徹底的にレポートされています。さらに、そのレポートを書いているのが「古書ダンデライオン」の中村さん、となれば本好き京都人マストの一冊です。中村さんは、先ずこの古本市の始まりから書かれています。

「不忍ブックストリートの一箱古本市の波が、京都にも2000年代後半にやってきたが、継続的なものはなく、そこにひょっこり現れたのが、榊翠簾堂(サカキスイレンドウ)さんだった」

元気の塊みたいな榊翠簾女史が獅子奮迅、周囲の人間を巻き込んで、11年11月に天神さんでの古本市がスタートしたのです。その後は、年2回、 春(5月)と秋(11月)に開催され、出展者もお客様も増えています。

なお、今年秋の開催は11月19日(土)10時からです

中村さんは「フツーに出展者を募り、フツーに開催し、フツーに一箱古本市を楽しんでいる。そうやって続けて来た天神さんという場所からは、多くのものが生まれて、育っていき、繋がっていった。」と締めくられています。私も第一回目から客として行っていますが、この古本市で、多くの人達との交流が生まれました。。そうして、当店の古本市にも榊翠簾堂さんはじめ、出店してもらっている方もたくさんいらっしゃいます。

特集はさらに続きます。200回も一箱古本市に参戦した強者、レインボーブックスさんへのインタビューやら、各地の主催者の思いを綴った「なんで一箱古本市やってるの!?」等々、古書への愛着一杯の記事ばかりです。

 

「放浪書房」の富永君が、オリジナルの箱を披露。旅先で、軒先やら道端で旅の本を売りさばく”人力移動式の旅絵本専門店”放浪書房も、もう十年なんですね。寒い寒い冬の日、鴨川で開店したこの本屋でコーヒーを飲んで温まった記憶が甦りました。富永君は、2012年3月、当店開店の日にネットで開店の日の様子をライブ放送してくれましたっけ。

ところで、富永君との交流を切っ掛けに、実店舗「ひらすま書房」を開いた本居淳一さんの開店までの記録を読む事ができます。「本にはなぜかわからないが、いろんな力があると思う。何かのきっかけになる本をひらすま書房で見つけてもらえれば、それほど嬉しいことはない。」と店主は結んでおられますが、全く同じ気持ちです。

最後のページに16年1月〜8月までの全国の一箱古本市の記録が載っています。こんなに開催されてるんですね!おっ、8月のところには、当店の市も載ってるではありませんか。ありがとうございます。来年もがんばります!

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出町柳にある旅情報ステーション「風の駅」が発行するミニプレス「気になる京都」の最新号が店頭に並びました。

昨日夜、印刷所から上がってきた本に、紐をかけ、オリジナルの栞を挟み込み、号外の「風のエクスプレス」を封入して、まっ先に持って頂きました数年前から販売を開始した「気になる京都」は、いまだに売れ続けていて、200冊以上のセールスという、ミニプレスらしからぬ販売記録を持っています。

第3号の特集は二つあります。第一特集は「あのパンを探して」という京都のパン屋さん特集号です。表紙は、以前何度か、当店でもパンの販売をしていた「はちはち」さんが表紙です。西陣から引っ越した新店舗が表紙を飾っています。(写真左)

パンの消費量日本一を誇る京都ですから、パン屋さんは山ほどあります。その中からピックアップされた数十店のお薦めのパンが紹介されています。出町柳に住んでいた頃、よく通った「ベーカリー柳月堂」も載っていました。この店、2階は名曲喫茶になっていて、ゆっくりと音楽が楽しめます。

二つめの特集は「やさしい風景」。「風の駅」さん近辺で、ひっそりとお商売されてるお店にお邪魔する企画です。出町柳付近の路地の奥にあるランチ屋さん、卵販売店、或は京大の南側吉田東通りに面しているたこ焼き屋さん、浄土寺近くの紅茶専門店等々。静かに時間が流れるお店の雰囲気が伝わってきます。この卵屋さん、昔住んでいた家のすぐ側らしいけど、全然知りませんでした。

「いい人が集まる店は、きっといい店なんですよ」

という台詞がでてきます。良いお客様に恵まれている当店も頑張らねば…..。

特集ではありませんが、「風の駅」さんが、盛岡出張時に、地元の方に教えてもらったカフェが載っています。緑に覆われた外観だけで、行ってみたい!と思わせる素敵な場所です。ちょっと鴨川近辺の風景に似ている感じがします。ところで、この雑誌の売上げの一部は今まで、福島の三陸鉄道復興のために寄付されていましたが、本日発売の3号は熊本震災の被害者復興に回されます。

