2月5日から始まる恒例の「冬の古本市」のプレ企画です。

先ずは、京都市内の印刷屋さんの作った豆本。の豆本は以前から店頭で販売していましたが、場所の関係で、いつも十数点しか設置できませんでした。今回は今まで作ってこられた全点、60作品を出していただきました。

芥川龍之介「遺書」、正岡子規「子規随筆」、夏目漱石「夢十夜よりー第三夜」、泉鏡花「胡桃」、ボードレール「パリの憂鬱」、リルケ「老人」等々の古今東西の文学作品が、趣向を凝らした装丁で、豆本化されています。形は様々ですが、全て手の中にすっぽりと治るサイズです。カフカの「道理の前で」は、昔懐かしいマッチ箱の中に入っていて可愛い装丁です。一点ずつしか並べておりませんが、すべて販売しております。熟練の職人の手仕事で出来上がった豆本をぜひ、ぜひ手に取ってご覧ください。(価格は1800円〜)

ミニプレスでは、豆本に匹敵する手作りでファンの多い小幡明さんの”Papel Soluna”(ぱぺる・そるな・330円)。昨年のレティシア書房の個展にも多くの方にお越しいただきました。世界中の国々を回って、その土地の文化を、楽しいイラストで綴ったミニ新聞風の小さなミニプレスです。約30点ほど出ていますが、達者で自由な筆遣いが生き生きとした旅に連れて行ってくれます。携帯で写真を撮って、FaceBook等ですぐに発信するのが当たり前の時代に、わざわざ紙に描き、作品にするというアナログ精神に乾杯です。

もう一つは、古本です。本好きの方が亡くなられて、その蔵書の一部を販売することになりました。元々、某TV局の管理職だった方なので、その方の元へ多くの作家が本を送っていたみたいです。鴨居羊子のデッサン画が散りばめられた安岡章太郎「ガラスの靴」(牧羊社10000円鴨居のサイン、自画像デッサン入り1000部限定)、井伏鱒二「厄除け詩集」(牧羊社3000円)、加藤一雄「無名の南宋画」(三彩者4000円)、同じく「蘆刈」(人文書院3000円)、藤田嗣治「猫と女とモンパルナス」(ノーベル書房4000円)など、あまり見かけない本も登場します。

豆本、ミニプレス、古書と本好きにはこたえられないものがズラリと並びます。眺めて、手に取って楽しんでいただければと思います。

 

お知らせ

★2/3(月)2/4(火)古本市準備のため連休いたします

★2/5(水)〜2/16(日) 恒例となりました女性店主による『冬の古本市』を開催します。今年も神戸・大阪・岐阜・東京・御殿場・京都などの女性店主の選書です。ぜひお立ち寄りください。

 

小幡明(Obata Mei)さんは、2010年から手描きの「Papel Soluna」という新聞型ミニプレスを発行しています。レティシア書房でも人気の冊子です。世界を一人で旅して、そこで出会った人々、食べ物、風景、歴史、建物などが、絵と文で綴られていて、上手いな〜といつも思っていました。本人が好奇心いっぱい元気一杯で、初めてのことを楽しみながら描いているので、読む方も楽しい。

今回その原画が展示されています。ペンで輪郭を描き、色鉛筆で着色してありますが、細かい味のある線に改めて魅了されました。ミニプレスやグッズをあまりに上手に作られるので、そちらに目が奪われますが、彼女は素晴らしい絵描きさんだとつくづく思いました。お話を聞いてみると、大学で銅版画を専攻していたそうです。

そして「Papel Soluna」(330円)の全ナンバーがずらりと並びました。これまた壮観です。一つ一つに面白い体験が詰まっています。「Papel Soluna」ファンの方も、彼女の絵をご存知ない方も、ぜひご覧いただきたいと思います。最新号もご用意しております。ところで、「Papel Soluna」というのはどういう意味だと思います?Papelはスペイン語で紙。 SolunaのSolは太陽を意味し、lunaは月のこと。小幡さんの名前「明」を分解すると、なんと太陽と月。いわば小幡さんが楽しんで描くペーパーというわけです。

旅先から小幡さんがご両親に出したハガキ(写真右)も楽しいです。元気に旅している証拠に行く先々からスケッチを送られているのですが、表に貼ってある各国の切手も美しい。こんなハガキが外国から届いたら嬉しいでしょうね。彼女の作るミニプレスの原点のような気もします。

この展覧会では、手作りの陶器のブローチ(3780円〜)、手ぬぐい(1750円)、ミニノート(400円)、すごろくセット(2330円)、ポストカード(220円)の他に、台湾で仕入れたバッグや封筒など可愛いグッズを販売しています。「Papel Soluna」の雰囲気そのまま丸ごと展示したようなウキウキ感いっぱいの『世界ひとめぐり旅路録』をどうぞお楽しみください。

なお、展覧会中に旅のトークイベントを下記の通り予定しております。興味のある方どうぞお越しください。(女房)

★イベントのお知らせ

「世界ひとめぐり旅路録」展開催中の小幡明さんが、14日(金)19時半より、FMひらかたパーソナリティー久保有美さんと一緒に「小幡明の旅の話アレコレ」と題したトークショーを当店にて開催します。(参加費1000円/要予約)

 

 

 

