ただいまレティシア書房のギャラリーコーナーでは「蛭多量令展」が開催中です。

エビスタカズヨシと読みます。ちょっと読めないくらい難しいお名前です。

エビスタさんとのお付き合いは30年以上になります。

 

何を隠そう、朝日カルチャーセンターのデッサン教室で週に一度、一緒にモデルさんを描いている仲間です。よく続くな〜と言う人もいるのですが、これが楽しい。余計なことを考えず、2時間ひたすら対象と向き合って描くのは、子どもに戻れるような嬉しいひと時です。

 

 

お医者さんで、御歳84才になられるエビスタさんの、初の個展がレティシア書房で実現しました。

たくさんたくさん風景画を描いて来られたので、一堂に並べて下さいよ、とお願いしたら、照れ屋のオトーサンは、最初ちょっと尻込みされていたのですが、結局は快く引き受けてくれました。

 

1997年から2011年にかけての、旅のスケッチです。旅先で(京都市内の風景も多くありますが)描いて、持ち帰ってからは一切手を入れないそうです。

こんなことを言うのは生意気ですが、素直な美しい風景画です。

旅先から奥様宛に送られた絵手紙もあります。これがまた素敵で、その時々の印象がぱっと画面に吸い取られたようで、生き生きとした絵が並んでいます。

 

こうして今まで描いて来た絵をまとめて並べるといいもんだな、とご本人もしみじみ。

これからも町並みを、どんどん描いてください。来年も待っています。(女房)

 

☆蛭多量令展は6月3日まで。

 

 

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本日より、北海道からカナダに移住された写真家上村さんの写真展が始まりました。奥様のチャーミングなタミーさんんもご一緒です。

開店した途端、ご友人の方が、北海道からご来店!!わ〜、わ〜、バタバタしています。英語も飛び交い、俄然国際色、地方色豊なお店になりました。多分、期間中多くの方が来店されそうなので、店内はにぎやかです。ゆっくり、本をお読みになりたい方は、さっとお買い上げいただき、ご近所の「月と六ペンス」でゆっくりお茶を飲みながら、お読み下さい。

展示されている写真はどれも、美しくそして威厳があります。すべて、カナダユーコンの高山に住むドールシープを撮影したものですが、どれ程見つめていても飽きてきません。撮影はかなり困難だったと思いますが、その命の輝きの一瞬が見事に切り取られています。

私の好きな一枚はこの写真です。こんなにも尊厳という言葉を感じさせてくれるものはないです。4月25、26日以外上村さんとタミーさんはおられます。ぜひ、お話されることをお薦めします。本なんか買わなくっていいです。でも、上村さんのフォトブックは1500円で販売していますので、ぜひご購入を!(展示は5月6日までです。祝日ですが、30日の月曜は休みです)

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店長日誌でもご紹介しておりますが、ただいまレティシア書房では、絵本「想いのとどくノートブック」の原画展を開催中です。

絵本作家yossanとの出会いは、本棚からでした。

って言うのは、レティシア書房の本棚を作っていただいたクシュさんの連れ合いさんなのです。

初めてクシュさんの工房をお訪ねした折、飾ってある彼女の絵を見て、素敵だと思いました。お話していく中で、もうすぐ(昨年春の時点)本が出る、ということがわかり、開店したらきっと展覧会をしてもらえるようお願いしました。その約束がかなったわけです。

 

彼女は小さい頃、佐野洋子さんの絵本を見て、お手紙を書いたそうです。お母さんに出してもらった初めてのファンレターに、作家本人からちゃんと返事が返ってきて、「絵本って人が描いてるんだ。」という実感を持った幼い彼女は、そのときから絵本作家を目指したというのです。

 

初めての絵本を佐野さんに見て欲しかったな〜としみじみ話してくれました。

この絵本展の最終日に、ひょんなことから京都メリーゴーランド店の店長さんが、ウクレレをギャラリーで演奏してくださることになりました。メリーゴーランドといえば児童書の有名店ですが、これまた偶然にも4月末には佐野洋子さんの回顧展が開かれるとのこと。

ご子息の講演がメリーゴーランドであるので、yossanは早速申し込みました。

「なんかご縁を感じるんですよね。」とさらにしみじみ・・・・。

 

お店を始めてみて、つくづく人の縁を思います。

見えない糸でつながっているような温かい気持ちになった絵本展初日でありました。

よかったらまた覗いてみてください。もしかしたら、誰かを思い出したり、ひょっこり誰かとあえるかもしれませんよ。(女房)

 

yossanの絵本「想いのとどくノートブック」原画展は4月22日(日曜日)まで。

 

 

 

 

 

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レティシア書房の棚で、小さなガラスの生き物が生息しております。

井本真紀さんの「kumonoko」です。

羊毛から、にょっと足が出て、トコトコ歩いていきそうでしょ。

3月に京都府文化博物館で開催された「羊パレット」に出展された作品ですが、そのまま帰省せずに、うちの店に居着いています。

羊毛とガラスがくっついたこの不思議な子たちは、まるで古本屋に棲んでいる妖精みたいに可愛い。

ただ、本屋の棚になじみすぎて、作品だと気づかない方もいらっしゃるので、かえって作家さんには申し訳ないことです。

 

