雑誌「ちゃぶ台」(1620円)発売です。全く広告が入っていません。だから、びっしりと読めます。創刊号の特集は「これからの生き方を考える移住×仕事」特集です。執筆陣を見て、読んでみたいと思われる方も多いはず。

内田樹、西村佳哲、益田ミリ、内澤旬子、佐藤ジュンコ、甲野善紀等々、当店でも人気の著者が並んでいます。そして、ページをめくると、編集部の気合い迸るこんな言葉が飛び込んできます。

「最初から最後まで読み通したくなる雑誌をめざしました。」

その言葉通り、面白い記事が並んでいます。

「移住」のキーワードで取り上げられているのは、最近、人口流出よりも流入が多い、瀬戸内海で三番目に大きい島、周防大島。ここで暮らす人々のことを、ミシマ社代表の三島邦弘さんがレポートします。

過疎に悩む島や地方では、様々な移住促進政策を行っていますが、そこには大きな落とし穴があります。これだけの人数は来てくれたという数至上主義的な考え方です。でも、この島にはそれがありません。数だけ揃えばそれでいいのかという問題ではありません。

その話を受けて、三島さんは数だけ揃えるという風潮にこう考えます

「女性の役員数を何割にしよう、といった話を聞くたび、違和感をおぼえていた。表面だけ繕っておけば、実体がともなっていなくてもOK。責められても、ちゃんとエクスクキューズするから。そんな浅はかさがすけすけだからだ。表面的数字が達成されようと、一人一人の幸福度が下がってしまっては本末転倒ではないか」

その通り!拍手、拍手!!

一人一人の幸福度を見つけようと、この島に渡ってきた若者達。彼等を前に内田樹先生が「街場の農業論」という講演をされました。もちろん収録されています。内田節炸裂のお話ですので、精読して下さい。

「世界屠殺紀行」、「身体のいいなり」等の著書内澤旬子さんも、小豆島に移住した一人だ。独身女性の移住はうまくいかないと回りから散々言われたみたいですが、なんと島には独身の女性移住者がとんでもなく多くいたことに驚く。暮らし優先の自然体の彼女たちの将来のことへの不安を感じながらも、見守る著者の視線に共感しました。

と、どんどん読み進めたくなる記事が満載。「ガケ書房」の山下店長達が立ち上げた企画編集グループ「ホホホ座」の対談「なのにあなたは京都にきたの?」もお薦めです。今回のお相手は、2013年に海外から制作拠点を京都に移した画家、下條ユリさん。「左京区女子」なんて言葉があったんですな。

付録「ちゃぶ台便り」も付いて元気に発売中です。「文藝春秋」に負けるな!