「京都で美味しいパンと隠れ家の旅をすることが、熊本県とつながるきっかけになったなら・・・嬉しいです」

と編集後記に書かれています。ぜひ手に取ってみてください。

 

★カナダ在住で、ドールシープを撮影されている写真家、上村知さんの写真展を11月1日(火)〜13日(日)まで開催します。5日(土)夜に、上村さんによるスライドショー 「極北 カナダ・ユーコン&アラスカの旅と暮し」(7時より)を予定しております(要・予約 レティシア書房までお願いします)

★★10月28日(金)『ネイチャーガイド安藤誠さんの自然トーク「安藤塾」』は、満席になりました。

尚、「安藤塾」は、10月29日(土)19時より「町家ギャラリー龍」にて開催します。こちらの方は、参加者募集中です。お問い合わせは直接 「町家ギャラリー龍」(075−555−5615)まで。

神戸発のミニプレス「ほんまに」のバックナンバーが揃いました。地元名物書店、海文堂の「海文堂通信『海会』別冊」と雑誌の上に印字されているだけに、本に関する魅力的な読み物満載です。

「本の黒子たち」という特集(〜8号まで)を組んで、作家の秘書、書店営業ウーマン、書店員の一日、地元編集者、製本会社等々、本を支える人達を紹介しています。

9号からは、さらにグレ−ドアップ。9号は、誰でも一度は訪れる「東京堂書店」訪問記、10号はなんと、銀閣寺の古書「善行堂」へのロングインタビュー。(写真の善行さんが若い!)13号は「中島らもの書棚」で、中島らも夫人の美代子さんへのインタビューを掲載。そして15号は、惜しまれて閉店した海文堂への思いで、ほぼ一冊作られています。

もちろん、特集以外にも、見逃せない記事が山ほどあります。2号には、ディープな古書店としてコアなファンのいる古本屋「ちんき堂」店主、戸川昌士さんが登場します。元町の商店街近くの、細い道にある細い階段を、ドキドキしながら上がっていったのは何年前だったか。70年代カルチャー何でもありの店内に圧倒されました。

あぁ、この本忘れなかったんだ、とちょっと感動したのが、14号です。特集は「東日本大震災と本 激励の言葉より本を売る」。特集も読み応え十分なのですが、連載「街を写す」で、取り上げられているのは「六甲天文台」なのです。六甲ケーブルに乗って山上にこの天文台はあります。大学の映画サークルで、先輩の映画ロケのアシスタントで初めて行きましたが、眺めが素晴らしい所です。この天文台が、森絵都の「この女」に出て来ます。舞台は94年から95年の大阪と神戸で、阪神大震災の直前までが描かれます。震災は直接描かれてはいませんが、なんとか生き抜く女に、男が切なくなる小説でした。14号の震災特集号で、この小説を出してくる感覚に拍手です。

現在「ほんまに」は18号まで出ています。もちろん最新号も販売中です。価格は一冊515円。創刊当時から値上げなし!

 

 

★★カナダ在住で、ドールシープを撮影されている写真家、上村知さんの写真展を11月1日(火)〜13日(日)まで開催します。5日(土)夜に、上村さんによるスライドショー 「極北 カナダ・ユーコン&アラスカの旅と暮し」(7時より)を予定しております(要・予約 レティシア書房までお願いします)

10月28日(金)『ネイチャーガイド安藤誠さんの自然トーク「安藤塾」』は、満席になりました。

尚、「安藤塾」は、10月29日(土)19時より「町家ギャラリー龍」にて開催します。こちらの方は、参加者募集中です。お問い合わせは直接 「町家ギャラリー龍」(075−555−5615)まで。

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1950年代アメリカに、既存のアメリカ的価値観や豊かさを拒否する世代、いわゆる「ビート・ジェネレーション」が発生し、文学、音楽、映画に影響を与えました。文学でいえば、「オン・ザ・ロード」のジョン・ケルアック、「裸のランチ」のウィリアム・バロウズ。そして「吠える」の詩人、アレン・ギンズバーグらが、このムーブメントを引っ張りました。

トランジスタ・プレスという小出版社から「ギンズバーグが教えてくれたこと 詩で政治を考える」(1728円)という本が入荷しました。

「国会風に」という詩で、こんな檄を飛ばします

「真実を見出すことはむずかしいけど 偽りは簡単だ 帝国主義の薄っぺらさを 新聞の行間から読み取りなさい この国を 自分たちが心から望むようにしたら 火からフライパンに戻るみたいに 大難敵に挑むこと」

