5月に、お店で写真展をされた上村知弘さんが、民放のTV番組に出演されました。

 30分ぐらいの番組で、神戸にお住まいのご両親からのお土産を持って、番組スタッフが、今彼が住んでいるカナダユーコンまで訪ねるというものです。カメラは日常生活の上村さんの姿や、ドールシープを撮影するために、山奥に入って行く姿も捉えています。こんなしんどい目をして、あの写真は出来上がっていたのだということが理解できました。インタビューを受けられているお部屋の後ろに、写真展開催中に、店で買っていただいた本が見えたりして、懐かしいなぁ〜という気分になりました。蛇足ながら、オープンしてようやく半年が過ぎました。皆様、本当にありがとうございました。いいお客様に支えられて、幸せです。

昨日のブログでも書きましたが、義弟が北海道で牧場を営む関係で、面白く、そして、尊敬できる北の国の人たちと、少しずつですがお付き合いできるようになりました。「ヒッコリーウィンド」の安藤さん、そこで知り合った上村さん。安藤さんは10月に安藤塾を、上村さんは写真展をと、店にとっても大事な方々です。

また、釧路湿原近くで小さなロッジをされている「なかまの家」のなかまさんご夫婦とは、もう20年のお付き合いになりました。別に、観光スポットが近くにあるわけでもないですが、居心地の良さは格別です。奥様は羊毛を使ってたコスチュームの制作活動もされており、レティシア書房のオープンイベント「羊パレット」の時は、本会場に作品も展示されておられました。また、11月には、初めて北海道の方の展示会もギャラリーで行います。そう言えば、「羊パレット」を主催された「スピンハウスポンタ」の本出さんとの、お付き合いも弟の「茶路めん羊牧場」がきっかけで始まり、十年以上になりました。

「北の国から」はTVドラマのタイトルですが、本当に、あの地の人たちの運んでくるものにどれだけ影響を受けたのかわかりません。彼らとの関係を大事に育てて、機会あるごとに店でご紹介できればいいな、と思っています。

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10月26日(金)熊がやって来ます、もちろん本物ではありません。

話は三年前に戻ります。会社を早期退職した私は、妻の勧めもあって、何十年かぶりに一人旅に出ました。一応、3週間程の日程で北海道に向かいました。向こうには、釧路近郊で、羊専用の牧場、「茶路めん羊牧場」を営む義弟がいますので、一先ずそちらに赴き、ここをベースに色々と出かけることにしました。

そこで、義弟に紹介してもらったのが、釧路湿原の鶴居村で「ヒッコリーウィンド」というロッジを営みながら、ネイチャーガイドとして北海道の自然の様々な姿を紹介しておられる安藤誠氏です。鶴居村に入り、町並みから少し外れて、砂利道を行くと、ブルーの屋根が見えて来ました。正確には「ウイルダネスロッジ ・ヒッコリーウィンド」と呼びます。HPにはこう書かれています。

ウィルダネスロッジ・ヒッコリーウィンドは、
ネイチャーガイド・カヌー・スローフード・音楽とバーボンなどを提供する宿。
ここは世代を超えた出会いと感動の場です。

ウィルダネスは「自然のままの原野、原生自然」という意味です。
つまりウィルダネスロッジとは「原野の中の宿」。
その名の通り、ヒッコリーウィンドは釧路湿原国立公園のほとりの森の一軒家。
お隣には鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ、
そして道東にあるほか2つの国立公園、阿寒・知床どちらもがドライブ圏内です。

 

早速、オーナーの安藤さんに会う。あっ!熊だ!! 風体といい、歩き方といいい、握手した時の力強さといい、もう北海道に住む熊が出てきたのかと思いました。熊と違うのは穏やかで柔和な視線、そしてゆったりとした話し方でした。翌日、安藤さんと、当時近くに住んでおられた上村知弘さんと一緒にネイチャーツアーで出かけました。上村さんは、5月にレティシア書房ギャラリーで写真展をして下さいました。カヌーに乗せてもらい、方々探索したり、誰も行かない森の古木の下で、風の音を聴きながらうたた寝をしたり。そして、夜は珍しいバーボンをいただきながら、音楽の話で盛り上がったりと、天国のような二日間を過ごしました。

その翌年、今度は妻と一緒に再度お邪魔しました。この時は、目前で蝦夷フクロウのつがいを観察したり、携帯の電波の届かないような深い森の奥を散策したりと、色々な貴重な体験をさせてもらいました。自然の懐に抱かれる至福とは、こういう事を言うのでしょう。

安藤さんは、そんな北海道の大自然や、カナダのオーロラツアー(毎年)で現れたオーロラを見事に撮影されており、それらをスライドで上映しながら、お話をしたり、自慢のギターを弾いたりして、全国を回る「安藤塾」をされています。なかなか、北海道に行けなくても、美しい写真と、お話を聴くだけで、一気に心は北の大地へと飛んでいきます。(この熊の写真もそうです)

そして、今年の安藤塾は、なんとレティシア書房で開催していただくことになりました。それが10月26日(金)です。開始は午後8時からです。絶対に×10倍、損はしません。北の大地の風に触れて下さい!! 限定15名、参加費はお土産つきで2000円。予約をしてください。

あれから、三年この人に対するリスペクトは全く変わりません。

 

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新潮社が出版していたネイチャー系雑誌「Mother Nature’s/マザー・ネイチャーズ」の執筆陣が凄い!

1990年「小説新潮臨時増刊」として創刊、年2回の不定期刊行物として7号まで刊行ののち月刊誌へと移行。その月刊誌はすでに休刊している「シンラ」。平凡社が出版していた「アニマ」をベースに新潮社らしい文芸書的雰囲気も混ぜて作られた雑誌でした。

創刊号の表紙AD、2号以降ロゴデザイン平野甲賀。 執筆は岩合光昭、星野道夫、沢木耕太郎、池澤夏樹、干刈あがた、立花隆、椎名誠、竹内久美子、村上春樹、大貫妙子、今森光彦等々さすが、文芸書に強い出版社のラインアップです。私はこの雑誌で、シュガーベイブ時代から好きだったシンガー$ソングライターの大貫妙子の長い文章に初めて接しました。2号に掲載されている「海のゆりかごガラパゴス航海記」は第一級の紀行文です。同じ号に載っている沢木耕太郎の「深夜特急第三便」と一緒に読めば、旅に出たくなります。

第三号では、おっと「イワナの夏」という傑作釣文学の作者、湯川豊の「沖縄野菜物語」というエッセイがあるではないか!垂水健吾の写真も素敵な、ゆったりとした沖縄時間が流れます。その一方、相変わらずキザなタイトルの池澤夏樹「再び出発する者」で、相変わらずクールで明晰な文章も楽しめます。

そして6号と7号には村上春樹が登場。「メキシコ紀行」という紀行文を寄せています。私は春樹は音楽エッセイ以外は評価しないんで、どうでもいいんですが、好きな人にはたまらんでしょうな。

この雑誌を創刊時から買っていたのは星野道夫が「アラスカ定住日記」を連載していて、その文章と写真に魅了されたからです。今読み直しても、素敵な、素敵な連載です。

お値段は各300円です。創刊号以外すべてあります。お店がひまな時、今一度読み返していると、お!こんな記事があった!と新しい面白さを発見します。あ〜っ、もったいないから売るのやめようかな。

 

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