岩手県沿岸部真ん中にある大槌町は、震災で住民15000人の約1割を失い、市街地が壊滅しました。

そんな大槌町の女性たちが集まり、手を動かす事で自らの心を癒しす試みの一つが「刺し子」の布巾の制作です。きっと被災地各地で、たくさんのグループが、それぞれに制作されているものがあると思います。この度、ご縁があって「We Loveさんりく」主催の『三陸・海の町大槌町「テドガイイ」女性たちの刺し子』展をレティシア書房で開いて頂けることになりました。テドガイイとは、器用な、という意味だそうです。

このグループは、刺し子初心者の人が多く、決してアート作品というものではありません。けれど、それらは見ている者をほっこりと温かな気持ちにさせてくれるのです。どこかしら懐かしく素朴な味わいがあり、針仕事をしながら、おばちゃんたちが地元のことばでおしゃべりする声が聞こえてきそうです。大槌町は井上ひさしの「ひょっこりひょうたん島」のモデルになった蓬萊島があります。刺し子の布巾も、その波をチャプチャプ乗り越えるひょうたん島や、大槌川を遡上する鮭をデザインしたものが見られます。故郷の自然を思い起こしながら、一針一針作った布巾。遠く離れた京都で、たくさんの方々に見て頂ければ、きっと作り手を元気づける力になると思います。ぜひお運び下さい。

また、一緒に展示している大槌町の写真は、震災前の桜の季節に撮った同じ場所からの写真が、津波の惨い爪痕を伝えます。と、同時にまだ荒れたままの風景の中、祭りの行列が行く写真は、人間の底力を感じます。(女房)

★「テドガイイ 女性たちの刺し子作品展」は3月16日(日)まで

★刺し子の布巾は1枚600円で販売しています。

 

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