2015年、映画をテーマにした「荒野の二人展」を、イラストレーター朝野ペコさん楠木雪野さんコンビにより開催しました。レティシア書房の名前の由来である映画「冒険者たち」から始まって、連想ゲームのようにセレクトされた映画のイラストが並んだ楽しい企画でした。続いて2017年の「続・荒野の二人展」には「私たちのするめ映画」という副題がつき、地味ながら味のある映画の一場面のイラストがずらり。そして、映画好きイラストレーター二人によるお待ちかね第3弾!!「新・荒野の二人展」のテーマは「ヒーロー」です。自分にとって「ヒーロー」は誰か?ヒーロー映画とは何か?という二人の問いに、想いを巡らせてください。

選ばれたヒーローたちは、カッコいい「グロリア」のジーナ・ローランズや、「ドラゴンへの道」のブルース・リー、「サムライ」のアラン・ドロンもいれば、「幕末太陽傳」のフランキー堺というひねりの効いた人もいて、やっぱりこの映画好きの二人、一筋縄ではいきません。

モノクロの朝野さんの作品は、計算されたこれしかない!という気持ちのいい線は相変わらずですが、今にも次のシーンに続く動きがあって新鮮な感じがしました。シャッ!とか、バン!なんていう音が聞こえてきそう。「ピンポン」(写真上)の緊張感は本人が卓球を始めたせいもあるのか…….。ちなみに朝野さんが映画好きになったきっかけになった映画は「狼たちの午後」とか。

一方の楠木さんは、白い画面を大きくとった構図に、少しだけ加えられた色彩が美しい。添えられた文字がとっても上手くて洒落ています。こんな程よい軽やかさは、簡単そうに見えて実はとても難しいと思うのですが、センスの良さに舌を巻きます。映画好きになったきっかけになった映画は「明日に向かって撃て」、R・レッドフォードが楠木さんのヒーローだそうです。描かれた「コンドル」のレッドフォードには愛を感じます。

それぞれの作品には、「どんな映画?」「どんなヒーロー?」の説明が書かれていて、一つ一つ読んでいくのも楽しいです。私のヒーローは、「十二人の怒れる男」のヘンリー・フォンダかな。この展覧会が終わるまでに今まで見てきた映画をゆっくり思い出してみよう………。それにしても毎回楽しいこの企画。ぜひ続けてほしいと願っています。(女房)

なお、作品は全て販売しております。「ヒーローオリジナルグラス」(1200円)、ポストカードなどのグッズも販売中。

「新・荒野の二人展 ヒーロー」は8月24日(土)〜9月8日(日) 12:00〜20:00(最終日は18:00まで)月曜定休日

 

 

映画好きイラストレーター、朝野ペコさんと楠木雪野さんのユニットによる「続・荒野の二人展 /私たちのするめ映画」が本日より始まりました。

2年前、「荒野の二人展」をしていただいた時、映画の話で盛り上がり、次はいつ?と楽しみにしていた第2弾です。前回は、連想ゲームのように、ある映画の一場面から次の映画がつながって、二人のイラストレーターが交互に絵をならべていく趣向でしたが、今回は「私たちのするめ映画」という副題がついています。「するめ映画」とは、作家・エッセイストの吉本由美さんが提唱した「地味で渋くてゆるゆるなんだが噛めば噛むほど味の出るスルメのような映画の総称」だそうです。映画大好きのイラストレーター二人が選んだ、シブい映画が12点並びました。いずれも大ヒット作は微妙に避けた、センスの良い面白い選択になっています。何より、この自分だけの「するめ映画」を選んでいく時が一番楽しかったとか。この映画のここが大好き!譲れない!という、自分の好みを改めてみつめることのできた時間だったそうです。

その一点、一点には映画の解説と「するめポイント」と題した小ネタを書いた解説プレートが設置されています。例えば、1931年製作のドイツ映画「会議は踊る」の「するめポイント」は、気楽に楽しめ、笑える軽妙で良質な歌劇との評価のあとに、「皇帝の影武者は登場するときにいつも歌をくちずさんでいるが日本語吹き替え版だとそれが『与作』っぽくて、それも好き」と鑑賞のポイントが書かれています。

1967年のSF映画「縮みゆく人間」(写真右)なんて、80分たらずのB級作品があるかと思えば、1969年のグルジア作品「放浪の画家ピロスマニ」という人知れず公開された傑作も選ばれています。(暫く前に、無くなった立誠シネマで再上映されてました)或は、能天気な1967年公開にハリウッド映画「ハタリ!」や、1984年公開のスタイリッシュなフランスアクション映画「サブウェイ」など。展示されている作品すべてを紹介するわけにはまいりませんが、二人とも映画のジャンルに拘ることなく、新旧、ヨローッパ、アメリカ、日本の映画を縦横無尽に楽しんでこられたことがよくわかりました。

映画好きはもちろん、最近あんまり観てないなと言う方も、ぜひ一度ご覧下さい。個性の違うお二人の絵がほんとうに楽しいです。朝野さんの、モノクロのキリッとしたイラストは、スクリーントーンを使って丁寧に、好きな映画を愛おしむように描かれています。一方、楠木さんの生き生きとした線と大胆な構図は、そのまま映画のポスターになりそうです。(作品はすべて販売しています)

なお、同時企画として映画パンフレットフェアも開催中です。新旧の映画パンフが100円から販売中です。すこしずつ秋の気配が漂う今日この頃、映画館へ出かけてみませんか?ちなみに昨日の定休日、店長はゾンビ映画に、女房は時代劇にとそれぞれ好みの映画館へ行ってきました。(女房)

「続・荒野の二人展 私たちのするめ映画」は9月24日(日)まで 月曜定休日 最終日は19時まで。