先日お客様と話している中で、「ミシマ社の本ってどれも読みたくなるね」と言われました。京都を本拠に出版活動しているミシマ社さんは、文芸書こそありませんが、評論、エッセイ、実用など様々なジャンルに渡って数多くの本を出されています。

今回、人気の何点かを選んで、当店でもフェアを開催しています。当店の一番人気は、大瀧純子著「女、今日も仕事する」(1620円)です。マヤルカ古書店の店主なかむらあきこさんは、こんな推薦文を書いています。「生きるようにしなやかに、そしてできれば自由に仕事がしたい。すべての女の願いではないか。」仕事と人生を調和させる女性の毎日を描ききっています。

女性の生き方では、山口ミルコ著「毛のない生活」(1620円)、「似合わない服」(1620円)もお薦めです。仕事ばりばりの編集者が、癌を告知され闘病生活が始まります。まさか、毛のない生活をするなんて!?そこから見えてくるものを綴った前著と、そこから自分の暮らし方と今の社会の有り様を見つめて”似合わない”ものを脱ぎ捨ててゆく様を、爽快に描いたものです。もちろん性別を問わず、読んでいただきたい2冊です。

癌の事が出たので、健康に関わる本を三冊。こちらもブログで紹介した小田嶋隆「上を向いてアルコール」(1620円)は、元アル中だった著者の悲惨で、つらかったに違いない過去を描いているのに、なぜか大笑いしてしまう不思議な本です。また、鍼灸師の若林理沙著「絶対に死ぬ私たちがこれだけは知っておきたい健康の話」(1620円)は、そんじょそこらの健康本とは違います。死ぬまでの一時の間、この世を楽しむための心と躰の「いい塩梅」の状態を目指すのが健康だという彼女の思想の詰まった一冊です。もう一冊は、長谷川智・矢野龍彦共著の「ナンバ式!元気生活」(1620円)。今年4月、当店で「ミシマ社展」をした時にも良く売れていた本で、発行は2008年と少し古いのに、何故売れるのかなぁ、とミシマ社の人も首を傾げていた一冊です。

昨今、何かと悪いイメージが先行するイスラム教。誤解を生むような情報ばかり垂れ流される時だからこそ、きちんと知っておきたい人のために恰好の一冊が、内藤正典著「となりのイスラム」(1728円)です。スラスラ読めるところがいいですね。名作映画「アラビアのロレンス」の描写に、西洋的思い込みが在った指摘など、成る程と思いました。帯の「中学生にも理解できます」と書いてありますが、「小学生なみの頭脳」と揶揄されているトランプさんにも、わかっていただけるはず。

お隣の韓国から来日して、日本人の夫の出会い結婚し、しかし、習慣、文化の違いで巻き起こる妻の不満をコミカルに描いた趙美良「わが家の闘争」(1620円)。ムカつく妻とその不満をぶつけられた夫の”夫婦漫才”を聞いているようです。

フェアと同時に新刊も入荷しています。ミシマ社発行の読み応えのある雑誌「ちゃぶ台4号」(1728円)と、同社から「何度でもオールライトよ歌え」(1620円)を出している後藤正文の新作「凍った脳みそ」(1620円)です。同社の宣伝マンH嬢から、店長(私)にぜひ読んで欲しい、とのお言葉をいただきました。了解しました。近日中にブログに感想を書きます。

 

★ 勝手ながら10月22日(月)23日(火)連休いたします。