最近立ち上がった一人出版社「月とコンパス」の処女出版作品近藤康平の「ここは知らないけれど、知っている場所」(5170円)を入荷しました。

B4変形(240×250mm)60ページ。オリジナル額装版(ドイツ装・表紙型抜き)/4色刷 という装丁の作品集です。著者は、ライブペインティングパフォーマーとして活動を開始、音楽フェスやライブでミュージシャンと共演し、音楽に合わせて作品を作り上げています。

「ただただ、広い場所を描きたい時がある。そこに吹く風。静けさの中に かすかに響く音、空の色 僕は何もしない場所にいつも憧れている。広くて広くて、悲しいくらい美しい世界へ。」眩い青空と氷の白さの中、大氷原に佇む一頭のヘラジカが描かれています。遠くにはオーロラがかすかに見えて、大氷原を旅する姿が描かれています。星野道夫ファンならずとも、この風景、空気感には心動かされます。

「こんな青色の世界は現実にはないのだろうけれど、不思議なことになぜか僕は この場所を知っているような気がする。その懐かしさを確かめるために 僕はなんども青い絵を描く。」

ここから美しいプルシアンブルーを使った絵「Blue World」の章が始まります。最初の章からのヘラジカが旅を続け、青空を舞う鳥たち、青い海を泳ぐペンギンたちへと場面が進んでいきます。

歌手の福原みほさんはこの本の印象を、「近藤さんが描く青やオーロラの世界は、ふっと力が抜けた無重力の瞬間を思い出させる。私たちが持っているはずの、いつしか忘れていた広い想像力を、無限大のその可能性を見せてくれる。」と紹介しています。

部屋に置いて、想像の翼を思い切り広げて、著者の描くオーロラの世界の彼方へと飛び出してみませんか。

なお、本書に付属しているリーフレットを使うと、4つの表紙絵を楽しむことができる仕掛けになっています。