たがわさんのスケッチ展は今回で4回目。2015年はイタリアの、2017年2回目は南フランスの、という風にいずれも旅先で描かれた風景画でした。4回目のタイトルは「夏 旅したい。ー旅の記憶ー」展。このコロナ禍で大好きな旅行ができない今、描きためていた絵から旅の記憶を心に呼び戻すような展示になりました。

リヨン、パリ、アビニヨン、ローマ、アッシジ、フィレンツェなど、絵に添えられた地名を見ていると、このところ移動を極端に制限しなくてはならなかった窮屈さがあったせいか、楽しかった彼の地の時間を分けてもらっているような軽やかな気分になります。

学生時代にはクラブで油絵を描いていましたが、退職した後は毎日水彩画のスケッチを楽しんでいる、と初めての個展の時に話しておられました。旅先で急に風景を描こうとしても、どこから描き出したらいいものやら迷います。やはり、日々描くことで身についた技術が、その時々の想いを形にしていくに違いありません。

といっても、たがわさんの絵には気負いがなく、記憶を留めておきたい素直な想いが、見ている側にも伝わってきてほっこりします。「ローマ劇場跡のきのこ」は、遺跡の前に突然ニョキッと生えた大きなキノコが描かれています。アレ?と思ったままの印象が楽しい。旅のお土産など、身近にあるグッズのスケッチも、目の前のものをじっと見つめて手を動かす充実した時間を感じます。

清涼感のある水彩画で、ほっこりしたり、旅に思いを馳せたり…….。ジメジメした日が続いていますが、お時間があればぜひご覧くださいませ。(女房)

⭐️『夏 旅したい。〜旅の記憶〜』たがわゆきお展は、

7月7日(水)〜18日(日)

13:00〜19:00   月火定休日