昨夜7時から、上村知弘写真展「Nature Connections」のイベントとして、ご本人によるトークショー「極北カナダ・ユーコン&アラスカの旅と暮し」を開催しました。20名以上の方々に参加していただき、狭い店内は熱気に包まれました。

上村さんが暮らしているカナダ・ユーコン凖州は、日本の1.3倍の大きさに人口たった37000人。人より野生動物の数の方が遥かに多い大自然のひろがるところです。

スライドで極北の四季が映し出されていきました。先ずは冬。この地で冬と言えば、世界最大の犬ぞりレース「ユーコンクエスト」が有名です。動画も駆使して、このレースの姿を臨場感いっぱいに紹介していただきました。2006年から「ユーコンクエスト」に出場している日本人女性マッシャー、本多有香さんの事も、彼女の著書「犬と走る」(在庫あります 800円)を手に取りながら、お話されました。上村さん自身も、保護された犬たちと趣味で犬ぞりを楽しんでいるとのことで、犬たちに対する気持ちがこもっていました。

長い冬が終り、春がやってくると、多くの動物たちが躍動し始めます。道路をホイホイ歩く親子のグリズリー(灰色クマ)の後ろ姿に、思わずみんな笑ってしまいました。そして夏、激流を下ってゆくカヌーを巧みに操縦する上村さんと奥様のタミーさんには拍手喝采。トークショーの途中には、タミーさんのお父さんの自家製スモークサーモンの差し入れ。燻製の香りにそそられ、一口食べたら止まりません。美味しいアラスカ!

短い夏が終り、あっという間に秋が過ぎ去り、冬の使者オーロラがやって来ます。もちろん、その美しく、幻想的な姿も動画でみせていただきました。太陽から吹き付けられる太陽風が原因となるオーロラは、銀河の彼方からの手紙みたいです。地球も宇宙も、人間だけのものじゃないよ、という事を確認させてくれる現象だと思います。参加者の中には、すでに上村さんのツァーでオーロラ経験済みの方もいらっしゃいましたが、未経験者たちは、ため息をついて、遠くカナダの空に思いを馳せました。

厳しい自然とともに生活しておられる人のお話を伺う度に、都会で暮らす自分の脆弱さを思い知らされます。ともあれ、ステキな時間を過ごす事ができました。上村さん、ありがとうございました!そして、お越し下さった皆様、窮屈な所でしたが、最後までお付き合いいただきまして誠にありがとうございました。ちなみに、もし旅に出掛けたいと思われた方、上村さんとタミーさんのガイドでいかがですか?

素敵なオーロラの作品の入った来年のカレンダー(一枚もの)は、写真展最終日まで販売しています(1100円)

 

カナダ在住の写真家、上村知弘さんの写真展本日より開催です。2012年に続き2回目になる今回の写真展に向けて彼はこう語っています。

「極北で撮りためた自然写真に文章を添えて、写真展という形で発表します。野生の生物に惹かれるのは、彼らが自然という不確かな要素の中で、将来や自分自身に思い煩うことなく、懸命に生きているように見えるからではないでしょうか。その姿や生き方に潔さを感じ、その畏敬の念がシャッターを押させてくれるのだと思います。」大自然のカナダ・ユーコン凖州に暮らして10年目、極北の旅や暮しを通して撮った作品たちです。写真の下には、上村さんのステキな文章が添えられています。どれもが、京都に住んでる本屋には眩しいばかり。

子育て真っ最中の白頭鷲、南東アラスカで海で身体を休めるラッコの一群、厳冬を乗り切る為の栄養源であるシャケをじっと待ち続けるクマ、そして夏の終りと共に戻ってくるオーロラの幻想的な美しい輝きなど、厳しく、美しい自然に身を置いて、撮り続けた12点。

ジャコウウシが、大平原の向こうからこちらに向かってくるところを捉えた一枚は、堂々たる風格。しかし、どこかで観た記憶があるなぁ〜と考えていると、モーリス・センダックの絵本「かいじゅうたちのいるところ」の表紙にいるウシであることがわかりました。マンモスのいた時代から生きてきたのですが、乱獲により一度は絶滅しかけた種です。内毛は、なんと羊の8倍の暖かさ、カシミヤよりも暖かいのだそう。子どもを守る為に、子どもを囲んで円になり動かないので、人間に銃撃されやすかった、などという話を聞いてから、この写真に対峙すると、その威厳ある姿にひれ伏したくなります。