すべての既存の権力に対して猛烈に攻撃する詩人は、サッチャー政権下、重苦しい時代の圧力に反発したパンクロッカー達に受け入れられ、ギンズバーグもステージに上がっています。

彼はまた、スリーマイルアイランドの原発事故以前に原発反対を唱え、線路に座り込み運動をしていました。「人類以前には 自然に生まれなかった新しい元素があるか?」で始まる「死とプルトニウムの歌」は、人間が自ら作り出した死の神の呪いに殺されてゆく運命を見つめた長編詩です。

攻撃は、当然とはいえ、ジョージ・ブッシュに向かいます。「NSA麻薬どっぷりカリプソ」では、「ついきのうの新聞に埋もれていたよ ブッシュはアメリカの麻薬王だってこと」と言い放ちました。

民主主義も憲法も、平気で踏みにじっていく今日の政治の危険性の中で、ギンズバーグの詩を翻訳したヤリタミサコさんは後書きでこう書いています。

「こういうときにギンズバーグは、怒りをユーモアで伝えることができます。私はこの部分を読者と共有したいと思って、この文を書いています」と。

それぞれの詩には、ヤリタさんの解説と思いの詰まった文章が載っていますので、ギンズバーグの詩の理解が一層深まります。先週日曜日、版元トランジスタ・プレスの佐藤さんが、誠光社でのトークイベント前に当店に立ち寄られて、この本のことを初めて知りました。興味のある方は手に取ってみてください。

 

★毎年恒例になりました『ネイチャーガイド安藤誠さんの自然トーク「安藤塾」』は、10月28日(金)7時30分より開催が決定しました。(要・予約 レティシア書房までお願いします) 

★★カナダ在住で、ドールシープを撮影されている写真家、上村知さんの写真展を11月1日(火)〜13日(日)まで開催します。5日(土)夜に、上村さんによるスライドショー 「極北カナダ・ユーコン&アラスカの旅と暮し」(7時より)を予定しております。(要・予約 同じくレティシア書房までお願いします)


 

最近の若者は、海外へ出て行かない、ということを聞いたり、読んだりしたことが何度かあります。しかし、こんな女性もいるんです!

小幡明(オバタメイ)さんは、バックパックで9ヶ月間、世界各地を一人で旅して、その時々、彼女が見たこと、体験した多くの国々のことを、新聞型リトルプレスとして次々と発表しました。2011年3月、日本を旅立ち、アメリカに入り、そこからメキシコ、そしてヨーロッパへ渡り、各国を巡り、ネパール、マラッカ、シンガポール、韓国を経由して、その年の12月に帰国しました。

これを一冊の本にしたものなら、どこかにもあるでしょう。しかし、彼女は回った国ごとに、小さな折りたたみ式ニュースペーパースタイルのミニプレスに仕上げました。この形がいいです!雑誌のタイトルは”Papel Soluna”(パペルソルナ)。8号は、最初の目的地サンフランシスコ。可愛いイラストが散りばめられていて、名物ミュニバスも載っています。裏面には、その年の旅行日程が描き込まれた地図です。先ずは、この号をゲット。そして、日程順に集めてゆくも良し、気に入った、あるいは興味ある国の号を続いて買うも良しです。

各号最初のページに「おまけ」というコーナーがあります。これが、面白い。6号スペインは「おばけ魚像」、8号の東欧は「カエルキング像」、11号トルコは「トロイの木馬」、12号タイは「トラ頭」等々、ヘンな物のオンパレードで、そのイラストに笑います。トルコ編、タイ編の裏面は、それぞれ、その国の食べ物図鑑。細かく描きこんであるので、美味しそうですが、タイに棲息するプラチョン(雷魚)の丸焼きは、ちょっとひきます。洪水で庭にできた水たまりにいた魚を釣り上げ、塩をまぶし、口や鰓にハーブをツッコミ炭火焼したものとか。「見た目がスゴイ…..」らしいです。

何度も熱を出したり、あるいは本を買いすぎてドイツの飛行場で、詰め込んだバックパックの重さで、ひっくり返ったりとか、中々の珍道中だった様子。この小冊子があまりに素敵なので、再来年の2018年1月に当店で旅の原画展をしていただくことも突然決定いたしました。トークショーができれば、旅の面白さを語ってもらいたいものです。

