「女子の古本市」も本日(18時閉店)最終です。連日多くのお客様にご来店いただきました。本当にありがとうございました。

最終日(最後まで頑張ります!)に紹介するのは、三島由紀夫「不道徳講座」(300円/出品・徒然舎)です。これ中身より、注目は、本に被せてある自家製のカバーなのです。「欧風喫茶フランセ」で使用されていた包装用紙で、そこに描かれている女性は、東郷青児作なのです。包装用紙に書名、著者を書き込んだ紙を貼付けたお手製のカバー。本を買った人の愛情が響いてくる一冊です。これも、痕跡本なのでしょう…….。

ドラえもんの中国版(400円/出品・古書ますく堂)。最初は贋物か?と思ったのですが、裏表紙下に10桁の書籍ISBNコードが印字されています。つまり、正式に発売されたものだということです。中国語で「机器猫」と書かれ。その下に「探宝玩具箱」とあります。ドラえもんが、なんで机器猫なのか知りませんが、中身は日本で販売されているコミックと一緒です。発売は1989年。良質とは言えない紙を使用したぺらぺらのコミックです。贋物が跋扈する国にあって、これは案外レアなのかも?

最近出版された「LiLy-日々のカケラ」が、大ベストセラーになっている石田ゆり子の「京の手習いはじめ」(650円/出品・マヤルカ古書店)は、京都人から見れば、東京のお嬢さんが京都の伝統を学んだはるやなぁ〜。まぁお気張りやす…….と言われかねないみたいではありますが、中身はしっかりしてます。職人さんの紹介もきちんと描かれていますし、お着物もようお似合いで…..。とはいえ、九条ネギ畑の着物姿は如何なものかとは思いますが(京都人のいけずみたいな口調についなる)。因みにこの本は絶版で、ネットでは1800円以上の価格が付いていますので、この価格は安い!!

最後にご紹介するのは詩集です。谷郁雄(詩)、石川直樹(写真)による「空を見上げる」(300円/出品。橘史館)。「ほんとにきれいな夕焼けだ」で始まる「遺書」が心に残りました。おそらくテント生活で一生を終えた人物を描いた作品で、

「穏やかな 老人の寝顔を 夕陽が照らし 引いてゆく命の潮が ゆっくり沖へ遠ざかる 泣く人もいない 静かな 死の風景」

こんな最期でありたいものです。

本日は18時閉店です。5日(月)、6日(火)は連休いたします。

ギャラリーは7日(水曜日)から、高原啓吾個展「猫描 nekokaku」が始まります。お楽しみに。