私たちが、上村さんを知ったのは、レティシア書房を始める前、北海道に行った時のことでした。ちょうど先週金曜日に、当店でトークショーをしてくれた、安藤誠さんが経営するロッジ「ヒッコリーウインド」でお会いしました。上村さんは、ネイチャーガイド修行中で、一緒にカヌーに乗ったりしました。彼の写真がヒッコリーに置いてあり、その素晴らしさに見入ってしまいました。

レティシア書房をオープンした2012年、彼が追い続けているドールシープ(高山に住む羊です)の写真展を開催してもらいました。今回の個展にも、雪の中に立つ真っ白なドールシープを捉えた作品が展示されています。マイナス40度の世界で、首を傾けた表情が、なんとも素敵な作品です。(写真集「Dall Sheep/ドールシープ」1620円も販売中です)

大きな作品の手前の平台には、極北の旅の様々なシーンを撮影したものを文庫サイズの本にまとめたフォトブックが十数冊並べてあります。販売はしておりませんが、ご自由にご覧下さい。

ぜひ、個人的に行ってみたいと思われた方は、上村さんと奥様のタミーさんが経営する少人数制の自然ツアー会社“Nature Connections”もあります。またユーコン準州の観光チラシやパンフレットもありますので、お持ち帰り下さい。(店長&女房)

 

★上村知弘さんは11月6日(日)は終日在廊されています。

 

 

 

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一昨年、今年と二度にわたってカナダ、ユーコンに棲息するドール・シープの写真展をしてもらった上村知弘さんの写真集「Dall Sheep」(1620円)が地元京都の出版社青菁社から発売されました。本日、京都市北区にある出版社まで出向き、早速店頭に並べました。

「ドールシープという初めは聞き慣れない動物でしたが、その真っ白な姿を見てから彼らの虜になりました。山々に住む白い野生の羊、ドールシープが住む山頂に立つと、極北の自然の広大さと美しさを感じます。」

その思いから、上村さんは2004年カナダ、ユーコンに移住してドールシープを追いかけます。小さな子どもを見つめる母親が印象的と書かれている通り、過酷な自然環境で生きる母親と子どもの姿が、四季を通じて撮影されています。

降り続ける雪の中、斜面にじっとしている一匹、爽やかな夏の香り一杯のなかで、佇む親子、太陽の光を背中に浴びて、ワ〜イ、ワ〜イと飛び跳ねるのが楽しくて仕方ない子ども、山の彼方に虹のかかった大地で餌を探す彼らを捉えた作品など、魅き込まれるものばかり。

最終ページ、満天の星空の下で眠る一匹を、ロングショットで捉えた作品があります。孤独な空間ですが、その寝顔の幸せそうなこと。一体、どんな夢を見ているのだろうと聞いてみたくなります。

上村さんは、最後にこう語っています。

「美しい極北の大地あってこそのドールシープ。氷河期から生きてきたこの動物が、将来もずっと極北で暮らし続けていくことを願っています」

誰にも邪魔されずに、彼らだけの楽園が続いて欲しいものです。

彼の作品はネット上で公開されています。また、カナダでの日々の暮らしを綴った「Life in the North」も一度ご覧下さい。(下の写真は一昨年の写真展の時の上村夫妻。一緒に写っているのはうちの駄犬マロンです。)

イベントご案内

来週22日(火)〜27(日)まで、アイヌ民族運動家で、木版作家の結城幸司さんの「纏うべき風」展を開きます。一週間の個展ですが、ご本人も北海道から来られます。そこで、期間中の25日(金)夜、店内にて、結城さんのお話を聴く会を開催いたします。彼の作品をバックに、「アイヌモシリの神話と心話の世界」と題して、興味深い世界のことを聴ける会です。

4月25日金曜日、19時30分より(約1時間) 参加費1500円。先着13名です。参加ご希望の方はレティシア書房まで(075−212−1772)

 

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