悪ガキが始めたロックバンド「ローリングストーンズ」。そのドラムスはチヤーリー・ワッツ。1941年生まれの72歳。メンバー唯一の初婚を貫いています。(関係ないか)63年ストーンズに参加し、このR&Rバンドのリズムを支え続けています。その彼のリーダーアルバム”long ago & far away”。初老の紳士がスーツにコートを着て、街灯に寄りかかっているジャケからして、大人な魅力です。元々、ジャズ指向だった彼ですから、お見事フォービートのジャズアルバムです。とはいえ、ゴリゴリのジャズアルバムではなく、スタンダードナンバーを軽くならず、さりとて重くならず、まぁ大人の余裕というやつで巧みに演奏しています。押し付けがましさのないアルバムですね。   大人の余裕なら、俺も!というところで、ランディ・ニューマンの“SongBook Vol2”も聴いていただきたいアルバムです。1943年生まれの70歳。祖父はハリウッド黄金時代の映画音楽の巨匠、アルフレッド・ニューマン。シンガー・ソングライターとして数々のアルバムを発表。その代表曲をセルフカバーした第二集。全曲ピアノでの弾き語りです。ちょっと酔いどれダメ親父のぐだぐだを聴く感じです。ちびちびとウィスキーを飲む時の友に最適です。「ボルティモア」はマイ・フェイバリットナンバーです。

枯れたお二人に比べると、1950年生まれのナタリー・コール(ナット・キング・コールのお嬢様です)は余裕とはいえ元気あり ます。お父さんみたいにソフトでロマンチックでもないし、さりとて黒っぽい感覚も感じさせない、ポピュラーミュージックの王道をゆく正統派シンガーです。恐らく、どんな曲でも自分のものにできる自信があるんでしょう。全13曲、聴いた後の余韻というようなものはないのですが、聴いても聴いても飽きさせない魅力が、大人の余裕ですね。

さて、もう一人。俺も入れてくれ!と、悪たれパンク小僧だったエルビス・コステロが弦四重奏団と共演した「ジュリエット・レターズ」。ロマンチックな仕上がりです。

この四重奏団だけの演奏で、歌曲の小品を聴いている気になりますが、コスレロらしい哀愁は表現されています。暗〜く、寒い冬の夕暮れにぴったりのアルバムです。

でも、54年生まれのコステロには、他のお三方みたいな余裕はまだまだ、ということで、後、十年待ちましょう。

 

 

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