2009年、福岡県うきは市で結成された、全員野菜ソムリエの資格を持つ若手農家集団「うきは百姓組」。ここは、注文予約制で、作物が一番美味しい時期に、消費者に送ります。効率だけを考えると、決して生産者側にとっては良いとは言えません。しかし、生産者が今が食べごろ!と送ってきたものを、待っていただけのことはあるよね!と消費者が食べるという、生産者と消費者がダイレクトに繋がる形をとっています。

そして、彼らの生産物に魅了された東京下北沢の小さな雑貨店「暮らしの道具の店シマシマヤトーキョー」が立ち上げた「シマシマヤ文庫」から出版されたのが「うきは百姓組くだものやさい献立帖」(945円)です。

「シマシマヤ文庫」については、この本の最後に書かれています。

「シマシマヤトーキョーで取り扱いの物や良いものを知っていただくための、不定期刊行・自費出版の『本のようなもの』。ちょっと楽しくて、いつも側に置いておきたくなる。携えて持っていたくなる。そんなシリーズにしていけたらなと思っています。」

その言葉通り、全ての献立は、「うきは百姓組」で取れた果物・野菜と、シマシマヤトーキョーで販売中の器がコラボしてできあがっています。見ているだけで、お腹がへってくる楽しい仕上がり。一番に食べたい!のは「ドライいちじくと骨付き鶏もの肉の中近東風煮込み」です。そして、そのシンプルさゆえに、野菜の持つ奥深さと、器の輝きが「食べる」ことの喜びを教えてくれそうなのは「まるごとすっぴんトマト」。

お店のオーナーは、上京するまで福岡で育った方です。この本の「はじめに」でこう書かれています

「育て、料理して、食べて、生きてゆく。大切なことを、故郷への想いとともに伝えられたらと思っています」

きっとこのお店は、そんな大切なことが真っ直ぐに伝わる素敵な店に違いありません。

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「スキップしながら横須賀を眺める」ミニプレス「横須賀スキップ」の取り扱いを始めました。1号の特集は「横須賀のパンは日本一、宣言」。京都のパンは日本一と固く信じている私に喧嘩を売るような企画です。関東武士の開いた土地なんぞに、美味しいパン屋なんか、と支離滅裂な気合いでこの喧嘩買いました。

しかし、「ホームベーカリー浜田屋」の写真一発で負けました。オシャレも、上品さも一顧だにせず、我が道をゆくこのパン屋さん。なかなかです。営業時間が午前11時から深夜0時という、夜型パン屋。「パン屋なのに、朝に弱くて、仕方ないから夜を長く開けているんだけど」とはオーナーの言葉。マイペースなお店です。店内に溢れ出る手書きポップ。「イチゴケーキ¥160円 30円引¥130」なんてポップがどーんと貼ってありまして、なんとお客様に店主の集めたDVDを貸すというユニークな企画もやっておられます。んで、創業は昭和24年とか。

その後も出るわ、出るわ、昭和4年やら、大正13年創業やらのパン屋さんが。この大正創業の「カフェ・ド・クルー」の「海軍カレーパン」食べてみたいです!!

「横須賀スキップ」第二号の特集は「あまからおやつ劇場」。100円三笠焼きの「丸半商店」。二種類の三笠焼きを食べた後は、創業明治43年のお肉やさん「松坂屋」に行って、ここのコロッケにしましょうか。「寺内貫太郎一家」のオヤジみたいにちゃぶ台引っくり返しそうな頑固社長の職人気質顔も見てみたいですね。

二冊読んでみて、どうやらこのミニプレス、地理的には東京近くに位置しながら、おっしゃれな店を追いかけず、地道に地元で商売を続ける店や、人を取材することで横須賀を眺めるのがコンセプトみたいです。ホッホッホとその味を楽しみながら、「スキップ」しながらそぞろ歩きすれば、もっと面白そうなお店発見できそうな気にさせてくれます。

1号は500円 2号は525円です。

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食べることをテーマにしたミニプレス「PERMANENT」2号(500円)が入荷しました。

とある農家で行われている体験学習の後で、皆が持ち寄ったおかずを囲んでの昼食会の写真を見ると、食卓のおかずが楽しそうに、皆に食べてもらうのを?待っているように思えます。なんと、贅沢な食卓なんだろう。

あるいは、若い夫婦とお子さんの三人家族の朝食風景。このご家庭は共働きのため、夕飯時には揃って食事を取れない事もあるので、皆が揃う毎朝6時0分には、全員で「いただきます」です。朝早くの食卓って、気持ちいいものです。「早寝早起きは三文の得」とはよく言ったものです。ただ単に気持ちいいだけではなく、お子さんが、この時間に色んな事を話したがるようになったとか。家族との時間を共有したいという願望なのでしょう。正しい食事の姿です。これまた贅沢な食事です。

この中で紹介されている食べ物は、特別高価なものではありません。けれど、人が食べることで幸せになることを教えてくれます。「バベットの晩餐会」という北欧の映画がありました。ラストで、料理人が丁寧に調理したお料理を食べた人達は、星空の下、あまりの幸せに踊り出してしまいます。とても豊な気分にさせてくれました。この小さな本もしかり。「つくる、たべる、かんがえる」がこのプレスのコンセプトですが、その先には「しあわせになる」があるはず。「しあわせになる」ために「つくる、たべる、かんがえる」でしょう。

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沖縄から素敵なミニプレスが届きました。読谷村周辺で暮らすカメラマン、デザイナーに呼びかけ、沖縄で暮らすフツーの人達の生活を見つめた小冊子「手手」を発行した手手編集室が新たに出した「百年の食卓」です。サブタイトルは「おばぁとおじぃの暮らしとごはん」。

「むかし、むかし、野菜は買うものではありませんでした。広くなくとも土があれば、畑に。炊事のたびに収穫しては、みずみずしい味覚を食卓にのせました。小さな畑に、台所の神様に、手を合わせました。それを、今も当たり前に続けているおばぁたちがいます」

「はじめに」には、こう書かれていて、スタッフは、そんなおばぁやおじぃを訪ねていきます。最初に登場するのは、1919年生まれの平良澄子さん。大潮の日、ウニや貝を取っている姿が素敵です。老婆が腰を屈めて、水中を覗いているというだけの写真ですが、豊かな海の幸の香りが漂います。ページをめくると、「ある日の澄さんのお昼ごはん」と題して詳しく紹介されています。その食卓の豊かさ。

ページをくってゆくと、おばぁ、おじぃがどんどん紹介されていきます。みなさん、大正生まれですが、笑顔が魅力的で生きているのが心底楽しそうです。そして、その原点が食事。別に凝った料理ではありません。「ヤンバルタケノコとコンニャクの煮物」とか「切り干し大根と昆布の炒め煮」とか、フツーの料理です。

最後に登場するのは平良マツさん。明治41年生まれですから、100歳を超しておられますが、「自分で何でもやるから元気なんだよ」と今でも畑に出ておられる写真が載っています。畑と食事がストレートにつながっていることが健康の源みたいです。

ところで、このおばぁ、おじぃを取材したのが沖縄本島北部の大宜味村。この村は長寿の里です。ここではこう言われています

80歳はさらわさび(童)100歳で咲かそうヌチ(命)の花

花を咲かせている人達の顔を見ているだけで、こちらも幸せになってきます。本日より600円で販売開始です。

 

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