“Papel Soluna”(パペルソルナ)は各330円です。

★毎年恒例になりました『ネイチャーガイド安藤誠さんの自然トーク「安藤塾」』は、10月28日(金)7時30分より開催が決定しました。(要・予約 レティシア書房までお願いします) 

★★カナダ在住で、ドールシープを撮影されている写真家、上村知さんの写真展を11月1日(火)〜13日(日)まで開催します。5日(土)夜に、上村さんによるスライドショーを予定しております。(要・予約 同じくレティシア書房までお願いします)

岩手発のミニプレス「てくり」最新22号(648円)の特集は、『「なおす』を選ぶ』です。

岩手県立図書館は、児童書を中心に、月80冊程、修理の必要な本が出てくるとか。それを、ボランティアの皆さんが、黙々と、でも和気あいあいと作業に打ち込んでおられる写真は、おもわずニンマリしてしまいます。ところで、気になる発言がありました。「宮沢賢治の初版本のような希少本など、深い修理知識が必要な案件は、外部職人へと以来する」とか。この図書館では賢治の初版本を手に取ることができるのでしょうか?興味あるところです。

図書館の次に登場するのが、椅子の修理を一手に引き受ける小林椅子工業さん。新品のオーダーから、脚や背もたれも含めて、素材を選ばずトータルで引き受ける業者は、あまり見当たらないそうです。だから、盛岡市内の、病院、美容院、三陸鉄道の座席シート等々、巷のあちこちにこの小さな会社が関わった椅子が点在しているのです。「雑な直しはしない」ことを信条とする会社が地域から信頼されていることの証しです。

開発で様変わりする町の一角で、ひっそりと店を続けているのが、「塩釜馬具店」。創業は大正12年。当初は、騎馬軍隊用の馬具店として始めた馬具の専門店です。使いこなされた修理道具、ミシンなどの写真を見るのは、なんとなく集めた古本に見入っている時の気分に似ています。

時代と共に馬具製造の需要は減りましたが、素材を巧みにいかした同店の革製品は人気があり、剪定用ハサミケース、犬の首輪、ベルトなどは、今も根強い人気があるそうです。「生業」という言葉がそのまま当てはまる職場の雰囲気もいいですね。

ところで、山に囲まれた盛岡で最も重宝されているのは、クマ避け鈴「南部熊鈴」だそうです。

 

★毎年恒例になりました『ネイチャーガイド安藤誠さんの自然トーク「安藤塾」』は、10月28日(金)7時30分より開催が決定しました。(要・予約 レティシア書房までお願いします) 

『微花(かすか)とは、図鑑です。名ざせない植物、との距りの。季刊誌です。その名を知るまでのひとときの季節の。目ざましいものではなくてかすかなものを、他をしのぐものではなくて他がこぼすものを、あらしめるもの、またあらしめようと目ざすこころみです。』

と書かれたミニプレス「微花」の写真展「名ざせない植物との距り」展が始まりました。

初めてこのミニプレスを持って来られた時、街角に咲く花々の写真と文章だけで構成された中身を見て、優しい、微かな感じをどう受け止められるのだろう、売れるかな〜と半信半疑だったのが、なんと、いつも完売で、自分のセンスの無さに気づかされた、と店長が反省しきり。

「微花」には、レアな花もなければ、美しさを競い合うようなゴージャスな花もありません。人知れず、ひっそりと咲く花々ばかりなのですが、改めてその美しさに目を止めて、その花の向こうに広がる、それぞれの季節の空気をみることができます。

 

そんな素敵な写真を是非、ギャラリーで多くの人に見てもらいたいということをお願いしたところ、著者のお二人に快諾していただき、今回の開催となりました。

展示方法が素敵です。花によって、作品の大きさは違っていて、上方を見ると空が広がり、例えばネムノキが揺れています。百日紅は、毎朝御所の散歩で見ていますが、切り取った画面だと、また違った花にみえたりします。落ちた木槿、一日花と言われるように毎日散ってしまう花ですが、それがまた瑞々しくもあわれで美しい。中でも私は、有刺鉄線の内側に咲くセイタカアワダチソウの風景がとても好きです。

柳、ハナミズキ、椿、どれも身近にある植物ですが、こうして二人の目線を通して見ると、初めて見る様な新鮮な驚きがあります。どうして今まで気づかずに通り過ぎてきたんだろう、と急ぎ足の時間をちょっと緩めて、深呼吸してみたり。

残暑厳しい京都の街中で、少し足下をみたり、空を仰いだりしてみませんか。(女房)

