2019年6月京都で出版活動を開始した灯光舎。その第一弾は柳沢英輔著「ベトナムの大地にゴングが響く」(2970円)でした。

ゴングという楽器ご存知ですか?古くから東南アジアに伝わる打楽器です。著者は、ベトナムの少数民族の村々を訪れ、ゴング文化の世界を調査し成果をまとめあげました。

そして、灯光舎第二弾が出ました。封筒でお届けする小雑誌「アンパサンド」(2530円)です。今回のテーマは「詩的なるものへ」。その第一号が刊行されました。こもテーマを2年ほどかけて、全6号でアプローチします。何それ?という(私もわからない)方のために、シリーズの編集責任者の間奈美子さんの文です。

「一つひとつの美術や著述、それぞれの作家の仕事をより見澄ますことができる雑誌の編集の形態はないだろうか。テーマが精彩をもって浮かび上がるような編集の仕方はないだろうか。新しく立ち上げられた出版社『灯光舎』のフラッグシップとなるような雑誌との話を受けて、『アンパサンド』と名付けたこの袋入りの小雑誌を計画した。」

というわけで、様々なジャンルで活躍する作家が、「詩的なるものへ」というテーマに沿った作品を作り上げ、一つの袋に入れた第一号が届けられました。「詩的なるものって、別に詩人じゃなくても誰もが感受するものなんです。」と間さんはいうのですが、分かるようなわからないような「詩的なるもの」が6人のユニークな視点で提示されています。

灯光舎社長面高悠さんは「書き手が気楽に表現できる舞台、そして読者も気楽にページをめくるような小雑誌を作りたい。そういう思いがあった。厳然たる主張を世に問うものではなく、言葉通りの『小さな雑誌』という気楽さ、感じて、施工するきっかけぐらいになれば」と控えめな言い方をされていますが、いやいや、エキサイティングな企画じゃありませんか!

袋から出てくる様々なパッケージ、表現形態の作品が六つ。例えば、封書に入った遠い場所からの手紙は、手に取ったあなた(わたし)へ語りかけられています。また、見事な回文の詩が、美しい字体で綴られています。それぞれ違う手触りを楽しめる福袋のようです。頭で考え、それを言葉に変換し、最適な印刷方法を探し出す。その楽しさと工夫が詰まっています。ひとつお願いがあるとすれば、高齢者には字が小さくて読みづらいのがあるので、デザイン性を優先しつつもなんとかなりませんかね。