羊毛とガラス。異質なものがくっついて、今にも動き出しそうなこの作品が、羊毛がガラスを取り込んだり、ガラスが羊を飲み込んだりして、さらに発展して行けば、おもしろいことになるかもしれません。

 

お暇があれば、妖精達に会いにきてください。(女房)

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3月8日(木)から11日(日)まで、羊毛を主軸とした日本最大級の公募展、「羊パレット2012」が、京都で行われています。

主催は羊毛屋「スピンハウスポンタ」を取り仕切る本出ますみさん。

情報も物も瞬く間に世界を巡る現在、自分を育んだ風土、味覚があるように本当に自分の着たい衣があるはず。彼女はそれを「ソウルクローズ」と呼んで、この公募展を立ち上げました。280点の作品が国内外から集まりました。京都府立文化博物館の5階の会場はすごい熱気!力作が所狭しと並んでいます。

 

 

京都府立文化博物館は、京都市内の真ん中、三条高倉にあります。

ってことは、高倉二条のレティシア書房はすぐ近く。んで、共催展示をすることになりました。

公募作品とは別に、伊藤さん、冨永さんの二人のグッズを、レティシア書房で見て頂けます。

本の横で、かわいい作品は、ぷわぷわと独特の雰囲気を醸し出して、本屋の空気もやさしくなりました。

 

羊パレットとは関係はありませんが、硝子の羊たちも本棚でのんびりすわっています

硝子作家の天田悠さんの「ガラスの羊たち」。

ずっしり重いガラスなのに、柔らかな羊の感じがして、私は好きです。

ぜひ、本屋のひつじ展を覗きに来て下さい。

ただし11日は京都マラソンがありますので、気をつけてお回り下さいね。(女房)

 

☆ 伊藤さん冨永さんの二人展は、3月11日まで。

☆ 天田さんのガラスの羊展は4月8日まで。

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ベン・シャーンは社会派のアーティストと言われています。映画「死刑台のメロディ」になったサッコとヴァンゼッティの裁判を描いた一連の絵はよく知られていますし、大恐慌時代のアメリカの市井の人々をたくさん描いています。

 

レコードジャケットやポスターもいっぱいデザインしていて、ファンも多いと思いますが、ベン・シャーンの描く線は本当にカッコよくて、色のセンスが抜群で、どれもこれも大好きです。

 

でも、今回のベン・シャーン展で、とりわけ心に沁みたのは、1954年、アメリカが、マーシャル諸島のビキニ環礁で行った水爆実験で被爆した、遠洋マグロ漁船「第五福竜丸」事件を扱ったLucky Dragon Sriess(ラッキードラゴン)でした。

 

この作品をみた人は、きっと3/11を思わずにはいられません。空にモクモクと湧き立つ黒い雲は、そのまま原発の放射能の恐怖を、ベッドに座る第五福竜丸の船長久保山さんの絵は、被爆した全ての人の苦悩を、思い起こすことでしょう。そして、久保山さんの墓に供えられた白い花は、多くの犠牲者にささげられた鎮魂の花だと、思い当たるのです。

 

私は知らなかったのですが、50年後、このベン・シャーンの第五福竜丸の絵にアーサー・ビナードというアメリカ人が詩を付けた一冊の絵本があります。美術館のショップで見つけた「ここが家だ」(2006年)。ベン・シャーンの絵と、その絵に触発されて書いた言葉が、ストレートに心に届いて感動します。(女房)

 

 

☆ベン・シャーン展

2012年2月11日〜3月25日 名古屋市美術館

2012年4月8日〜5月20日 岡山県立美術館

2012年6月3日〜7月16日 福島県立美術館

 

 

 

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アール・ブリュットの作品を見る度、なにかしら心が揺さぶられるのを感じます。

純粋に「作らずにはいられない。作ることが生きること。」という情熱が画面から噴き出してきて、それが、私の中の普段自分でも気づかないような(もしかしたら封印していた)感情を引きずり出されるのだと思います。だから、時々怖くもなるし、つらくもなるのですが、とても美しい作品が多いので、見入ってしまいます。

 

アール・ブリュットというのは、フランスのジャン・デュビュッフェという芸術家が考案した言葉だそうで、専門的なの美術教育を受けていない人が作る『生(なま)の芸術、生(き)の美術』と訳されています。

そんなアール・ブリュットのチェコ出身作家の作品展が兵庫県立美術館で3月25日まで開催されています。

一人は、アンナ・ゼマーンコヴァー。彼女の植物を描いた絵がとても素敵でした。彼女の中からしか生まれなかったようなユニークな形、不思議な色合い、ところどころに刺繍が施してあったり、布をコラージュしてあったり。どの作品も優しく、美しく、孤独です。

もう一人は、ルボシュ・ブルニー。この人の解剖学的妖しげな絵は、不気味で、執拗で、ちょっとユーモラスで、痛々しくて、その迫力に圧倒されます。彼の迫力に、ヘナチョコの私の心はザワついたまま、その夜はなかなか寝付けませんでした。(女房)

 

 

 

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