文庫の判型15cm×10.5cmよりも小さな本が、最近増えています。

先ずは、全4冊にもなる「タミオー日記」です。これは、タミオーさんの海外旅行の記録なのですが、表紙帯に、

「文字が小さいので、虫眼鏡のご使用をおすすめします。ページによって印刷ズレのため、文章が読めないページがあります。あらかじめご了解ください。」

と書かれているように、過剰に過剰に、さらに過剰に書き込まれているので、読めません。じっと見つめていると頭がクラクラしてきます。さらに、現地で撮影した写真やら、描いたイラストやらが縦横無尽にコラージュされていて、もうここまでくると笑うしかありません。「インドアジア編」(1650円)、「東欧と中南米編」(1350円)、「アメリカ、エベレストトレッキング他編」(1300円)、そして「ベトナム、その他アジア、メキシコ編」(2105円)。「「ベトナム、その他アジア〜」に至っては430ページ全ページフルカラーというから、おそれいります。「字が極小なので絵的にパラパラと見る、これが楽しい」とは作者の言葉ですが、しかし、よくもまぁ、これだけ世界を回ったものです。あっぱれ!

この過剰さとは、対照的なのが、箕輪要佑さんの、やはり全4冊の日記のような短編集です。スタートは2000年、第一話「アーケード」から始まり、2015年、第729話「ゆったりシート席」で、一応今のところ終了です。第一巻は「今日というより凶な今日」、第二巻「もうひとつの今日」、第三巻「みぞが埋まるくらいに」、第四巻「よくねたパン」に分かれています。

「スーパーに行く。枝豆の殻が置いてあり食べかけにしか見えないが、どうやら売り物のようである。長野県民でないと食べてはいけないらしく、店員に止められた。『素人はやめた方がいいよ』 私はながの県民ではあるが、まだ素人なので食べてはいけないのだろうか。よくよく考えると枝豆の殻なんて食べたくない。危うく騙されるところだった。」(第672話)

ほんとか?事実なのか、嘘なのか。こんな話が延々続くのですが、現実空間からふわりと抜け出させてくれるところがミソです。価格はすべて520円です。

そして当店ロングセラーはと言えば、小幡明さんの海外旅行見聞ぺーぱー”Papel Soluna”シリーズ(330円)ですね。全24冊すでに刊行されていて、「マレーシア編・韓国編」が待機中とか。20カ国以上の国々を回り、印象的なもの、興味をひいたものをイラストで描いて、冊子にしたものです。本職はデザイナーなんで、絵が上手いのは当たり前にしても、小幡さんが目を留めるものが面白い!

★レティシア書房で小幡明さんの個展を6月5日(水)〜16日(日)に開催します。上記の冊子だけでなく、ハンドメイドの雑貨なども並ぶ予定です。先行して、 4月7日(日)〜29日(月)までホホホ座浄土寺店にて、「胸に絵を灯す」と題したブローチ展が開催されます。そちらもお楽しみに。

最近の若者は、海外へ出て行かない、ということを聞いたり、読んだりしたことが何度かあります。しかし、こんな女性もいるんです!

小幡明(オバタメイ)さんは、バックパックで9ヶ月間、世界各地を一人で旅して、その時々、彼女が見たこと、体験した多くの国々のことを、新聞型リトルプレスとして次々と発表しました。2011年3月、日本を旅立ち、アメリカに入り、そこからメキシコ、そしてヨーロッパへ渡り、各国を巡り、ネパール、マラッカ、シンガポール、韓国を経由して、その年の12月に帰国しました。

これを一冊の本にしたものなら、どこかにもあるでしょう。しかし、彼女は回った国ごとに、小さな折りたたみ式ニュースペーパースタイルのミニプレスに仕上げました。この形がいいです!雑誌のタイトルは”Papel Soluna”(パペルソルナ)。8号は、最初の目的地サンフランシスコ。可愛いイラストが散りばめられていて、名物ミュニバスも載っています。裏面には、その年の旅行日程が描き込まれた地図です。先ずは、この号をゲット。そして、日程順に集めてゆくも良し、気に入った、あるいは興味ある国の号を続いて買うも良しです。

各号最初のページに「おまけ」というコーナーがあります。これが、面白い。6号スペインは「おばけ魚像」、8号の東欧は「カエルキング像」、11号トルコは「トロイの木馬」、12号タイは「トラ頭」等々、ヘンな物のオンパレードで、そのイラストに笑います。トルコ編、タイ編の裏面は、それぞれ、その国の食べ物図鑑。細かく描きこんであるので、美味しそうですが、タイに棲息するプラチョン(雷魚)の丸焼きは、ちょっとひきます。洪水で庭にできた水たまりにいた魚を釣り上げ、塩をまぶし、口や鰓にハーブをツッコミ炭火焼したものとか。「見た目がスゴイ…..」らしいです。

何度も熱を出したり、あるいは本を買いすぎてドイツの飛行場で、詰め込んだバックパックの重さで、ひっくり返ったりとか、中々の珍道中だった様子。この小冊子があまりに素敵なので、再来年の2018年1月に当店で旅の原画展をしていただくことも突然決定いたしました。トークショーができれば、旅の面白さを語ってもらいたいものです。

“Papel Soluna”(パペルソルナ)は各330円です。

★毎年恒例になりました『ネイチャーガイド安藤誠さんの自然トーク「安藤塾」』は、10月28日(金)7時30分より開催が決定しました。(要・予約 レティシア書房までお願いします) 

★★カナダ在住で、ドールシープを撮影されている写真家、上村知さんの写真展を11月1日(火)〜13日(日)まで開催します。5日(土)夜に、上村さんによるスライドショーを予定しております。(要・予約 同じくレティシア書房までお願いします)