先週は真っ白な雪景色の京都でしたが、ギャラリーは、あたたかな春色の草木染めのマフラーやコースター、裂織りのブックカバーなどの作品がお目見えです。春よこい!
「草木の色と水の彩」というのは、小浦方信子さんと高橋邦子さん親娘によるユニット。小浦方さんは50年以上にわたり草木染と織物を続けてこられたベテラン作家です。子どもの頃に見た、曽祖母が作った裂き織りのコタツ掛けの美しさが織物を作る原点だとおっしゃっています。一方の高橋さんは、お母さんの織ったものに囲まれて暮らしてきて、大人になってあらためて草木染めや裂き織り、手織の布の魅力を感じるようになったということです。ずーっとむかしから、人々は身の回りのものを自分で紡いできました。現代は何でも買える時代ですし、その便利さはもはや手放せません。けれどこうして、親から子へと繋いできた丁寧な手織りの仕事を見せていただくと、ほっこりあたたかな気持ちになってきます。
小浦方さんは、日本の綿でマフラーを作りたい!という思いから、和綿を育て収穫して糸を紡ぐ、ということもされています。「畑から作った日本の綿のマフラー」と題して、春から夏にぴったりのシャキッとした手触りの爽やかなマフラーが並んでいます。桜で染めたベージュは、ほんのり香るような優しい色合いですし、キリッとした藍色と桜のベージュで織られたチェックのストールは、これからの季節に活躍しそうです。(コットンマフラー・8000円〜35000円 シルクストール・8000円〜55000円)
他に、コースター(600円)、テーブルセンター(10000円)、ブックカバー(1500円〜)などの小物や、糸を紡ぐための綿とスピンドルのセット(3000円)、まだまだ寒い時期に嬉しい軽いウールのマフラー(小・3000円 大・8000円)などがあります。ウールの小さなサイズのものは、普段家の中でも首に巻くと暖かくて肌触りもよく重宝すると思います。なお、高橋さんの素敵なイラストのポストカード(100円)、手作りのパラパラ絵本(1000円)や小冊子も出ています。
京都御所の梅も可愛い花をつけています。春が待ち遠しい季節、一足早い装いを探しにお越しくださいませ。(女房)
☆「『春風を待つ』 草木の色と水の彩〜季節のマフラーと染織小物」展は2月1日(水)〜12日(日)13:00〜19:00(最終日は18:00まで)月火定休日
秋の深まってきたこの季節にぴったりの作品展「風展2017・いつもひつじと」が始まりました。
澤口弘子さんは北海道で活躍中の羊毛作家。2012年、京都文化博物館で行われた「羊パレット」という全国規模の展覧会に出品されていたご縁で、開店間もない小さな本屋で個展をして下さいました。2014年に続き、レティシア書房では今回で3回目になります。シルクの薄い生地と羊毛を組み合わせた独特のストールは、軽くて暖かで、とてもゴージャス。羽織ってみると、それだけで、特別
な時間が流れるような気がします。色鮮やかな赤のストールとベレーを、店の入り口に飾って思わずため息をもらしました。ス・テ・キ!!
見ているだけで楽しいベレー帽もマフラーも、無地のセーターと組み合わせるだけでおしゃれ。今回は、いつものベレー帽に加えて、カジュアルな手編みの毛糸の帽子もたくさんあります。「寒い北海道でも、この軽いウールのベストをコートの下に着たらあったかいよ。」と、江別市在住の澤口さんお墨付きのベストも、4点出来上がりました。鏡を用意していますので、ゆっくりお試し下さい。
澤口さんの羊毛作品は、とても美しいので身につけると負けてしまうのではないかしら、と一見思うのですが、まとった人によって、表情が面白く変化して、その人らしくなるから不思議です。長年培ってきたセンスと技術は、さすがベテラン作家さんだと思います。
前回同様、手紡ぎの糸と原毛も届きました。どれも一点ものですので、手づくり作品の材料にぜひ活用して下さい。(女房)
★澤口弘子「風2017・いつもひつじと」展は11月21日(火)〜12月3日(日)まで
12時〜20時 月曜定休日