暑い毎日が続いています。京都五条通りで毎年行われる「陶器まつり」も、暑いのと突然の大雨などの影響でしょうか、今年は「さっぱりでしたわ」と、関係者の方から聞きました。

本日から始まった「器(うつわ)展」の長元宏さんも、五条陶器まつりにいつも出店しておられます。1959年京都生まれ。現在は、日吉町胡麻で作陶されています。

陶器まつりや、以前グループ展などで購入した長元さんの器は、使いやすくて我が家のごはんにはよく登場します。グレーがかった青の表情が素敵な器は(写真左上)、ガラスのようなつるっとした手触りで汚れも付きにくい(うちでも一回り小さな器を使っています)。貫入の美しいお皿(写真右)は、また違った趣で、むっくりした温かさがあり、夏野菜の素揚げでもフルーツなど、なにを盛っても美味しそうですね。今回の新作でスッキリした意匠のお皿(写真左下)も、ちょっと心魅かれています。大きな声で自己主張しないけど、はっきりした輪郭をもった器たちには、作家の人柄が出ているような気がします。

量販店などでそこそこの食器が手に入ると言われていますが、一つ一つ微妙な表情をみせる器を手に取ってみれば、ちょっと豊かな気持ちになります。終活に向けて食器の整理は課題のひとつなのですが、綺麗な片口をお酒の好きな友人のプレゼントにしようかな、と思ったりしています。

壁にかかった花器は、今回の個展で初めて見ることが出来ました。金属を思わせる質感とシャープなフォルムは、和洋を選ばず、また、花を活ける口が、正面と上方にありどちらでも使えます。小さな花でもOK。挿すだけで様になるのが私などには助かります。

さりげなくモダンな長元宏さんの器をぜひ一度ご覧いただければ、と思います。(女房)

長元宏 器(うつわ)展は8月29日(火)〜9月10日(日)まで

  月曜定休日

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高山さんの陶展は、レティシア書房では3度目。2012年秋、2014年春、に続き今年は真夏の新作展になりました。

目を引くのは、市松模様の作品です。個展の度に、必ず新しい試みをしてくれているのですが、市松模様に地の色が出るお茶碗やマグカップ、皿などは、カジュアルで普段使いができそうないい感じの食器です。壁には、いつものようにお手製の焼き板に花器をかけ、季節の野花を飾って頂いたので、蒸し暑い室内が清浄な空気に変わり、爽やかになりました。目に涼しげな工夫は、体感温度も下げるのですね。定番の青磁の花器も形を進化させて、相変わらずキリッとして滑らか。鮮やかなトルコブルーの、花器とぐい呑み、マグカップは新作ですが、夏の贈り物にいいかも。

本屋の中での陶器展っていうのが、実現出来るかどうか不安だった開店の年の秋、高山さんが引き受けてくれたおかげで、その後間口を広げることができたと感謝しています。

先月、お母さんが長い間化粧品店をしておられた家を改装して、甥っ子さんが「wakabaya」というお店を始められました。ここでは高山さんの作品が飾ってあり、いつでも手に入ります。

 

しかしまずは先日、窯から出したばかりの新作を手に取ってください。ちょうど17日は祇園祭の鉾巡行。今年は日曜日に当たり、例年以上の人出ではないかとはおもいますが、店のすぐ近く御池通りで鉾が見られますよ。なお、24日は後祭りです。京都の暑い暑い夏本番。水分補給をしっかりとってお回り下さい(女房)

高山正道 陶展は7月24日(日)まで。18日(月)は定休日。

        12時〜20時   最終日は18時まで。

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絵画、写真、版画を問わず展覧会には足を運ぶほうですが、陶芸だけはイマイチわかりませんでした。飯を喰う茶碗じゃねえか、ぐらいの認識で、自慢ではありませんがその手の展覧会には一度も行ったことがありませんでした、しかし、

京都国立近代美術館の八木一夫の図録(1500円)を観た時、強烈な面白さにのけぞりました。1918年、地元五条坂の陶芸家の家に生まれ、非実用的なオブジェ作品を制作しながら、生涯「茶碗や」を自称していた変わり者。

奔放なラインと描かれた図案の楽しさに、おっ、おっと魅き込まれました。1950年作の「二口壷」なんて、ミロと一緒に焼いたん?と聴きたくなります。本屋として見逃せないのが、書物の開いた状態を何点も陶器にしている作品群です。本のページに窓みたいな穴が空いていたり、丸眼鏡が置いてあったりと、陶芸家が楽しそうに制作している現場が見えてきそうです。

「オモロイ」、「コレイタダキ」が彼の口癖だったそうです。強く関心をひくもの、感性が見抜く様々な事象の中に内在する美的なものを、引っ張り出すのが楽しくて仕方ないという作家の本質を物語る言葉です。

もう一点、おもしろい図録が入荷しました。

「現代陶芸と原始土器土の発見」(500円)です。これは1990年滋賀県県立陶芸の森陶芸館でおこなわれた展覧会の図録ですが、タイトル通り現代陶器の作品と、縄文時代等の土器を並べた図録です。弥生後期の作品と勅使河原宏の作品が一緒に掲載されたりと、もうどれが現代でどれが古代か、ぐらい個性的な作品が並んでいます。古の人って、現代アートしてたんですね。よくわからん日本語ですが。

■1月31日のブログで紹介した奈良原一高の写真集「王国ー沈黙の薗・壁の中ー」は売り切れました。

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