微花写真展「名ざせない植物との距り」 

8月27日〜9月4日(日)月曜定休 12:00〜20:00

 

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「itona」(いとな)は「富山の風土に向き合って生きている20〜50代の女子たちが、共同で執筆する小さな情報誌。カメラ片手に、自らペンを取り、自分たちの日常を紹介」という主旨で製作されているミニプレスです。現在4号まで発行されていて、すべて揃えて販売しています。

巻頭にはその号の製作に関与した女性たちのプロフィ−ルが掲載されています。編集長の明石あおいさんは、葵祭の日に生まれた京都女子。その周りに、個性的な女性が集まっています。編集方針としては、毎号大きなテーマを決め、それに沿ってライターたちが町に飛び出し、足でかせいだ原稿と写真を持ち寄り、豊富な内容の一冊に仕上がっています。

1号は「女子13人分の富山」、2号が「雪国だからこそ。」、3号が「乗り物天国、富山」、4号が「山に富む県」というのがテーマです。

3号で、立山連峰「多手山プロジェクト」という面白い企画という記事を見つけました。これ、山地方鉄道・立山線沿線の住民のプロジェクトです。富山には多くの観光客が向かいますが、その沿線にはなかなか興味をもってもらえない。少しでも立山町のことを知ってもらおうという企画です。

で、中身は列車に向かって手をふる。それだけです…….。はっ??てシンプルな企画ですが、会を重ねるごとに多くの人が参加。「オ〜イ」と手をふって、遠くの人に思いを伝えるだけなのに、知らない者同士に連帯が出来てきています。

「自分の暮らすまちが面白く思える瞬間って、こんな小さなきっかけかもしれません。退屈だなぁと思っていた風景が、ある日を境に魅力的に映る。」と取材された立山町在住の陶芸家、釋永陽さんは書かれています。

女性の視点で切り取った日常の風景に潜む幸せを、見せてくれるミニプレスです。各号1620円(税込み)

蛇足ながら、富山地方鉄道・立山線を走る電車は、どう見ても京阪電車の車両に見えてくるのですが、詳しい方教えて下さい。

★レティシア書房 夏の一箱古本市のお知らせ 

8月9日(火)〜8月20日(土)20数店が今年も店内に出店します!

 

 

「特集−寺泊、弥彦、岩屋、巻編」

と言われても、え?どこ?何県?、て感じですが、新潟発のミニプレス「Life-mag」最新号(972円)の表紙に書かれた地名です。新潟県弥彦山周辺の地域の、歴史、文化を見つめた特集です。長岡市の「寺泊」、西浦原郡弥彦村の「弥彦」、新潟市の「岩室」と「巻」。

越の国、開祖の祖神「おやひこさま」の姿を追いかけるルポからスタートします。この祖神を祀る彌彦神社の起源を権宮司に聞き、神事、様々な行事に参加しながらひも解いていきます。なにやら「ブラタモリ」的楽しさもある内容です。宮司へのインタビューで、神様も間違いをおかす?という話は見逃せません。

そして、もう一つの特集は、東北電力が角海浜に建設予定の原子力発電所をめぐる、旧巻町で行われた住民投票です。65年ぐらいから東北電力はダミー会社を動かし、大型レジャー施設建設という名目で土地の買収を開始、69年に「新潟日報」にすっぱ抜かれました。そして94年、建設計画が具体化してから、紆余曲折を経て、96年、日本初の条例に基づく住民投票が実施され、建設反対の結果を出しました。

が、電力会社、国、県はそれを無視。長い裁判闘争を経て、2003年計画は中止されました。その長く苦しい道程を、元巻町長や、反対運動を起こした人へのインタビューと、当時の貴重な写真で見せてくれます。

京都から新潟は遠い場所ですが、知らない地域のことを知って、行ってみようかなと思わせたら、ミニプレスの力って、そこらの付録だらけの雑誌より強いと、私は信じています。

その他にも、巻出身のシンガーソングライター(ステージ写真がとてもステキなじぃちゃんです)や、弥彦生まれで「劇団新派」唯一の女形の役者、英太郎さん等々が登場しますが、どなたも魅力的です。

「Life-mag」は、これから当店で取り扱いを始めますので、新潟出身の方も、そうでない方もぜひ一度、手に取ってみてください。

もう一点、南房総発のフリーペーパー「0470」も店頭配布を始めました。紅白の鯉が表紙のフリーペーパーです。こちらは数に限りがありますのでお早めに。